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夜明けの変貌

「尻尾を巻いて逃げるのか?」

「なぜ逃げる必要が?」

「その髪色についても、月宮の髪色が薄紅色だと知っているから、こちらの感心を引こうとわざと仕組んでいたのでは無いのか? 詐欺師の手口だな」

「詐欺など行っていません。自分の見える物だけが正しいと思われないことです」

「こちらを音楽室から追い払ったのも、仕掛けか何かを見破られるのを恐れてのことだろう。口ではどうとでも言えるからな。挙げ句に月宮を諦めろだ、報われない王妃の霊だの、王妃と護衛騎士の不貞を目撃しただの、好き勝手なことを申して、ふてぶてしいにも程がある」

「こちらが話した内容について、好きなように受け取っていただいて構いません。ですが、嘘ではありません」


詐欺師と愚弄されて陽妃も苛つく。

陽妃だってこの力を欲したわけではない。この力がなければあちらの世界でももっと普通の生活が出来ていただろうし、この世界で魔法も使ってみたかった。

でも陽妃が持っているのは魔力ではなく霊能力。この力を使ってどうにか生きていくしかないのだ。


「紫水達が結界魔法が効いている中、それを破ること無く現われたのをあなたたちも見た筈です。それでも信じられない、でっちあげだと思うなら・・・」


ちょうどその時、陽妃の髪も根元から次第に黒へと変貌を遂げる。いつの間にか夜が明けていた。それは昇る朝日に夜の闇が溶けて行くのとは真逆の現象だった。紙に水が染み渡るように、髪の色が生え際から徐々に黒に変わるのを、王子たちはまじまじと見つめていた…


「本当に・・変わった」


艶やかな黒髪になったのを王子達は呆然見つめて呟いた。


「今のは魔法だと思いますか?」


すっかり黒くなった毛先を弄りながら、陽妃が問いかけた。


「どうだ?」


マリオンがリュシオンに声を掛ける。


「魔力は何も感じませんでした」

「俺もだ。もっとも俺たちの知らない魔法があるなら別だが」

「この世界にある魔法で、我々の知らない魔法はありません。古代魔法だとしてもそこにマナの力が働けば、すぐにわかりますから」


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