魔法少女6
「……」
いつも通り魔力を手のひらに集め、いつも通り境界の獣を燃やす、この程度の敵相手にするのになにか特別なことをする必要もなくただ魔力を最低限しか出さなくても焼き殺せるのに、今日はイライラしているからか、加減を間違えてしまい、延焼範囲がかなり広がってしまった。
「あつい!?あっっっっっづ!?」
「あ、ごめん」
近くにいた風ちゃん(ふうちゃん)が汚い声で叫んでいるのが聞こえる。超がつくほどの美人さんである風ちゃんが汚い声で叫んでいる、相変わらずギャップが凄い、さすが自他ともに認める残念美人さんである。そのthe和風美人といった顔面と意味わかんないくらいのスタイルの良さはは飾りか何かなのかな?
「おー、朱音あれてるねー」
遠くにいた別の敵を圧殺してすぐにこちらに来た天ちゃんがそう声をかけてくる。
「うっさい、荒れてない」
「いや、荒れてるよね!?スーパー美人な風ちゃんが燃えるところだったよ!?」
私が荒れてないと言うと、さっきまで汚い声を出してた風ちゃんがそううるさく反論してくる。だから顔、美人が台無しなんだってこの子は…つば飛んでるし…
「うるさい…燃えればいいのに……」
おっとしまった。うっかり本音が漏れてしまった。
「うわーん!朱音が酷いこと言ったぁーー!!」
「おー、ほんとに朱音が荒れてる、何かあったの?」
私がひどいことを言って風ちゃんを泣かせていると金髪ショートのかわいらしいお顔をした天ちゃんが心配そうな顔をしてそう私に質問してきた。
「何も無いよ」
「いや絶対何かあると思うんだけど…ってあー風ちゃんわかっちゃった!!あかねっちの大好きラブラブすーぱーラブ彼氏君と最近会えてないからでしょ!!」
「…炎獄」
イラっとして私が風ちゃんに向かってそうつぶやくと風ちゃんがものすごい勢いの炎に包まれて燃えた。
「すーぱー!ふうちゃんエリア!!って朱音!?なにすんの!?がちで燃やしに来てんじゃん!?」
炎がボッっと音を立て消えたと思ったら一瞬でふうちゃんに脱出された。またイラっとした。
「いや風、あんたはいったいデリカシーをどこに置いてきたのよ…」
と、天ちゃん
「まぁでも、そこが風ちゃんのいいところでもあるから…たぶん」
と、かなり向こうにいた獣を呪殺した涼ちゃんがきれいなロングヘアーの髪の毛を揺らしながらそう言う
「まぁ、朱音がイライラする理由もわかるよ、だって例の彼の魔力痕跡が完全になくなったんでしょ?けーど焦るのも八つ当たりするのもよくないよ朱音」
天ちゃんが私を叱るようにそう言ってくれる。私の仲間たちはこうして私の悪いところを叱ってくれるから好きだ。確かに今のは私が悪かった。風ちゃんに謝らないと…
「…うん、ごめん風ちゃん八つ当たりしちゃった…」
「お、おう…思ったより真剣に謝られて風ちゃんびっくりです…」
ちなみにだが私がイライラしている原因はそう優君のことについてである。あの日優君パンツ事件があってからというものある程度優君の魔力痕跡を追えていたのでこんどこそ逃げられないようにしようと仲間に協力してもらい下準備をしていると急に優君の魔力痕跡が2日前からきれいさっぱり無くなったのである。
「いやー、ほんとどこ行ったんだろうね朱音の彼氏君、私たちがしっかり彼の魔力を補足していて尚ここまで痕跡を消すなんて…」
天ちゃんがそう言い、頭に人差し指を当てぐりぐりしながら考えるモードに入った。天ちゃんの考えるときのいつもの癖だ、この癖可愛くて好きなんだよねぇ、癒される。むんむん言いながら目をつぶって考えているモデルさんみたいな可愛い女の子とか最高だよね
「朱音ちゃんはもう彼がいそうなところは手あたり次第探したんだよね?」
見た目からもわかる超クールな美人さんである涼ちゃんがゆるふわした髪を揺らしながら再度確かめるような口調でそう質問してくる。
「うん、彼の友達や今は離れて暮らしてるお父さんお母さんにも聞いていろいろ探し回ったんだけど全部空振りだった…」
んあー、ほんとに手詰まりである。まさか我が彼氏ながらここまで彼女のことを困らせてくるとは…罪な男ですねぇ…
「んーやっぱりわかんないなー、魔力痕跡を消せる魔法なんて聞いたことないし、というか消せるものでもないし、まるで彼氏君が別の世界にでも転移したみたいだね」
頭をぐりぐりするのをやめて天ちゃんがそう言う。
「まさか、彼氏君異世界転生したのか…?最強系?最強系なの?」
「朱音ちゃん、風ちゃんを燃やしていいよぉ?」
「涼さん!?こわいっす!!風ちゃんは一応真面目に考えていったのでありますが!?」
「朱音ちゃん、彼氏君協力者がいることは間違いないんだよね?」
「うん、名前とかは聞いてないけど明らかに魔法少女関連に詳しくなってたし、お助けチケットも使ってたから新人ちゃんが協力してるんだと思う」
「あれぇ?涼さん?風ちゃんのことは無視ですか??」
「なら、この可能性はなぁい?彼氏君が『魂の門』をくぐっているっていう可能性」
「え…」
「あー」
「え、こわ」
上から私、天ちゃん、風ちゃんの声が涼ちゃんのその推測を聞いて零れ落ちた。
「魂の門、私たちは一度くぐってるけどあれ確か、入ってる間は魔力が完全になくなるよねぇ?」
「いやでも、あんなの魔力が覚醒して一週間もたたずに入るようなところじゃ「ないけど、彼氏君には入る理由がありすぎるよ」
ドン引きしている天ちゃんにかぶせる形で涼ちゃんはそう言う、ちなみに風ちゃんは「え、こっわ…」と言いながらまだドン引きしている。いやまぁ、うん気持ちはわかる
「って、そうなると朱音の彼氏君は『魂の門』にもう2日は入ってるってこと!?」
「僕の推測が正しければ…いやぁ朱音ちゃんキミ愛されてるねぇ…」
「ーーうっさい」
涼ちゃんが私に向かってからかうような声音でそう言ってきたので、私はそうぶっきらぼうに返すしかなかった。そんな私を見て天ちゃんがヒューと口笛を吹いていたのでおそらく私の顔は真っ赤になっているんだと思う、うぅー顔があっつい!!
