表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界山行  作者: 石化
第4章:神闘会

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

156/251

本戦 3戦目 

初のバズりツイートを経験してFGOの力すごいって言ってます。みんなアビゲイルちゃんとラウ ゙ィニアちゃん大好きですね。僕もです。(引けてない)

 

「3戦目はアサマ対フジよ。準備してね。」


 二回戦の興奮も冷めやらぬまま、ヤーンは次の試合の組み合わせを発表した。


 ここでフジか。⋯⋯ アサマ頑張れ。フジ一回コンテニュー持ってると言う公式チートになるけど。僕らだってなんとかタテに勝てたんだし、アサマもいけないことはないだろう。



 先ほどまでは二回戦の話題でからかわれていた僕たちの周りにも静けさが戻る。一瞬で静かな環境にするなんて、ヤーン先生有能。集会の時に静かにさせると言う必要のない苦労をしている学校の先生たちにこの力が宿ればいいのに。⋯⋯ あれほんとなんなんだろうね。自然と静かになる先生と、いつまでたってもざわざわしてる先生がいたけれど。舐められてるかどうかなのかな。




 今回は割とスムーズな試合展開となっている気がする。朝から始められたし、一日で終わるんじゃないだろうか。やっぱり一対一はいいな。⋯⋯ コンテニューのせいで無駄に時間がかかっているから主神馬鹿だろと思わないでもないが。




 ヤクシはもはやめんどくさそうな顔を隠そうともせず、フジに復活の呪文をかける。あの人も大変だ。


 キタはアサマを励ましているみたいだ。⋯⋯ まあ、フジにこっぴどくやられてたからな。その恨みがあるのだろう。人間的だ。器が小さい。格好だけはかっこいいのに。




 アサマとフジは二人ともあまり気負ってはいないようだった。⋯⋯ フジはやっぱりおどおどしてたけれど。なんだろう。二重人格の人の方が強いのかなあ。まあ、フリーザ様だって変身するごとに性格が変わっていったから、そのぶんだけ強くなるみたいな法則があるんだろう。人格が多いほど強い説を提唱するぞ。




 三回戦。画面に映し出されたのは、焼け野原。予選の時はここに住宅街があったなんて誰も信じないだろう。未だ火はくすぶっていて、ソアの溶岩大地もそのままの形で残っている。少しばかり焼け残った家も見えるが、そこも炎が取り巻いていて、焼け落ちるのも時間の問題だろう。ここでぶつかるのがフジとアサマといういずれ劣らぬ大火山なのは偶然か必然か。





 両雄並びたつとでも言った感じだ。ともに艶やかな黒髪。長さはアサマの方が少し短いようだが、誤差の範囲だ。肩にかかるくらいのフジとかかるかかからないかのアサマ。服装は白拍子姿とゴスロリ姿。そこは曲げないんですね、二人とも。どう考えてもアサマのゴスロリは動きにくいだろうに。白と黒の対照は、その対時に鮮烈な印象を付け加える。



「それでは、三回戦、はじめ! 」

 ヤーンの声が響き渡る。地味にヤーンのこの声かけ重要だよな。さっきの戦いとか、あと一歩遅かったら僕の体は灰と化していただろうし。ちゃんと絶命の瞬間に声をかけてくれるから、何一つ気にすることなく全力を出せる。




 試合は、アサマの先制爆撃から始まった。指向性を持った炎と溶岩の噴出物がフジに襲いかかる。

 フジはまだ弱虫形態。それに対抗する技は持っていないのだろう。慌てたように、横へ走る。


 それを追尾するようにアサマの腕が円を描く。逃げるフジを追尾するように飛ぶ噴煙。走る体力の消耗と噴火する体力の消耗。どちらが大変なのかは議論の余地がありそうだ。




 とはいえ、さすがフジの黒髪形態。アサマの攻撃はかなり強力で、その上速いというのに当たる気配もない。これは、フジはずっとあの形態でいても強いってことではないだろうか。受けること専門のタテと回避専門のフジって感じで守りの2強として活躍できそう。



 だが、徐々にフジの髪色が赤く染まって行く。彼女の第二形態への移行は必ずなされるものらしい。燃えるような赤色へと、髪が、服が、全てが染まって行く。黒い瞳も、熱情を示す赤へと代わり爛々と輝く。


 気の強さを主張するように目は完全につり目になった。もともと幾分垂れていた瞳だった気がするが、もはや別物。彼女の豹変っぷりは昨日今日で何度か見たけれど、未だに同一人物だと言われると違和感が拭えない。







 もう、彼女は逃げない。アサマの噴火に合わせるように彼女も噴石を打ち出す。両者の石がぶつかり合い、壊れ、地に落ち、何個かは衝突せずにさらなる犠牲者を求めて飛んで行く。


 その噴石を二人とも呼び出した刀で斬りふせる。まだ、様子見といったところだろう。⋯⋯ ところで、刀を呼び出せるっていうのは山みんな共通ですかそうですか。なんでだよ。脈絡ないぞ。⋯⋯ ツルギが布教した説が一番有力だな多分。




 どちらも相手の力を認めるようにニヤリと笑って、さらなる技を繰り出した。


「押し流せ 炎の濁流 鬼押し出し 」


「迎え撃て 真の火口 宝永 」



 溶岩流が流れ出す。赤く黄色く灼熱する二つの流れが互いを求めるように蛇行してぶち当たる。炎の噴水が上がる。波と波が互いに当たったかのような大きな飛沫しぶきだ。アサマの溶岩は岩交じり。ゴロゴロとした大岩が混じる流れ。フジの溶岩は純粋な炎。彼女の目の前に出現した火口から尽きることなく流れて行く。大火山同士の戦いは派手の一言に尽きた。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