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日々12「こんなテスト勉強雪山編前編」

復帰一作目だぜby作者

 歴史の授業

「つまり、新渡戸稲造は、国際連盟本部の事務局次長として活躍したわけだ、いいか?ここテストに出るぞ」

不良先生こと、三浦先生が黒板を叩いていった。

そこへ丁度よく鐘が鳴る。

 「キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン」

「じゃ、明日のテストがんばれよ」

そう言って出て行く三浦先生。

教室はざわめき始めた。


「しょう〜〜く〜〜ん」

「何だ?由貴?」

机にだれている由貴。

「テスト明日だけど〜〜大丈夫〜〜?」

「取りあえず語尾をのばして喋るな」

「アハハハハ!!テスト?そんなのしったこっちゃナイゼ」

池波が横から口を挟む。

「まぁお前ほど諦めがよけりゃ確かに問題ないな」

「でもなぁ、エリーさんにもう赤点は取らないようにって言われてるしな〜」

「ふふふ、由貴困っているようね」

ルリがここぞとばかりに話しに入ってきた。

「明日のテストを万全にするためにも!今日はみんなで勉強合宿よ!」

「なぜそうなる?」


 某山奥

「なぁ・・・ここどこだ?」

「我が鷹世財閥の所有地よ」

「いや、それは見れば分かる、地名を聞いているんだ」

「さぁ?・・・ルリ山でいいんじゃない?」

「自分の名前付けやがった・・・で、なぜ車じゃない?」

「だめねぇ、いくら金持ちだからって、これからは地球環境の事を考えるのよ!省エネの為に車の排出ガスは押さえなきゃ」

「だからって・・・ヘリで移動かよ」

今、由貴たちを乗せたヘリコプターはエレベスト山を通過中だった。

「なに言ってるの、ヘリは二酸化炭素出さないのよ」

「いや、出すから、バリバリ出すから」

「え!?ヘリは二酸化炭素を出すのですか!?」

シャンが真面目に驚いていた。

「お姉さま、恥ずかしいので喋らないでください」

蓮が落ち着いて答える。

「つーか、エレベストを買うってどんな神経してんだよ」

「エレベストではなくルリと今度から呼びなさい」

「いや、誰も呼ばないから、絶対ここはエレベストだから」

そんな話をしていたら、ヘリのパイロットがもうすぐつくと教えてくれた。


吹雪の中にそびえ立つ城。

その屋上にヘリは向かう。通信をしながら何か喋っている。

すると、降りようとしていた場所が真っ二つに開いた。

大きな穴の中にヘリは見事に入っていった。


「おいおい、ここはどっかの秘密基地かよ」

「そうよ!万点取り隊の秘密基地よ!」

ルリが堂々と言った。

「たっく、ん?由貴と池波は?」

「あぁ、由貴なら寝てたけど・・・池波君は確か一緒にいたはずなのに?」

蓮がヘリコプターの後ろ部分へ向かう。

備え付けのベットをめくってみた。

・・・誰もいない。

「おかしいわね、確かにここのベットに入っていたはずなのに?」

ふと周りを見渡すと、非常ドアが開いていた。

「・・・・うそ」


「え?由貴と池波がいない〜?」

「多分・・・落ちたわ」

「ヘリから?」

「まぁまぁ、室内カメラを設置していたので、これさえ見ればわかりますよ」

ヘリのパイロットがのん気にカメラのメモリーカードを取り出した。

そしてすぐチェックする。


――――――――――――――――――――


『イヤだーー!!!ベンキョウなんて誰がするかぁああ!!!』

池波が叫ぶ映像が流れた。

『逃げねば・・・ニゲネバ・・・・う〜〜〜ん』

そのとき由貴がベットから起き上がった。

『ん〜、しぇろう〜、トイレどこ〜?』

『ハイ?多分あれだヨ』

そして指差したのは非常ドア、

『ありがと〜』

目を擦りながらドアを開ける由貴、

 『ドンッ!!』

開いた瞬間由貴は外へ吸い込まれた。

『ん?うおぉぉおおオオオ?????』

巻き込まれて放り出された池波、

そして二人は消えた・・・・。


――――――――――――――――――――



「なんじゃこりゃぁああああ!!!!」

ヘリのパイロットが叫んだ。

まぁ普通の人間なら驚くだろう。

「なんてこった!救急隊!自衛隊!いや!地元の国の軍隊を呼べ!!早く!!」

慌てまくるパイロットをよそに4人は落ち着いていた。

「まぁ、由貴は不死身だから大丈夫ね」

「そうですわ、由貴は取りあえず無事ですね」

「由貴は無事ですけど・・・池波君は?」

「池波も大丈夫だろ、何とかなるって」

取りあえず冷静だった。



吹雪の中の2人。

「さ、寒いね〜〜」

「これ、寒い通り越してルヨ」

そりゃあ厚着と特殊防寒着があっても凍死するこの山で長袖と上着にジーンズでは寒さを感じる前に死神がやってくる。

「ど、どうしよう」

「そうだナ、このままだと死ぬネ」

「いや、僕は死なないけど、テストが受けれなくて」

「ここまで来てテストカイ!!もっと大事なものがアルダロ!!」

「なに?」

「・・・・さぁ?なんだろ、由貴死なないし・・・」

一瞬素になった池波だった。


「でもあれだな、行けどもイケドモずっと白い雪ばかりでつまらないナ」

とうとう極限の環境に慣れた池波。

「じゃぁさぁ、時間もったいないからテスト勉強しよう」

「勉強カァ、仕方ナイ」

「まずは社会から、歴史の問題、明治時代に最年少で留学したといわれるのは?」

「織田信長」

「いや、彼はとっくに死んでるから、それに生きてたら最年少じゃないから、最年長だから」

「知らないのカ?信長天才なんだゾ?」

「いや、戦の天才かもしれないけど時代が違うから、正解は・・・あれ?誰だっけ?」

「源義経」

「絶対違う、時代さかのぼってんじゃん!」

「知らないのカ?義経は生き延びて中国行ったらしいゾ」

「例えそうだとしても明治までに生きてるわけないから、それに留学したのは女の人のはずだよ!」

「あぁ、わかった」

「え?だれだれ?」

「小野妹子」

「完璧違うから、女の人ぽい名前だけど男だから、しかもまた更に時代さかのぼってるし」

「じゃ津田梅子」

「それもちが・・・・いや、そうだ、津田梅子だ」

「マジカ!、日本人最後の魔女といわれた津田梅子カ!」

「いや、魔女ではなかったと思う」

「じゃ、次オレナ、1989年に冷戦終結とともにドイツではある壁が崩壊シタ、さぁ何の壁?」

「石の壁」

「いや、ソウダケドサ、もっと、こう、名前だよ名前!」

「戦争という残虐で非情な罪無き人々を地獄へ叩き込んだ行為による産物の壁」

「おも!!重いよそのセリフ!しかも違うよ!あってるけどチガウ!!」

「憎悪しか抱けない壁」

「地名だってバ!地名ダヨ!」

「ん〜〜、ドイツ・・・あぁ、ベルリン?」

「やっと当たっタヨ」

 珍しくツッコミのしぇろうだった。   続く


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