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第四章 その1 聖なる都

 戦争が終わってから三日後——


 俺たちはルセリア神聖国の首都、ルミナスシティを訪れていた。


 ヴァルトの招待で、神聖国の実情を見学するという名目だったが、実際は虚核とヴォイド・ソースについて、より詳しい情報を得るためだった。


「すげぇ……」


 クロエが感嘆の声を上げる。


 ルミナスシティは、その名の通り光に満ちた美しい都市だった。


 白い大理石で造られた建物が立ち並び、街の至る所に噴水があり、神聖な雰囲気に包まれている。


 特に目を引くのは、街の中央にそびえ立つ巨大な神殿だった。


 七つの尖塔を持ち、それぞれが虹のように美しい光を放っている。


「ここが……ルセリア神聖国の中枢、聖オーロラ神殿です」


 ヴァルトが説明する。


「法王リゼリア様と大巫女マディア様がいらっしゃいます」


「法王と大巫女……」


 ヴァネッサが緊張した面持ちで呟く。


「どのような方なのでしょうか?」


「法王様は厳格で知恵深い方です」


 ヴァルトが答える。


「そして大巫女様は……まあ、お会いになれば分かります」


 ヴァルトの表情に、何か微笑ましいような色が浮かんだ。


 俺たちは神殿の中に入った。


 内部は外観以上に荘厳で、天井には美しいフレスコ画が描かれ、ステンドグラスから差し込む光が七色に輝いている。


 そして、奥の間で俺たちを待っていたのは——


 威厳に満ちた老人と、穏やかな微笑みを浮かべた美しい女性だった。


「ようこそ、聖オーロラ神殿へ」


 老人——法王リゼリアが重厚な声で迎える。


 その隣には、白い法衣を纏った大巫女マディアが立っていた。


 マディアは三十代前半ぐらいに見えるが、その瞳には深い知恵と慈愛が宿っている。


 その右耳には、白い真珠で作られた小さな蛇が巻きつくような美しいイヤリングが輝いていた。蛇の目の部分には小さな青い宝石が埋め込まれ、神秘的な光を放っている。


「あらあらぁ、遠いところからお疲れ様でしたぁ」


 マディアがのんびりとした口調で挨拶する。


 その肩には、美しい白い蛇が巻きついていた。


「こちらはシビラですぅ。私の相棒なんですよぉ」


 白蛇——シビラがゆっくりと頭を上げる。


 マディアの耳のイヤリングが、シビラの動きに合わせるかのように、かすかに光を放った。


 シビラが俺たちを見回すと、その表情が変わった。


「あらあら〜、懐かしい感じがしますね〜」


 シビラが言う。


「あなたたちの精霊核……昔の仲間たちと同じ匂いがします〜」


 その瞬間——


「シビラ!」


 リーネが俺の肩で興奮して叫ぶ。


「本当にシビラなの!?」


「あらあら〜、リーネちゃん〜」


 シビラがゆっくりと微笑む。


「久しぶりですね〜、元気でしたか〜」


 シビラがマディアの肩から滑り降りると、俺の肩に飛び移った。


 白くて美しい蛇の体が、リーネの小さな体にそっと巻きつく。


「きゃあ〜♪ シビラ、久しぶり〜!」


 リーネが嬉しそうに鳴いて、シビラの頭を小さな前足で優しく撫でる。


「相変わらず可愛いですね〜、リーネちゃん〜」


 シビラがくすくすと笑いながら、リーネを優しく包み込む。


 次に、シビラはクロエの肩に移動した。


「シビラ殿……」


 ライラが感動した声を出す。


「まさか、お元気でいらっしゃったとは……」


「おお〜、ライラちゃんも〜」


 シビラがライラの小さな体にも優しく巻きつく。


「相変わらず真面目ですね〜、でも心配性は直りましたか〜」


「うっ……」


 ライラが少し恥ずかしそうに鳴く。


「相変わらず鋭いですね、シビラ殿……」


 シビラは続いてヴァネッサの肩へ移り、メロディアにも挨拶する。


「メロディアちゃんも〜、歌声は元気ですか〜」


「♪ はい〜、とっても元気です〜♪」


 メロディアが嬉しそうに歌いながら、シビラに頬を寄せる。


「♪ シビラ〜、温かくて懐かしい〜♪」


「あらあら〜、メロディアちゃんの歌声〜、やっぱり癒されますね〜」


 シビラが優しく答える。


 ティナの肩に移ったシビラは、アルキメデスにも声をかけた。


「それに〜、アルキメデスおじいちゃんも〜」


「ほほう、シビラ殿もお変わりなく」