「え、こわ…」
風ちゃんは最後までそう言っていた。
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「■■■■!!!!!」
「しねぇええええ!!!」
黒い靄にかかった化け物の腕を躱し、化け物の首を刈り取る形で首筋に蹴りを入れ、首を吹き飛ばす。その瞬間後ろから来た化け物に、胸を貫かれるが気にせず裏拳を叩き込み吹っ飛ばしてから、即再生の炎をまとい傷を修復する。
再生中に四方からまた化け物がとびかかってくるが体全身から炎を出して燃やし尽くす、が敵は馬鹿みたいに増殖しているせいで少し減ったとしてもほぼ誤差である。
「魔力重点!炎月!」
そう叫び両拳にバカみたいな温度の炎を灯し前方から襲い掛かってきた化け物の顔面を殴り吹っ飛ばす。俺はこの空間にずっっっといるから詳しいんだ!一撃でなおかつ周りを巻き込んで吹っ飛ばす戦い方じゃないと一瞬で囲まれてボコられるっていうことをな!!
この空間に入って初めの数時間はそれに気づかずに永遠とリスキルされたからなぁ!!
「こいよ!くそったれども!俺はもう最高にハイな状態だぜ!!」
と叫んだ瞬間に気配を消して俺の真上から降ってきた化け物に頭のてっぺんから貫かれて死んだ。
ちくしょう、調子に乗った。頭をつぶされたらもう再生の炎では治せないので素直にリスポーンするがせっかく進んだ1キロくらいの距離をスタート地点に戻されてしまった。
くっそ…ゴールのある門まで遠い、なんだこのくそ難易度は、きついってもんじゃねぇぞ師匠…入った時にこの部屋のルールをある程度理解できた、というか頭にルールが流れ込んできたけどクリアできれば確かに強くなれるよ、ただ!クリアできればな!!!いつでもリタイアできる挑戦とはいえ!!難易度がバカだろ!!
そんなことを考えながら早速リスキルに来た化け物を片っ端から燃やしこの空間に入る前のことを思い出し始めた。
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「おい、弟子君私の師匠からいい情報を仕入れてきたぞ!私の師匠曰く「魔法少女の力を強くしたいなら魂の門に潜ればいい」だそうだ!」
「なんですと!それはどうやって入るのですか!?」
「魂の門開門!と叫んで心臓に親指を当てるそうだぞ!入ったら目の前に門があるからそこを開ければいいそうだ!開けたらクリアらしい!ただ初心者にはお勧めしないとのことだ、私もやってみようかなと伝えたら師匠にまだ早いと言われたぞそのあとなぜか遠い目をしていたがな」
「了解です!なるほど上級者向けなのですね!でも俺には時間がないのでやってみます!魂の門開門!!」
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回想終了
軽はずみにやるんじゃなかったぜ!!!!!!!!
『魂の門』
魔法少女たちが第二の能力を得るために入る己の精神世界、門を開けば第二の能力が得られるが難易度がバカ、人によって挑戦内容に差はあるが基本的にむりげー、ただし、己の精神世界に入っていること、自分自身の魔力が満ちた空間で魂の姿の状態で過ごせること、などなどの理由から『魂の門』に入っているだけで魔力量の上昇が見込める(ほんのちょっと)。ただしあまりにもきついので興味本位で一度入ったとしても二度と入ることなくその門への道は閉ざされる。
優君(主人公の場合)
100キロくらいの道を埋め尽くしている自身の分身(実力は現時点での自分より1.2倍強いが防御力が低い)を倒しながらスタート地点から100キロ先を目指す。敵を倒しても倒した敵から新しい敵が2体生まれる。門の前にはボスもいる♡
朱音ちゃん(ヒロインの場合)
魔力を完全に失った状態でなおかつ痛覚4倍設定の状態で地面すべて溶岩&とんでもない温度の炎が吹き荒れる1キロの道を突破する。やけどもするし身体欠損も起こるが数秒で回復するただし、痛みは回復せず残り続ける(クリア済み)




