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俺の彼女がまさかの魔法少女  作者: 愛板


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魔法少女11

斬られる、再生する、殴る、躱される、斬られる、再生する、蹴る、躱される、斬られる、再生する


クソピエロと戦い始めてずっとこのループだ。俺の新しい魔法をほんの少し使い身体能力をぎりぎり何とかこのピエロとの闘いについていける程度にまで上昇させているが完全に技量の差で優位を取られている。


俺が一発当てたとしても、ピエロはその10倍くらいのダメージを俺に叩き込んでくる。まぁ再生するんだけどね。ただ魔力量が心もとないというか魔力吸収を俺に絞ってきているせいか魔力回復が追いつかない、全力戦闘ができるのはたぶんあと3分が限界だ。


俺の勝ち筋は一つ、この3分の間に何とかして隙を作り、最大火力を叩き込む


「ふ、ふふふすごいですねぇこの再生速度、長い間生きていますがここまで不死身にも見える再生魔法は初めてみましたよ。さてどう殺したものでしょうか」


「はっ、てめぇじゃ無理だよ!お互いに火力が不足してるんでなぁ!!」


「うーん確かにそうですねぇ…私もフェイスから魔力が流れているからこんな脳筋戦法で戦えていますが本来気配を消して首を刈るのが得意なわけで大技なんて使わないので火力がないんですよねぇ」


ピエロはそう言ってまた俺の右腕を斬り飛ばす。あーくそ!また途中で鎌の軌道を見失った。何回目だよこれ!なんでこの至近距離で戦闘してるやつの獲物を見失うんだよ!


「ふふ不思議そうですねぇ、なぜそうなるのか知りたそうですねぇ、けど!教えません!そちらの方が面白そうなので!」


ぐっ!?また消えたしかも次は右足を持ってかれた。だーもう!足はやめろよ!一瞬で再生したとしてもバランス感覚が狂うんだよ!


本当はピエロの能力をしっかりと考えて解明して突破口を見つけたいとこだけどこの高速戦闘の中でそんなことしてられない!マジで無理!思考が追いつかん!現時点でも脳みそフル回転してるんだ。無理!マジで無理!


「シッ!」


素早く空気を吐いて敵の首に向けてハイキックを放つ、俺が唯一自信をもってできる唯一の技だ。昔ヒーローをやってた時の朱音に教わったのでこの技だけ鋭さが違うんだ。踏み込み方、敵への当て方、インパクトの瞬間の力の入れ方、この技だけは中学生の時に体にしみこませてるので動きがスムーズだ。完全に俺の技といってもいい完成度になっている。


「グッ!?いったいですねぇ!ほかの格闘技はめちゃくちゃ拙いのに首を蹴るときだけ別人のようです!」


当たった!けど浅い!当たった瞬間、インパクトの瞬間にうまく衝撃を逃がされた。って首に来る衝撃を逃がすってどんな変態技巧だよ!?このピエロ見た目によらず正面からの戦闘技能が化け物じみている。


「お返しです!」


両腕をぶった切られた。けどどうせ再生するんだ!そんなこと無視して攻撃しろ!手数を増やせ!全力で!体全部を使って奴にダメージを与えろ!!


「おらぁ!」


渾身のヘッドバット、それもピエロの頭ではなく眼をつぶすために目を狙っての全力の頭突き!

グチュッ!と頭からいやな感触がした。よっしゃ当たった!目をつぶした!


「ーーいてぇんだよ!くそぼけがぁあああああああ!!!!」


ピエロの体から魔力がほとばしった。普通じゃありえない量の魔力の放出により、俺の体は吹き飛ばされる。がようやく有効打が入った!!


「おいおいどうした!クソピエロ!余裕がなくなって口調が荒れてんぞ!!」


「殺す殺す殺す殺すぅうう!!」


先ほどまでとは比べ物にならないものすごい形相をして俺を両目でにらみつけてきた。

ん?両目?ってまさか


「あぁ、なるほどこれは素晴らしい力だ。ようやくフェイスと私のリンクが安定してきたようですね、フェイスが吸収した魔力だけではなく魔法も使えるようになりましたぁ」


あー、ほんとにまっずいあれ俺の魔法かよふざけんなよ!!ただでさえこっちはデバフを食らってんだぞ!なんで敵の方にバフが入るんだよ!しかも俺の再生って!不死身属性が奴に移ったじゃねぇか!ガチの泥仕合になるぞ!


「んー、こんな感じでしたかね?天爆」


ピエロがそう言った後、俺の体が爆発した。

即再生するが意味が分からなすぎる。なんで俺の体が爆発した!?しかも内側から爆発したぞ、なんだよそのチート魔法は!誰の魔法だよ!


「なるほどぉ、威力はいいですがこの魔法は扱いが難しいですねぇ、頭を爆発するつもりが体の方に行きましたよしかもあの魔法少女のような威力もない精々十分の一ほどですか」


なーるほど頭も狙えるのね…しかもそれで十分の一って…よかったというべきかそれ以上の威力が来る可能性に恐怖すればいいのか…


「何その魔法奥の手か何か?」


「いえ、別にそちらの魔法少女の魔法ですよ、特に奥の手というわけでは…天爆」


次は腕が爆発した。だー!!もう意味わからん朱音たちに魔法の詳細を聞きに行きたいけど俺が向こうに近づいたら絶対にピエロはあの子たちを狙う、断言できる。だからそれはできない、そんなことをしたら現状でもありえないレベルで不利な俺がさらに不利になる。


「次はこちらを使ってみましょうか、呪ノ榴弾」


ピエロの周りに禍々しい物体が10個ほど展開され、発射された。すっごい速度だが避けられる!ていうかその魔法当たったらやばい奴だろ!呪いとかはたぶん再生では回復できねぇんだぞ!食らったことないからおそらくだけど!


