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30代後半独身女性の日常  作者: りょうこ
8/23

女性が輝く世界?

最近、新聞でもテレビでも「女性が輝く世界」という文言を見聞きする。

安倍首相が言っているからだろう。


「けっ」

嫌悪感がこみ上げる。

「何さ。都合悪くなったときだけ利用して」

気に入らない。

涼子のような女性は、女性を馬鹿にしていると感じてしまう。

働く人口が減ってきて仕方ないから女性も使おう、おだてとけば働くでしょ、そんな風に感じるのだ。

女性女性うるさいのよ。老若男女関わらずヒトとして輝けば良いじゃない。

そう思う。

女性が輝くには男性の理解がないと無理だと思うが、周りの男性にはその懐の広さがないと感じる。

涼子の周りは底の浅い男性ばかりで、たまに全身の力が抜けるほど呆れることがある。

涼子の彼はもちろん理解のある男性で、その存在に救われている。

どこかに話の分かる男性はいるものだ。


少子化や高齢化で、現役で働く人口が減ってきているのは、涼子も感じる。

世の中の動きがわかるので、求人広告はチェックするようにしている。

最近は時給が上がってきている。

テレビで千葉や都心は時給が上がっていることを報道しているが、その流れは涼子の住んでいる地方にもきているようだ。

ユニクロの時給は1200円だし、3交代制のとある工場の時給は1650円だった。


「少子化万歳、じゃない」

人が少ないと、人を大事にする。

涼子はロスジェネ世代なので、蹴落とし合って大人になった感じがある。

大学入試の倍率は22倍だった。

全入時代の今とはやはり人間が違う。


涼子の少ししたの世代になると、本当に”良い人間”が多い気がする。

家庭でも大事にされ、社会でも大事にされて、大きくなった、そんな感じがする。

心がキレイ、なのだ。


でも、この前大学生になったばかりの息子がいる薬剤師パートにその話をしたら、「大事にされすぎて、自分のことができないの」と言っていた。

どうも不登校になって引きこもりがちのようだ。

「他人が怖いだけじゃないですか?私は35,6になるまで他人が怖かったですよ」と答えておいた。

本心だ。

少し前まで他人が怖かった。

色々な経験が対人恐怖症を解消してくれた。

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