 アルキメデスが嬉しそうに翼を震わせる。


「相変わらずのんびりしておられる。しかし、それがよいのです」


「そうですね〜、急いでも良いことありませんから〜」


 シビラがアルキメデスの頭を優しく撫でる。


 イリーナの肩に移ったシビラは、グラシエルにも挨拶した。


「グラシエルちゃんも〜、相変わらず元気いっぱいですね〜」


「シビラ!」


 グラシエルが嬉しそうに鳴いて、氷の羽根をひらひらと動かす。


「久しぶり!元気だった? シビラのくるくる巻きつくの、懐かしい〜!」


「もちろんですよ〜、グラシエルちゃん〜」


 シビラがのんびりと答えながら、グラシエルの小さな体を優しく包む。


 最後に、シビラはセリス様の元へ向かった。


「それからアリエルちゃんも〜〜」


 シビラがセリス様を見る。


「相変わらず美しいですね〜」


 セリス様の角笛から、小さなユニコーンが現れた。


「シビラ……久しぶりね」


 アリエルが上品な声で答える。


 シビラがアリエルの周りをゆっくりと一周して、まるで花輪のように巻きつく。


「あなたも元気そうで何よりです」


「そうですね〜、みんな無事で〜、何よりですね〜」


 シビラが満足そうに言う。


 精霊核たちの再会に、俺たちも心が温かくなった。


「うわぁ……」


 ティナが目を輝かせる。


「みんな昔からの仲間だったんですね!」


「あらあらぁ、珍しいですかぁ?」


 マディアが微笑む。


「シビラは古い精霊核なのでぇ、いろいろな知識を持っているんですよぉ」


「そうですね〜、五百年以上も生きてますから〜」


 シビラがのんびりと答える。


 その言葉に、俺たちは注目した。


「五百年……」


 俺が呟く。


「それって……」


「ええ」


 法王リゼリアが頷く。


「シビラ様は、ヴォイド・ソースとの戦いを実際に体験された方です」


 リーネが俺の肩で身を震わせる。


 ライラ、メロディア、アリエル、グラシエル、アルキメデスも、緊張しているのが分かった。


「やはり……」


 法王リゼリアが深刻な表情になる。


「あなた方の精霊核は、五百年前にヴォイド・ソースを封印した英雄たちの魂なのですね」


 俺たちは顔を見合わせた。


 予想していたことだが、改めて確認されると、重みが違う。


「でも、今回はちょっと様子が違いますねぇ」


 マディアがのんびりと言う。


 シビラが補足するように語る。


「前回はレオンちゃんが一人で〜、みんなの力を使っていましたけど〜、今回はそれぞれに相棒がいますね〜」


「それが……新たな可能性を生んでいるのかもしれません」


 法王リゼリアが考え込むような表情を見せる。


「実際、あなた方の絆から生まれる力は、我々も予想していませんでした」


 法王が俺たちを見つめる。


「アキト君、あなたがリーネ様と聖獣の姿で共闘したと聞いています」


「はい……」


 俺が頷く。


「あれは……俺とリーネの心が一つになった時に……」


「素晴らしい」


 法王が微笑む。


「それこそが、真の力の源なのです」


 マディアがゆっくりと立ち上がる。


「みなさんぁ、せっかくですからぁ、古い記録を見てみませんかぁ?」


 マディアが神殿の奥を指差す。


「あそこにぃ、五百年前の戦いの記録が残っているんですぅ」


「記録……」


 イリーナが興味深そうに言う。


「ぜひ、見せてください」


 俺たちは神殿の地下にある古文書庫に向かった。


 そこには、無数の古い書物や石版が保管されている。


 マディアが一つの石版を取り出した。


「これがぁ、五百年前の記録ですぅ」


 石版には、古代文字で何かが刻まれている。


 シビラがその文字を読み上げ始めた。


「『暗黒の日より数えて第五の年、虚無の王ヴォイド・ソースが復活せり』〜」


 シビラの声が、古文書庫に響く。


「『その力は絶大にして、三日で王国を一つ滅ぼし、七日で大陸の半分を闇に染めたり』〜」


 俺たちは息を呑んだ。


 そんな化け物じみた力を持つ敵と、俺たちは戦わなければならないのか。


「『しかし、八人の勇者が立ち上がれり』〜」


 シビラが続ける。


「『炎の獅子リーネ、雷の狼ライラ、海の歌姫メロディア、翼のユニコーン・アリエル、氷の鳳凰グラシエル、風の梟アルキメデス、大地の象ガイア、そして智慧の蛇シビラ』〜〜」


