第6話 誤解も誤解
気がつくとベットに横たわっていた。恐る恐る起き上がってみる。どこにも痛みはない。見回してみるも、やはり見知らぬ部屋たが、掃除も行き届いているようで、シーツも枕カバーも汚れひとつない。
「夢、か・・・」
アイテムボックスの中にはポーション(中)が入っている。それもクイックポーチの中に5つセットしてある。夢では無かった、
「エイジさん、生きてるよな?・・・そ、そうだ、ゲームだもんな、死ぬわけないよな」
・・・
「お、気がついたか」
いつの間にか部屋に女性が入ってきていた。年齢は20代だろうか、髪は茶色がかっていて目つきは鋭かった。武器は持っていないが、剣や槍をもって戦う力強さを感じられる雰囲気の女性だ。
「あの、ここは何処なんです?」
「は?記憶喪失か何かか?」
「あの、いえ、そうでは無くて・・・」
「ん?」
「あの、えっと・・・」
「・・・お前まさか」
「はい」
「さては、ナンパか!」
「はい?」
「そ、そんな手には乗らないからな!」
(まずい、なんか誤解し始めたぞ)
「男なんか、ア、アレだ、アレだからな!」
「ちょ!誤解ですって!」
「ごこ、ごかか・・・○☆〒△♪%$□!?」
「ちょ、ちょっと落ち着いてください!(人の話ぜんぜん聞かなねー・・・)」
「わ、わ、わわわわわわ!ち、ちちち近よるな!」
女性はアイテムボックスに手を触れ、剣を取り出しめちゃくちゃに振り回してきた。
「うおっ、あぶ!ねぇ!」
闇雲に振った剣がミナトの頬をかすめる!
「しょ、初心者なんですって!」