第一三話 聖書の常識を打ち破れ
皆さん。ヒスペディアです。今回は第一三回。まだシュメール人の途中でしたね。シュメール人の情報は聖書の世界観には一切出てこない存在なので難しいです。ヨーロッパの人間からすれば、シュメールとは聖書の範疇にない世界であり、近代までは歴史の本筋に出てきません。ではどのようにして歴史の表舞台に立ったのか見ていきましょう。
『旧約聖書』はユダヤ人が主体の話である。舞台はもちろんイスラエル。一度に成立したわけではなく、紀元前7世紀ごろから徐々に集められたユダヤ人の記録の集大成として成立した。つまり、少なくとも紀元77世紀を舞台にした逸話では、その時期の情勢は踏まえられているということになる。故に、『旧約聖書』は歴史学的に大きな意味を持ち、成立した時代のイスラエル近辺、地中海世界の歴史の手掛かりなのだ。紀元前7世紀ごろの情勢についてはまた後日するとして、とにかくリアルな時代背景でユダヤ人の話を進めたことが、『旧約聖書』が説得力を持つこととなったのだ。
少し、オリエントの考古学の経緯を説明する。
オリエントでの考古学がヨーロッパで本格的に盛んになった時期は19世紀。アジアの大帝国オスマン・トルコの衰退期、そしてナポレオンがロゼッタ・ストーンを発見して間もないころである?これまで、聖書などの歴史書にしか記されていなかった情報を実際に発掘調査などで確かめるときが来たのだ。ただ。この時シュメール人を探すつもりはなく、おもにバビロニアやアッシリア、エジプトの歴史が実在したのかという謎を明らかにすることが目的だった。
風向きが変わったのは1842年。メソポタミアのニネヴェという遺跡で、大量の碑文が発見されたのだ。その中に、「シュメル」という謎の言葉があった。謎というのは聖書に載っていないという意味である。
1853年、ニネヴェで神話の碑文が、古代メソポタミアの国際言語アッカド語で発掘された。1860年にはアッカド語の解読が可能になったため、神話の解読が始まった。この神話が聖書の世界観を大きく揺るがすことになる。
1872年、その神話から「大洪水」に関する話が発見された。「大洪水」神話は『旧約聖書』のノアの箱舟が有名であるが、碑文は『旧約聖書』よりも前の時代に作られたものだった。「ノアの箱船」は完全オリジナルではなく、モデルとなる話があったのではないか…聖書が作り上げた歴史の常識が打ち破られた瞬間であった。
やがて、様々碑文が発見され、架空と思われていた神話は真実味を帯び出し、叙事詩と呼ばれるようになった。『ギルガメッシュ叙事詩』である。
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