「八人全員……」


 ヴァネッサが呟く。


「みんな、揃っているんですね」


「そうですね〜、みんな揃いましたね〜」


 シビラがのんびりと答える。


「これで〜、昔のチームが復活ですね〜」


 法王リゼリアが口を開く。


「重要なのは、ヴォイド・ソースの復活が近づいているということです」


 法王の表情が深刻になる。


「最近、各地で虚核の活動が活発化しています。偽のセリス王女の行動も、その一環でしょう」


「偽のセリス王女……」


 俺が考え込む。


 あの複雑な女性の正体が、少しずつ見えてきた。


「彼女は……ヴォイド・ソースが作り出した存在なのでしょうか?」


「可能性は高いですね」


 法王が頷く。


「ヴォイド・ソースは、人の心の闇を利用するのが得意です。本物のセリス王女の情報を得て、彼女そっくりの存在を作り出すことも……」


「でもぉ、あの子も苦しんでいるみたいですねぇ」


 マディアがのんびりと言う。


「きっとぉ、平和を望む心と、破壊への衝動の間でぇ、揺れているんでしょうねぇ」


「そうだとしたら……」


 セリス様が悲しそうに呟く。


「私と同じ顔をした彼女も、被害者ということになります」


 その時、神殿の鐘が鳴り響いた。


 緊急事態を知らせる鐘だった。


「何事ですか?」


 法王が立ち上がる。


 神殿騎士の一人が慌てて駆け込んできた。


「法王様!大変です!」


 騎士が息を切らしながら報告する。


「街の外に……正体不明の魔物が現れました!」


「魔物?」


 ヴァルトが眉をひそめる。


「どのような?」


「黒い瘴気を纏った……見たことのない化け物です!」


 騎士の声が震えている。


「まるで虚核の塊のような……」


 俺たちは顔を見合わせた。


 ヴォイド・ソースの手下が、ついに動き出したのか。


「行きましょう」


 俺が立ち上がる。


「放っておけません」


「そうですねぇ」


 マディアがゆっくりと立ち上がる。


「久しぶりにぃ、お出かけしてみましょうかぁ」


 シビラも同意するように頭を振る。


「そうですね〜〜、たまには運動しないと〜〜」


 俺たちは神殿を出て、街の外に向かった。


 そこで俺たちが見たものは——


 想像を絶する化け物だった。


 全身が虚核でできているような、黒い瘴気の塊。


 それは人間の形をしているようで、していないような、異形の存在だった。


「あれは……」


 法王リゼリアが戦慄する。


「虚核の集合体……まさか、ヴォイド・ソースが……」


 化け物が俺たちに気づき、不気味な声を発した。


「精霊核……見つけた……」


 その声は、複数の声が重なり合ったような、おぞましいものだった。


「主が……お呼びだ……」


 化け物が俺たちに向かって突進してくる。


 戦いの時だった。


 だが、今度の敵は今までとは格が違う。


 ヴォイド・ソースの意志を直接受けた、真の刺客だった。


 化け物が俺たちに向かって突進してくる。


 戦いの時だった。


 だが、今度の敵は今までとは格が違う。


 ヴォイド・ソースの意志を直接受けた、真の刺客だった。


「みんな、散開!」


 俺が叫ぶと同時に、虚核集合体が巨大な腕を振り下ろしてきた。


 地面が大きく陥没し、石畳が砕け散る。


 その威力は、今まで戦った敵とは比べ物にならなかった。


「うわっ!」


 クロエが間一髪で回避する。


「なんだよ、あの化け物!硬すぎる!」


 俺がソウルフォージを発動し、紅蓮の大剣で斬りつけるが——


 ガキィン!


