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第八話 『そりゃあ妹も驚くよ』

「おじゃましまーす」


俺の家にみーちゃんが泊ることになり、みーちゃんの家から歩くこと十数分、妹が待っている我が家に到着した。

そして、ドアを開けて目の前には我が妹様、咲が俺たちを交互に見て戸惑っていた。

まあもともと咲にも言う予定だからこのまま言ってしまおうか。


「お、兄ちゃん……これはおまわりさんに電話を……」


 ですよね~。そうなりますよね~。

 まあそう思われるのも仕方はない。

 咲の目には、高校二年生である兄の俺と、かわいらしい小学五年生の女の子と手を繋いで玄関に立っているのだ。

 むしろ咲の判断はた正しいといってもいい。

 が、


「実はこれなんだがな、みーちゃん」


 俺は、自分が言っても先に信じてもらえないと思ったので、続きをみーちゃんに託す。

 妹は依然、戸惑いであわあわしていた。


「実は金村篤君、あーくんとお付き合いをし始めたの」

「ふぇ?」


 ポカーンとした様子だ。

 しかし、咲はすぐさまみーちゃんに駆け寄り、


「大丈夫?脅迫とか弱み握られてない?」

「むしろ今日ね、私から告白したの」

「ほんとに?」

「うん。ほんとに」


 咲は今度俺に視線を向けながら、


「ほんとに?」

「ああ、ほんとに」


 咲はようやくも納得してくれたみたいで、不安の顔はもうきれいさっぱりなく、安心の顔が俺からもしっかり見受けられた。


「それで今日は泊りに来たんだよな?」

「うん。咲ちゃん今日はよろしくお願いします」

「よろしくね、えーと……」

「花崎美玲、小学五年生。みーちゃんって呼んで!」

「え、小学五年生!?」

「うん!」


 嘘でしょ?みたいな表情で俺の顔を見てくる咲。

 嘘じゃないぞ。

 アイコンタクトを送ると、咲はみーちゃんのに向き直り、


「みーちゃんよろしくね!」


 あとみーちゃんが咲の名前を知っているのは、みーちゃんの家からここに来るまでに教えておいたからだ。


「さすがにみーちゃんは私の部屋で寝るよね?」


 咲が俺に訪ねてきた。


「もちろん。さすがに俺もわかってるから、そうするつもりだよ」


 これもみーちゃんの同意のうえで決まったことだ。


「みーちゃんもうご飯食べちゃった?」

「ううん。まだ食べてない」

「じゃ一緒に食べよっか」

「うん!食べる!」


 本当に咲とみーちゃんの会話は新鮮で見ていて心地がいい。

 俺たちはリビングに行き、俺、咲、みーちゃんの三人で一緒に夜ご飯を食べることになった。




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