「おいおい!ピエロさんよぉ!弾幕の密度が足んねぇぞ!」


「あぁ、やはりこれは避けましたか、ですが想定通りです。そこ危ないですよ?シフト」


「あ?」


禍々しい弾幕を避けた先で魔法陣が光ったと思ったらピエロの前に移動していた。


「はぁーいいらっしゃぁい」


しまっ、転移罠!?いつの間に!?


「ピエロキャノン」


ピエロの手が砲台に変化して超至近距離でビームが放たれる。あっだめだこれ。頭ごと消滅させられる。頭ごと消滅させられたら再生ができず終わ…


「焔鬼ノ腕ぇええええ!!!!」


自身の生命の危機に超速で奥の手の魔法が展開される。


ほぼ反射での行使、思考をすっ飛ばし展開されたその血のように紅い鬼の腕はピエロが放った光線を握りつぶした。ボシュゥ!!!と音を立て光線を握りつぶした鬼の腕には傷一つない。


「くっそ、切らされたか…」


「やっと切ってくれましたねぇ切り札を!」


もうちょい有利な場面で切るつもりだった奥の手を切らされた。この魔法を使ったからにはここでこのピエロを殺しきらなきゃ勝目がなくなる!


「ですよねぇ!そう来ますよねぇ!!」


勝負をつけるために全速力でピエロのもとに走る!ここで!決める!


「まぁ、付き合いませんけどぉ!シフト」


あまりにも無慈悲な転移罠が起動した。走り出したところにいつの間にか仕掛けられていた。転移した先はフェイスの目の前、転移してきた俺を見て巨大な化け物は無数にある顔すべてを使い笑う、醜悪に笑う、顔すべてから聞こえる大音量の笑い声が魂にまで響く感じがする。


「魔力ノ簒奪」


フェイスの魔法が発動する。今までは近くにピエロがいたせいで使えなかった空間そのものにも作用する魔力の簒奪、一息の間にフェイス周辺、もちろん俺の周りを含め魔力が消える。周囲の魔力が消えるということは魔法という力が存在できない空間を作り出すということ、圧倒的なまでの対魔法少女用の魔法行使されたその瞬間負けが確定するやばい魔法


「ふふふ!ぎゃあはあははは!!ワタシが!そんな見るからに危険なモノと正面から勝負などするわけないでしょう!!そのまま干からびろ!雑魚魔法使いぃ!!!」


フェイスが魔力を吸うところを見てピエロも嗤う、勝利を確信したように嗤う、あとは魔力がなくなった俺をサクッと殺すだけの簡単な作業だと確信したように嗤う


「ーーいやそれ悪手だろ、クソピエロ」


確かに魔力はすっからかんになった。俺の変身も解けた。今この状態だとどんな攻撃が来てもすぐに殺される自身がある。けど!この魔法は自身の魔力なんて関係ない!!周囲の魔力なんて関係ない!だって魔力を使った魔法じゃないから!!


俺の!いままで受けてきた傷を!ダメージを!魔法攻撃を!ため込み内部で増幅させ!魔力ではない単純なエネルギーとしてストックする魔法!ため込めるエネルギー量に際限はない!ただしストックできる時間は限りがある。そんな魔法!


そして、そのエネルギーをどう使うかは、俺の自由!!魔力にすることだって、魔法として放つことだって、そのままエネルギーを破裂させることだってできる!


完全な自由なエネルギー!!


それをここで今、ありったけ使う!


「炸裂しろ!アザミぃぃぃいいいい!!!」



何回死んだかわからん俺のダメージ+増幅されたエネルギーだ。


じゃあなフェイスたっぷり喰らえ


アザミの華が咲いたような光とそれに少し遅れて鳴った轟音とともに汚い声を響かせながらフェイスは消滅した。


「あ、ああ…あああああああああああああああああ!!!!!!ワタシの!フェイスが!!ようやくできた実験体が!!何十年にもわたる研究の成果が!!!きさ、きさまぁああなんてことを!!!」


ピエロが泣いて絶叫している声が聞こえる、全力で煽りたいが思ったより状況は悪い、だって今俺は魔力がすっからかんである。変身も解けている。ここで攻撃されたら俺ほんとに死んじゃうので急いで魔力回復に努める、魔力が1でも回復すれば再生の炎を発動して魔力を回復できる。

にしても魔力の回復がおそ…あ、ここら一帯フェイスが周辺の魔力持って行ったんだった。まっずい…


「がああああ…痛い!!痛い!!!」


なんだ?ピエロが苦しんでる?それと同時にピエロの魔力が消えていく、なんだ何が起きている?


「揺り戻し?ふざけ、ふざけるなぁこんなところで消えてたまるか!!」


ピエロはそう言い残して脱兎のごとくこの場からいなくなった。







「…何とかなった、のか?」


いまだ半信半疑できょろきょろしていると、境界の崩壊が始まった。これが始まるってことはこの空間の敵がいなくなった証であり、すぐに脱出しないと崩壊に巻き込まれるって師匠から教えてもらったんだ。


てことは倒せたのか…ピエロちょっとよくわからんが、とりあえず


「勝った…」


ずっと気を張ってたからか、その場に座り込む、あぁ…しんどいわぁ…


でも勝てた。朱音の命を守れた。それだけで十分だ。よくやったぞ俺





泣きながら駆け寄ってくる朱音を見て俺は、できる限り朱音を安心させられるようにニコッと笑い、ピースをしたのだった。



優君、だいしょーりーってね





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