魔法少女12
「優君!けがは!?大丈夫!?」
ピエロが逃げた後、俺は朱音に全身をくまなく探られけがの有無を確かめられていた。いやあの朱音さん、周りの魔法少女からの視線がすごいことになってますよ…温かい目線を感じますよ?
「ない…よかった…」
一通り俺の体を見た後朱音は怪我がないことを知って、その場に腰が抜けたように座り込んだ。
「よかった…優君に何かあったら私…」
俺はそんな彼女を見て心配をかけてしまったことに少し罪悪感を覚えつつ朱音の頭をなでる。
おぉ~よしよしこわかったねぇ~、でもそれこっちのセリフだからねぇ?朱音に何かあったら俺たぶん自分を許せなくて自殺くらいすると思うよぉ?
と、そんな感じで赤ん坊をなだめるように朱音のサラサラな髪をなででいると金髪の魔法少女さんがこえをかけてきた。
「あの~たぶんというか間違いなく朱音の彼氏さんだよね?」
「あっはい、そうっす」
そういえば初対面だった。とりあえず朱音をなでながらお互いに「「どうもぉ~」」とにこやかに挨拶をする。挨拶は大事古事記にも書いてある。
「まず助けてくれてありがと、ホントに助かったよ。私は天谷 天よろしくね、天谷って苗字はかわいくないから天って呼んでね?ほらみんなも!」
金髪の魔法少女さんはそう言ってしっかり頭を下げ感謝を俺に伝えた後自己紹介をしてくれた。めちゃくちゃいい人そうである。ただ着ている魔法少女服が盗賊風(露出かなりあり)なので思春期男子には目に毒です。嘘です眼福です。ありがとうございます!
「えーと、私は音羽 風よろしく!呼び方は何でもいいけど風でいいよ!楽だし!それにそれにしてもぉ~ここまで甘えた朱音を見るのは初めてですなぁ~写真とっとこ!」
次に挨拶をしてくれたのはすっごい和風美人な女の子って顔と話している内容のギャップがすげぇな、ぱっと見はおしとやかそうなのにしゃべり方がその…なんというかすごくバカっぽいです…着ている魔法少女服は和風なデザインがちりばめられている。この服デザインした人に賞を上げたいレベルでいいデザインである。
「最後は私ね、どうも初めまして彼氏君、私は涼風 涼よ、涼って呼んでくれたらうれしいわ、よろしくね?」
最後に挨拶してくれた黒髪ロングのお姉さまはすごく丁寧に頭を下げてお礼を言ってくれた。すっげぇ名にこの人…色気がやっべぇ…着ている魔法少女服にはほとんど露出がないクラシックメイドに近いものなのになんかムンムンしてる。
と自己紹介を受け魔法少女たちを観察していると彼女たちからまだ?という感じの視線が突き刺さってくる。あぁそうか俺も自己紹介しないとな
「あー、ご存じかもしれないけど朱音の彼氏の三月優です。よろしくお願いします」
「ふふ、敬語なんていらないわよ?朱音ちゃんの彼氏なんてほとんど身内みたいなものなんだし」
俺がかるーく事項紹介すると涼さんはそう言っておっとり笑ってくれた。ほかの魔法少女たちもうんうんとうなずいている。
「んー、ならそうさせてまらいます。じゃなくてそうさせてもらうよ」
「うんうん、いい感じよ」
涼さんに褒めてもらった。なぜかお姉ちゃんと呼びたくなるなこの人…姉感がすごい
「てか、朱音そろそろ境界から出ないとまずいよ?崩れてきてるし」
「…わかってるよ天ちゃん、でもなんか腰が抜けて立てないの…」
あ、やっぱり腰抜けてたのね。なでるのをやめて朱音をひょいと持ち上げる。いわゆるお姫様抱っこである。あこがれてたんだよね彼女をお姫様抱っこすることに
「わぁ~なんか、うん新鮮だぁ~あの朱音が彼氏の前だとこうなるんだぁ」
「うっさい、風ちゃんあとで燃やすよ?」
俺に抱きかかえられた朱音は両手で恥ずかしそうに顔を覆いながらそういった。
「はいはいけんかしなーい、朱音も風も涼もえーと三月君?も今門を開けたから入ったはいった」
そんな感じで話していると天ちゃんが門を開けてくれた様だ。さーて脱出しますか!
そうして俺は魔法少女達と一緒に境界から脱出した。
「うーん、まさか生きてかえれるとは思ってなか…?」
まばゆい光とともに目の前には見慣れた住宅街と出てきた俺たちを包囲する形で戦闘態勢のまま待機している魔法少女やスーツを着た大人が待機していた。
「ーーは?」
あまりにも予想していなかった展開に俺は体を硬直させてしまった。
「懲罰部隊!?なんで!?」
隣にいた天ちゃんがそう叫び魔法を展開しようとしたがだめだ魔力がかけらも残っていないんだ簡単な魔法ですら展開できていない。
「発射!!」
すごく偉そうな服を着たおばあさんがそういうと俺たちに向かって大量の魔法が飛んできた。いや待て違う!?魔法の着弾地点にいるのは俺か!?俺はそう気づいた瞬間お姫様抱っこをしていた朱音を魔法の着弾地点に気づいて助けに来ようと俺に向かって駆けだし始めてる天ちゃんに投げ渡した。その隣ではまだ状況の確認ができていない風ちゃんを涼さんが守るように抱きしめている。
魔力があれば抵抗したんだけど俺含めみんな魔力がすっからかんである。とりあえず頭が無事なら俺は再生できるんだ全力で頭を守れ!!
