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溺愛し過ぎる悪役魔王に恋する耳年増令嬢  作者: 千魚
萌え神様の後宮……の悪女
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御神託の裏事情②

 推し愛を疑われるなんて心外だ。

 これは萌え道を極めねば!!


「ハァ……陛下は強運をお持ちだ……。あんなに暴君なのに……やっぱり見た目か? 見た目なのか? ……いや、実はやはり姫という生き物はドM……」


 心密かに決意するリーズの前で、挙動不審と不穏な発言に拍車がかかっている男が一人。なんで突然闇堕ちしているのやら……?


 面倒くさい雰囲気を感じ、リーズは質問の矛先を変えた。正直、魔王陛下以外の闇属性に興味はない。


「ギードタリス殿下とアッシュウス様のご関係をお伺いしても……?」


「……む。従兄弟、だな」


「え? ……では、お母様が……?」


「ティワードの姉だ。しかし、似ていない、と聞いている」


 ……あー……。それは良かった……のかな?


「つまり……殿下のお母様のお立場とお人柄のおかげで引き上げられたご実家の皆様が勘違いして増長している、というお話しですわね?

 王妃を輩出できるのです、元々御血筋はよろしいのでしょうが……きっと、そのルエラ様と仰る方は、お顔だけ王妃様に似たところのある、性格醜女なのだと推察致します。それは殿下がお怒りになるのも当然でございましょう」


「う……? まぁ、その通りだが……リーズ???」


「あら、わたくし後宮育ちでございますので、この程度は簡単に拝察できますわ。言葉がキツくなってしまいましたこと、お許しください。あまりにも腹立たしい気分に、後宮言葉が零れてしまいました」


 ホントムカつく!

 何その、神に弓引く愚かさは!


 まさかこの短期間でそんな衝撃情報が飛び込むとは思わなかった。王家のまわりがドロドログダグダなのは仕方ない。

 ……が、しかし! これは大いにリーズを活用していただきたい! むしろ全面的に利用してくれ!!


 推し愛を疑われるのは業腹だけれど、三下に「チョロ魔王」と思われるなんて絶対的に許せない。チョロさはわたしにだけ時折感じさせてくれればそれでイイの!! あ、萌えるっ!!


「臣下の横暴を防ぐのは王族の役目です。わたくし、改めて陛下の妃として立候補させていただきます。陛下や殿下に悪徳大臣一家の指一本触れさせてなるものですか。

 殿下、わたくしを使ってくださいませ! 陛下をたぶらかす悪女だろうが、他国との架け橋となる和平の使者だろうが、必ずお役目完遂致します! 殿下のお母様の思い出を汚す愚行に天誅を!!」


「リーズ……」


 本来魔王陛下に直談判するべきことだが、生憎とここにはいない。であれば、次に売り込むべきは推しの推し。推し魔王の推す愛息子も、巡り巡ってリーズの推しだ。

 きっちり売り込んで、共に敵に立ち向かわねば。興奮のあまり早口になってしまうのはご愛嬌。


「しかしオレはリーズを…………いや、リーズにそんな危険な役をさせたくない」


 対するギードタリスは、なんとも歯切れが悪い。チラリとしか合わない視線。何か言いたげなのに、言えない雰囲気。


 あー……! 後宮モード絶好調のリーズはコレにピンと来た。そうか、ギードタリスにとって自分は……。


「殿下。わたくしは殿下を大好きです。その言葉に嘘偽りはございません。もちろん、感謝もしております。この国で一番優しくしてくださった方ですもの」


 子ども相手に悪女モードは不利。むしろ直球勝負で行こう。

 そもそもこの子、父王より素直で直情的な性格だ。


「けれど、わたくしは必ず、殿下より先に死にます。殿下が成人なさる頃には老衰して。ですので」


「っ! 聞きたくない」


「いえ、聞いてください」


「止めろ!」


「弟か妹、欲しくありませんか?」


「うるさい! ………………ん? 今……何と言った……???」


 母親代わり、姉代わり。そんな身近な女性に初恋を抱く子どもは多い。ましてや美貌には自信と定評のあるリーズだ。面食いのギードタリスが複雑な思いを抱くのも当然だろう。


 ……そっか、ディニムー様の挙動不審もソレかもね? ごめん、眼中になかった。だってこの父子おやこが萌えツボ過ぎて。


「『妹か弟』、と。わたくしの寿命の定めは変わりません。ですが、殿下の家族になり、更に家族……殿下のお味方を増やすことは可能だと思うのです」


「弟か……妹……」


「きゃーっ、イイですね! 絶対可愛いです! 可愛い姫様とカッコイい魔王様のお子で、殿下の妹か弟なのですっ、もうこれ、可愛いしか有り得ないです! 『おにぃちゃま』とか辿々しく言うんですよね!? はいコレ、可愛い決定!」


「おにぃちゃま…………」


 あ、陥落?


 アンジュが無自覚にナイスアシストしてくれたおかげか、ギードタリスが落ちるのは思ったよりずっと早かった。幼い王子がデレデレと照れながら笑う姿は、これまた可愛い。


「アンジュ、姫様に似た姫様が生まれて欲しいです~! 魔族可愛い姫様、見たいです~! 『あたちね、おにぃちゃまだいちゅき』とか言っちゃってっ!!」


 なんだ魔族可愛いって。アンジュの萌えの才能もなかなかだ。可愛いものマニアかな?


「だいちゅき…………」


「……『魔族可愛い姫様』…………!?」


 突然低い呟きと共に再起動したディニムーに、リーズは一瞬ビクリと震えた。なんか怖い。


「ぜひ教育係には私を。そして、安産多産であれ」


 ……うーん……危険な香りが……。


 あ、でも問題ないのか? 魔族と人間のハーフの成長速度がわからないが、きっと、リーズの産む子が成人しても、ディニムーの見た目は今と大して変わらない。

 リーズと魔王様の年の差は下手をすれば数百だから……ロリショタの観念は崩壊してる。はず。きっと。


「……ではまず、わたくしが王妃に立ち、ティワード一家の野心を砕き……臣下を平定する、ということでよろしいでしょうか?」


「かまわん」


「ぜひっ!」


「姫様凛々しいですっ」


 一致団結! エイエイオー!!



このページ、既にアップした気になってた……(@_@)

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