 剣が弾かれ、ほとんどダメージを与えられない。


『アキト!普通の攻撃じゃダメだよ!』


 リーネが指輪の中から声をかける。


『あの瘴気、すごく嫌な感じがする!』


 他の仲間たちも苦戦していた。


 クロエの雷撃も、ティナの魔導砲も、虚核集合体の黒い瘴気に阻まれて威力が半減している。


「水流障壁!」


 ヴァネッサが水の盾を作るが、触手が水に触れた瞬間——


 水が黒く染まり始めた。


「な、何これ……」


 ヴァネッサが驚く。


『♪ みんな〜、気をつけて〜♪ あの化け物〜、歌が効かない〜♪』


 メロディアも困惑している。


 その時、マディアがゆっくりと前に出た。


「あらあらぁ、困った子ですねぇ」


 マディアが鉄扇を取り出す。


 美しい白銀の扇が、神聖な光を放っている。


「シビラぁ、お仕事の時間ですよぉ」


『そうですね〜、久しぶりに踊りましょうか〜』


 シビラがマディアの体に巻きつき、二人がソウルフォージを発動する。


 マディアの法衣が光に包まれ、より神聖で美しい装束に変わった。


 白い絹の舞踏服に、金の装飾が施された鉄扇。


 シビラも体を光らせ、まるで生きた宝石のような美しさを放っている。


「それじゃあぁ、始めましょうかぁ」


 マディアが優雅に舞い始めた。


 鉄扇をひらりと振ると、神聖な風が吹き荒れる。


 その風に触れた黒い瘴気が、みるみる浄化されていく。


「すご……」


 ティナが感嘆する。


「瘴気を浄化してる……」


 虚核集合体が怒ったように咆哮を上げ、マディアに攻撃を仕掛ける。


 だが、マディアは慌てない。


 優雅に舞いながら、鉄扇で攻撃を受け流していく。


 まるで舞踊を踊っているかのような、美しい戦闘スタイルだった。


「みなさぁん、今ですよぉ」


 マディアが微笑む。


「瘴気が薄くなりましたからぁ、攻撃できますよぉ」


 俺たちは一斉に動き出した。


「紅蓮剣・烈火斬!」


 俺が炎の斬撃を放つ。


 今度は瘴気に阻まれることなく、虚核集合体に命中した。


「雷撃斬!」


 クロエも雷の攻撃を叩き込む。


 ティナが魔導砲で援護し、ヴァネッサが水流で敵の動きを封じる。


 イリーナも氷の矢で攻撃に参加した。


 だが——


 虚核集合体は倒れない。


 ダメージを受けても、黒い瘴気で傷を修復していく。


『しつこいですね〜』


 シビラがのんびりと言う。


『でも〜、核を破壊すれば終わりですよ〜』


「核?」


 俺が尋ねる。


「あの化け物の核がどこかにあるんですか?」


『ええ〜、胸の奥の方に〜』


 シビラが答える。


『でも〜、深いところにあるので〜、届きませんね〜』


 その時、虚核集合体が新たな攻撃を仕掛けてきた。


 今度は、複数に分裂して俺たちを囲む作戦だった。


「分裂した!」


 ヴァルトが戦槌を構える。


「これでは各個撃破される!」


 状況が絶望的になった。


 通常の攻撃では歯が立たず、マディアの浄化も限界がある。


「くそっ……」


 俺が歯噛みする。


 その時——


『アキト』


 リーネが真剣な声で呼びかけてきた。


『真の力を使うしかない』


「でも……瘴気が危険だって……」


『大丈夫』


 リーネの声に、強い決意が込められていた。


『ボクがアキトを守るから』


 俺は決断した。


「分かった……行くぞ、リーネ!」


『うん!』


 俺とリーネの心が一つになる。


 今度は完全に——境界線が消え、二つの魂が融合した。


 眩いばかりの光が俺たちを包む。


 そして——


 光の中から、美しい炎をまとった獅子が現れた。


 リーネが、聖獣の姿で現実世界に姿を現したのだ。


「リーネ……」


 俺が感動する。


 黄金の鬣を持つ美しい獅子の姿のリーネ。


 その瞳には、いつもの愛らしさと、強い意志が宿っていた。


「アキト、一緒に戦おう!」


 リーネが聖獣の姿のまま話す。


 俺の紅蓮の大剣も、今までの何倍もの輝きを放っている。


「炎獄剣・双炎斬!」


 俺とリーネが同時に炎の攻撃を放つ。


 俺の剣から放たれる炎の斬撃と、リーネが吐く炎のブレスが螺旋を描いて絡み合い、巨大な炎の竜巻となって虚核集合体を包み込む。


 虚核集合体が初めて苦悶の声を上げた。


「やった!効いてる!」


 クロエが叫ぶ。


 だが、虚核集合体も必死だった。


 分裂した複数の個体が一斉に俺に向かってくる。


 黒い触手が四方八方から俺を狙っていた。


「アキト!」


 その瞬間——


 リーネが俺の前に躍り出た。


 美しい聖獣の姿で、俺を庇うように立ちはだかる。


「リーネ、ダメだ!」


 俺が叫ぶが、間に合わない。


 複数の黒い触手が、リーネの美しい体に絡みついた。


「あ……」


 リーネの瞳が見開かれる。


 黒い瘴気がリーネの体を包み込み、黄金の毛が徐々に黒く染まっていく。


「あああああああッ!」


 リーネが苦しそうに叫ぶ。


 その声が、徐々に変質していく。


「リーネ!リーネ!」


 俺が必死に駆け寄ろうとするが——


「来ちゃダメ……」


 リーネが震え声で言う。


 その瞳に、赤い光が宿り始めていた。


「ボク……おかしくなってる……」


 リーネの美しい聖獣の姿が、黒い炎に包まれ始める。


「アキトのこと……好きなのに……」


 リーネの声に、今まで聞いたことのない冷たさが混じってくる。


「でも……壊したい……」


 黒く染まった獅子の瞳が、俺を見つめる。


 そこには愛情と憎悪が同時に宿っていた。


「アキトを……めちゃくちゃにしてやりたい……」


 俺の心に、絶望が広がった。


 リーネが……美しい聖獣の姿のまま、闇に堕ちてしまった。

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