ドドドドドドドドというすごい音ともに俺に魔法が命中した。があまり痛みがない?けど体が動かない!?体を拘束する魔法?やばい指一本すら動かせない、この状況で頭を破壊された瞬間終わる!フェイスのせいで空気中の魔力が簒奪されていた境界から出たおかげで俺の体内魔力量が0からゆっくり回復している予兆はあるがそれを待っていられる余裕はこの状況ではない、だが魔法の狙いからして俺以外は狙われていないと予想できる。ということは今は俺をおいて逃げてもらうのがベスト!そう脳内で考えをまとめ皆に伝えようとするが
「ーーーっ!?」
声が出ない!まさか声帯まで縛られてるのか!?
「着弾確認、捕縛せよ!」
またもやおばあさんがそう指示を出すと遠くから魔法を使っていたものが一人こちらに駆け出して俺をとらえに来た。それと一つまずいことに気が付いた。
はは…まっずい
朱音がキレた…
ズガンッ
いつの間にか天ちゃんに抱き留められていたはずの朱音は右腕だけを魔法少女衣装に変身させて俺を捕えに来たスーツの人を全力で殴り飛ばしていた。すっげぇ壁にめり込んどる…めっちゃきれいにめり込んでる、見事な壁尻だ…
「ーーーねぇ何してるの?」
ズンッとしたものすごい圧力が朱音から放たれる。あぁ、完全に切れていらっしゃる…捕縛魔法のせいで眼球すらも動かせないので横を見ることができないが天ちゃん、風ちゃん、涼さんが俺と同じくこれやばいという表情をしている気がする。
ですよね長いこと朱音と仲良くしてたら見ることもありますよね…朱音がキレた時のやばさは知ってますよねぇ
「朱雀よ、すまんが今はおとなしくーーーなっ!?」
お、すげぇあのおばあさん朱音の右フックをしっかり避けた。相当できる人だな…
というか朱音さん今何してました?一瞬だけ魔法少女衣装に変身させていたところを右腕から右足に変更して即地面を蹴って移動、からのまた変身個所を右腕に戻して殴ってませんでした?え?なにその変態魔力操作は俺そんなこと全然できないんだけど?てかできる気もしないんだけど?まずなんで戦闘服を一部だけ限定的に展開できるの????
「おい小娘、魔力がほとんど残っていないその状態でこの人数に挑むというのか」
「え?うん、このくらいの人たちなら腕一本でもーーーヤレル」
「なっ!?」
朱音はそう言うと瞬時に変身する部位を変化させながら敵の中に突っ込んでいった。おぉ意味わからん、えーとまず軸足に換装して蹴りが当たるインパクトの瞬間にまた換装して威力を最大まで上げてやがる。そんで攻撃を受け流すときはその部分だけを換装して…ヤバスギル
「んーーとりあえず優君の封印を解くね、このくらいなら今の魔力量でも大丈夫だから」
朱音が大暴れしているのを横目に涼さんが俺の封印を解き始めた。いやぁありがてぇっす。早く朱音を止めないといけないし…天ちゃんは「あ、ちょうちょだぁ」とか言ってちょうちょを追いかけ始め、風ちゃんは目をふさいで「私は何も見てないよ?ほんとだよ?風ちゃん何もしらない」と独り言を言っている。トラウマがすげぇな何したんだようちの彼女さんは
…まともなのは俺と涼さんだけか
「はい、解けたわ。けど私の魔力はもうすっからかんだから優君は朱音ちゃんを止めるの頑張ってね」
涼さんはそう言ってゆっくりと倒れこんだ。ぺしゃって音が鳴った。うつ伏せ状態のままピクリともしない。あ、マジで限界だったみたいですね…解除ありがとうございます。
そんな感じでようやく体を自由に動かせるようになったので朱音の方に意識を傾けると「ぐわーーー」や「やめろーー」「ほんとにこいつは人間か!?」「ぎゃーーーー」などの断末魔が聞こえる。
さて朱音が人殺しになる前に止めないと(使命感)
の前にずっと指示を出していたあのおばあさんに話を聞くことにする。ちなみに俺の魔力は現在5くらいまでには回復しているのでとりあえず魔力回復の炎を展開し始める。よし!これであと10秒で魔力量は全回復できるね!
「あの、おばあさん少しお聞きしたいことがあるのですが?」
「……」
あ、朱音を見て絶句してらっしゃる。
「はっ!?貴様いつの間に!?」
いや、うん何も言うまい…シリアスがどっか行っちゃたヨ…




