1.バーサーカーだけど死にました
さぁて、ようやくの新作です。
今回のはかなりはっちゃけた内容となってます。
女顔主人公(男)が笑いながら敵と血みどろの戦いを広げる――ひと言で言えばカオスに思えますが、その実態は八割ギャグですのでご安心を。
それではどうぞ。
――死ぬ。その感覚は意外と、思っていたよりも……余程リアルだった。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「ぐぅっ……!」
さっきまで何の異常も無く町を歩いてたはずだった隼人は、今――血を吐いて、ぶっ倒れている。何でか分からない。いや、心当たりはないわけじゃない。
十一日前、隼人はやはり突然意識を失って倒れている。倒れてからは昏睡し続け、三日後、ようやく目を覚ました……らしい。その後、精密検査を受けたが、結局倒れた理由は分からずじまいで、最終的には『てんかん』でも発症したのだろう、という事に落ち着いた。次また倒れるようなことがあれば、クスリを処方される事にはなっていた。
そして、目覚めの日から八日。隼人はまたこうして突然体に異常をきたしている。――明らかに前回とは違う症状で、だが。
周りには休日の昼間だということもあってか、人が集まりだしている。ある人は携帯をこちらへ向け、又ある人は隼人が口から吐き出した血を見たのだろう、青ざめた表情を浮かべている。誰かが携帯を取り出して電話をかけ始めた。救急車、呼んでくれたのかな。なら、ありがたい。うん。ありがたいんだけど……ちょっと無理っぽいかもしれない。
胸が――痛い。張り裂けそうだ。というか、多分、張り裂ける。
頭はガンガンとハンマーで叩かれ続けているような衝撃を受けているし、視界が赤く染まりだした。
ヤバくね? 今の俺。普通じゃないでしょ。痛いし。痛い。とりあえず痛い。
もう、ね。声も……でない。喉が圧迫されたような感覚。きっと、今、声を出したら喉がぶっ壊れる。
――痛い――痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い――――っ!?
頭の中が一つの単語だけで埋め尽くされていく。辺りの喧騒やら何やらが聞こえなくなってきた。次いで、視界も黒く染まり始める。
あぁ、ヤバい。多分……じゃなくて、絶対――死ぬな。これ。
そう思った次の瞬間、
背中が背骨に沿って割ける感覚――頭の中が沸騰するように熱くなって――体中の毛穴から『何か』が吐き出されるような痛みが――『見える』セカイは、いつの間にかこんなにグチャグチャになっていて――
――そして、意識は黒一色になった。