日々8「こんな運動短距離編」
テストからの復帰作です。
というかもうすぐ受験です。byATURA
「もうすぐ体育大会だ〜」
富宝マンションで円満の笑みで言う由貴。
「た、体育大会?」
もう馴染んだ悪魔が興味心身で聞いてくる。
「もうそんな時期ですか、ところで由貴様運動は?」
「え?」
「ですから、速く走れたりなど」
その質問をした途端黙ってしまった由貴。
「・・・・できないのですか?」
「・・・・まぁ、上手ではない・・・です」
50m走、10秒64.
上体起こし、3分で16回
腕立て、3分で14回
反復横とび、23回
握力、15キロ
ボール投げ、14m
一通り体力テストの結果を聞いたエリーはまた深刻な顔になった。
「勉学だけでなく運動まで悪いとは・・・」
「オレ様はもっと速く走れるぞ♪」
「え!?どれぐらいどれぐらい?」
「50m10秒21だ!」
変わらないですよと心の中で突っ込んだエリーだった。
「せめて50m10秒はきりましょう!」
案の定改善しようと熱くなるエリー、そして・・
「特訓です!!」
川の隣に位置するグラウンド。
野球グランドにテニスコートがある広めの空き地。
とりあえずスウェットに着替えた3人、
そして当然の如くしょう、そして池波が呼ばれた。
「ちなみに、しょう様と池波様のタイムは?」
しょう、7秒22.池波7秒23.
「さすがですわね、では!由貴様、まずは一度走ってみてください」
「オレ様もか?」
「えぇ、悪魔様も」
由貴、悪魔
「位置について、よ〜い、スタート!」
反応が鈍く、2人ともスロウスタート、
由貴は手を胸に持っていき女の子走りになってしまっている。
悪魔はがんばっているが足の着き位置がばらつきぎこちない走り。
結果、仲良く10秒65.
「ナンだよ〜、足の運びがなってないぞ」
まず池波のアドバイス。
「いいかい?短距離走では足の運びが重要なんだ、特に悪魔は足の着く位置を考えたほうがいい、そして、何より速く走る方法として重要な事は何か知ってルカ?」
「え?ん〜・・わかんない」
「う〜ん、知らん」
「だめだな〜、足の運びは、まず右足を出す、そしてその右足が着く前に左足を出す、そしてまた左足が着きそうになったら右足を出す、この運びをすれば少しは速くなる」
「出来るかそんな事!」
しょうのツッコミが入る。
「いいか、まず2人ともフォームが悪い」
「ふぉーむ?」
「家を改装?」
「それリフォーム」
「相手を殴る?」
「それファール」
「虫博士で昆虫記を書いた外国人?」
「それファーブル」
「オオ!おれ赤色のチョコがスキダヨ!」
「それはマーブルだ、って全然違う!!!」
「フォームとは走る時の形、つまり走り方ですわ、まず正しい走り方は、腕をしっかり振ることですわ、そして重心はやや前、足をしっかり地面につき、蹴って前に出る」
「へぇ〜」
「成る程な」
2回目
「よ〜い、スタート」
今度はフォームが正しくタイムは格段に上がった。
10秒12.
「さぁ!9秒台は目の前ですよ!」
「う〜ん、でももっと速くなるにはどうすればいいのかな?」
「それならいい考えがアルヨ!」
池波が思いついたように言う。
「ずばり!鬼ごっこ!これにカギル!」
「あぁ、遊びながらも走って力をつけるってことか」
「おもしろそー!」
「では鬼は私が」
「まて、鬼ごっこというのなら、オレの衛兵達にやらせりゃいいよ」
なに?と言っている4人を無視してなにやら呪文を唱える悪魔。
そして突如現れた黒い厳つい門、
そして中からぞろぞろと出てきた鬼たち・・・。
「リアル鬼ごっこ?」
「鬼ごっこの鬼をしてくれ」
「は!承知しました、ところで逃げる方は?」
「オレとあいつら、じゃ!10秒な!」
「ね、ねぇ、悪魔君、あの鬼って・・・人食べる?」
「そんな訳ないだろ、ただ鬼ごっこをバトルロワイヤルって勘違いしているだけだ」
「それやばくね?」
なんだって本物の鬼なんか・・byしょう