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朽ち果つ廃墟の片隅で 二・五巻  作者: 遮那
同世代 学園関係
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13/19

富田律

富田律 身長175cm

中学に”上がって”初めて琴音と知り合い、友達になった。


幼稚園からある学園の、小学生の部から通っている。


藤花とはその頃からの友達。地元も近く、お互いの家は徒歩十分圏内だ。


得意科目は国語、社会科、英語。特に国語と社会科の成績が良く、よく裕美とトップ五位内で勝ったり負けたりしている。ただ、これも裕美と同じ様に数理系の成績が奮わないので、よく藤花、そして琴音、紫に試験対策を頼んでいる。


父親は、とある大学の物理学教授。律からではないが、藤花からどんな人物か聞いた瞬間、すぐに義一を思い浮かべて、そんな”変人”が他にもいたのかと驚いたと言うのは琴音の弁だ。


丸の内沿線の、中野新橋にある一軒家に住んでいる。


全体的に細いというか、第一印象を言えば”薄い”体格をしていたので、いうほど威圧感は受けなかった。…胸も、私たちの中では一番”控えめ”でもあるし…。

…コホン。髪型はマッシュウルフというらしいが、これは最近の裕美に負けず劣らずのショートヘアーだった。所々跳ねてる点も似ている。

表情は暗めで、小さなお鼻と薄めの唇、一重の薄目がちな目つき、全体的にアンニュイな雰囲気を醸し出している。

声は、宝塚の男役を思わせる程に、基本ボソボソ声だが響く様な低音。品がある。


裕美に言わせれば、第一印象は琴音とソックリとの感想だった。言われた当初はしっくり行かなかったが、その後付き合っていくうちに、ウマが合うというのか、このグループ内では圧倒的に物静かな性格な為か、そんなところが一緒にいて疲れなく、とても居心地が良いと琴音は思っている。

これは別に、裕美やヒロに始まる、他の真反対の性質の人々をディスっている訳では無い。

…が、中学二年に上がってのクラス替え、そこで律と二人っきりになる事が多くなったのだが、その様な感想は覆るばかりか確信的に深まっていくのだった。


それともう一つ、琴音が好きで気に入ってる点があった。

それは…物静かな中にも、ハッキリとした、力強い、譲れないものにはノーと言う、熱い意志の様なものを秘めている点だった。具体例でまずすぐに二つ挙げられる。

まず一つ目に挙げるのは、バレーボールの事。

私たちのグループの中でも、私よりも背が高い唯一の子で、クラス、いや、学年全体でも一位か二位程の高さがあったが、これはどっちが先かはともかく、いかにもバレーボールしてそうな見た目だと、失礼では無いと思うから正直に言えば、そう琴音は感想を持っていた。

小学校の頃から地元のバレーボールクラブに所属していて、中学に上がった今でも通い続けている。そして、学園でも部活動としてバレーボール部に所属している。

こういってはなんだが、律含む本人たちが言ってるので言いやすいが、部としてはかなりの弱小のようで、一年で入った時から律は頭角を現していた。これは一年時の主将から琴音が聞いた話だが、それまでの部というのは、弱小なのに慣れきってしまっていて、ダラけた雰囲気が充満していたらしい。そんな中に突然、物静かながらストイックな律が入ってきたので、当初は他の部員は毛嫌い…とまではいかないまでも、距離を置いていたようだ。

しかし、何がきっかけという事も無いようなのだが、次第に律の姿に影響されたというか、絆されていったというのか、徐々に部員たちの間で活気が戻ってきて、練習に熱心に取り組むようになった…との事だ。

それ以降、本当に徐々にであったが、その練習の成果か、試合にも最近はよく勝てるようになってきたらしく、それがまた相乗効果で部の活気が高まっていったようだ。

その甲斐があってか、琴音と同じで表立って何かしたがるタイプでは無い律だったが、一年の時にすでにレギュラー、二年時で副主将、そして中学二年の文化祭終わりあたりから主将を務めている。


それでも相変わらず口数が少なく、自分のことを話さない律だったが、たまに廊下でよく挨拶をされているのを見ると、中々に慕われているようだ。


と、話がガラッと変わるが、もう一つ例を挙げよう。

それは…藤花の事だ。藤花に関する事となると、普段の物静かなキャラからは想像つかないくらいに、熱くなるのが顕著だった。小学校からずっと、地元も同じで、家も近いというのもあって、よく二人で仲良く過ごしてきたというのは、よく聞いていたし、納得いく話だったが、それでも、律の藤花に対する思い入れの強さ、深さというのは、中々に納得し難く、しかし、それはむしろ琴音の知的好奇心をそそってくる類のものだった。

この謎が解明出来るのかは現時点では不明だが、それはさておき、琴音としては単純に、藤花と律、この二人のそんな珍しい繋がりの強さを観察するのが、とても好きなのだった。

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