エルフの格闘家 セリス・ミスティヴェイル
文章の添削にAI(chatGPT)使用。
星環暦1123年 春
実に20年ぶりに王都を訪れた。
泊まる予定だった宿屋は、20年前にも泊まった安宿のはずだったが、いつの間にか立派な宿に建て替わっていた。。
それに、近くにあったパン屋は潰れて今は酒場に建て替えているらしい。
500年近く生きていると様々な変化を目にする。
そして、今日もまた歴史に残る出来事 をこの目で見るのだろう。
「二十年前は大量発生した魔物を掃討してこいって依頼で呼ばれたんだっけ。修行のついでにって言って何だかんだ100年以上前からこき使われてるなぁ。エルフ使いが荒いよねぇ。」
「ねぇ…って俺に言われても分かりませんよセリスさん。俺まだ20代ですよ?」
まさか王国騎士を引退したリオ・フェンリードまで呼ばれてるとはね。
一昨年辺りに初めて出会って何となく素性は知ってたけど、20代というのは知らなかった。
まぁ、今日は彼と雑談しに来たわけじゃないからね。
さっさと用事を済ませて修行を再開したい。
家に届いた手紙によると、いつ頃だったか発表していた異世界人召喚の儀式が今日執り行われるらしい。
私は王国でも指折りの格闘家として、戦闘能力の高そうな異世界人に戦闘技術を指南する役を任されるらしい。
私自身、未完成な技を抱えている身なのに、人に教えるなんておこがましいと思ってしまうけど、国から頼まれたんじゃ断れないからね。
さてと、ようやく立派なお城の目の前までやって来た。
門番に例の手紙を見せたら、兵士だか使用人だか分からない人に案内された。
リオとは別の部屋で待機するらしい。
城の中でも特に大きな扉を開くと、そこには何やら大きめの魔法陣が書かれていた。
「ではこちらの王室直属の魔道士の補助をお願いしますね。」
おや?
何やら聞いてた話と違うぞ?
「ちょいちょいお嬢さん。私こっちじゃないと思うんだけど。異世界人に戦い方を教えろって言われて来たんだけど。」
「え?えっと…少々お待ちください。」
誰と勘違いしてるんだ?
ノースリーブの服にハーフパンツで手袋とロングブーツはいてるやつが魔道士なわけないだろうに。
「失礼しました!よく見たら純血のエルフではなくハーフエルフと書いてありました!」
いやいや、服装で気づくでしょう。
と言いたい気持ちを抑えて、今度はちゃんとリオと同じ部屋に案内された。
途中ですれ違ったハーフエルフがノースリーブに手袋とブーツだったのを見てちょっと申し訳なくなった。
「あ、やっぱ部屋間違えてましたよね!元王国騎士の俺だけ別部屋待機かと思って焦りましたよ。」
「純血エルフはほとんどの場合魔法使いか弓使いだからね。若い子にはよく間違われるよ。」
「俺より幼い顔で若い子とか言われると頭が混乱しますね…。」
「あら、お世辞がお上手ですこと。」
「からかわないでくださいよ〜。…それはそうと、今回の依頼について、セリスさんはどう思ってます?俺は正直あまり良い印象では無いですよ。今回の依頼、要するに魔族を倒すための戦力増強でしょう?戦争反対派が増えてきた今のご時世、戦力を増やすより話し合いの機会を設ける方が…」
「話が長いよ。何が言いたいの?」
「おっと失礼しました。要するに気分が乗らないな〜って話ですよ。セリスさんはどうなんです?」
なるほど。
そう思う人もいるのか。
「私はまだ何とも思ってないよ。今回の一番の目的は人類と魔族では無い第三者の介入による現状打破。それが争いになるか和解になるかは異世界人の考え方次第だからね。」
「それが不安な所ですよねぇ〜。俺が担当する異世界人は穏やかな人だと良いなぁ〜。」
何と言うか、自分の立場わかってるのかなこの子。
いや、他人の事心配してる場合でもないか。
魔力の流れを感じ取れたし、多分召喚の儀式は今終わったところだろうね。
もう少ししたら私たちの出番だ。
「こちらの部屋へどうぞ。この方々が皆様のサポートをしてくださる王国随一の達人の皆様です。それぞれの担当の方の前まで案内いたします。」
おお、一度に四人も召喚したのか。
どれどれ、リオのところは若い女の子か。
おお、ウチに来るのは男の子か。
「これからお世話になります!晴人です!よろしくお願いします!」
「よろしくねハルト。私はセリス・ミスティヴェイル。純血のエルフだけど、こう見えて格闘家だよ。」
「何かセクシーな格好してますね。」
「え、いきなりセクハラ?」
確かにブーツとハーフパンツの間とか、肩から肘までは肌が出てるけど…もしかして周りにはそういう目で見られてたの?
急に恥ずかしくなってきたかも。
…それはそれとして、他の子はともかく、この子はほんとにこの戦争を終わらせる鍵になるのか?
そこも含めて私の手腕にかかってるのか?
人間社会ってのは信用されるほど面倒事を押し付けられるんだから本当に面倒臭いよ。
「すいません!ちょっと混乱してて変な事言いました!」
「混乱ねぇ…。まぁ無理もないか、死んだと思ったらいきなり異世界で目覚めたんだから。」
聞いた話によると異世界転移の魔法は異世界の死者の魂に新たな肉体を与える形で転移させる魔法だそうだ。
死者を蘇らせ使役するネクロマンサーの魔法の応用らしいが、行動を強制しない点とあくまで生きた体である点が相違点だろうか?
まぁ私は専門外なので詳しいことは知らないけど。
「セリスさんちょいちょい黙るけど、もしかして会話苦手ですか?」
「私はじっくり考えてから喋るタイプなだけだよ。人を根暗みたいに言うな。」
「また失言でした!すみません!」
ホントに先が思いやられる。
小説家になろうに投稿するのは初めてなので一応初投稿です。
思いつきで書いた話なので続くかは謎です。