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第九のすゝめ:ちょっとの無理が無くて、夢はつかめない

 「と、いうわけで。この家に居候が増えます」

 

 一通り俺が説明しました

 この借金の裏に潜む黒幕俺の親父、そしておそらく親父のせいで苦労している男2人、そのうちの一方に命を狙われ、もう一方に助けられて……


 「てか、命を狙ってきた奴と、よく同じ屋根の下に入れるね」

 「ふん。これだから青木は……お前枕が変わっただけで寝れないとか言うだろ?」

 「そうじゃないし。見ず知らずの男2人と暮らすことになる、乙女のことを考えてもみろ」

 「そりゃ……大変だろうな」

 「でしょう?」

 「ノープロムレム!! うちに乙女はいなグファァ!!」


 青木ナイスパンチ!

 そして雅……お前は馬鹿か? 東大卒業の男がノープロムレムはないだろ

 ノープログレムだ!


 「ノープロブレムじゃぁ!」

 「うっせぇ! もう黙れ!」

 「雅が黙れ!」


 しまった……ノープロブレムだったか

 俺が突っ込まなくてよかったぜ

 しかし兄妹喧嘩が始まってしまったな。まぁ微笑ましい限りだ


 「そうだ。自己紹介でもしてくれ」

 

 俺のナイスな発言で場の空気が一旦リセットされて、自己紹介ムードへ

 もちろん喧嘩もおさまる


 「まず、俺を殺そうとしたおっさん」

 「おっさんじゃねぇ。田中だ。そして25歳だ」

 「失礼。田中さん。それでは助けてくれたおっさんどうぞ」

 「俺もおっさんじゃない。25歳だ。そして佐藤だ」

 「てめぇら偽名か偽名じゃないか疑っちまう名前だな。そこはリアリティのある偽名にしとけ」


 田中、佐藤って日本で多分一番ポピュラーな名字じゃねぇかな?

 そのほかにも山本とかあるけど。まぁ我島はほかにはいねぇだろ


 「そして俺は! この家の長男。時代が求めた天才! 青木ぃ……雅!!」

 「うっせぇニート」

 

 誰も求めていない男の、誰も求めていない自己紹介はスルー

 

 「あと俺は言いたいことがある」

 「なんだ田中さん」

 「借金は払えよ?」

 「……ちっせぇな。ちっさ過ぎるぜ田中さんよぉ」

 「なんだ!? テメェキャラ統一しろ!」


 うるせぇよ田中のくせに

 てか、借金とかもういいじゃん! 俺の親父をぶっ飛ばしてハッピーエンドじゃないの?

 いや……そこは俺的にはいいんだが、この物語の趣旨上借金完済しねぇことには……


 「まぁ。いいさ。俺の懐にはいずれ何千億の大金が転がり込んでくる」

 「「なに!? 聞かせろ息子よ!」」

 「お前らの息子じゃないのさ俺は。そして必死だな田中さんと佐藤さん」

 「「いいから話せ!!」」

 「サウジアラビアで一攫千金さ」

 「「……」」


 あれ? どうした? リアクションが無いぞ?

 一気に何千億だぜ? 借金とか笑えるぜ? 苦労なしだぜ?

 どうしたんだよ喜べよ!


 「お前マジで言ってんの?」

 「はい田中さん。その意見聞こうか」

 「まず石油だろ? そんな簡単じゃねぇよ」

 「こっちは油田をダウジングできるんだぜ?」


 そう、油田の位置がわかってしまえば確実に当てられる

 まさに苦労無くして一攫千金!!


 「俺からいいか?」

 「聞こう! さぁ佐藤さん!」

 「まずお前等庶民では、砂漠で穴を掘るのは無理だ」

 「はい?」


 穴を掘るのが無理? 意味がわからねぇぜ。土地を買っちまえば勝ちじゃないか


 「だから……俺は言ったじゃねぇか」

 「は? 雅どういう意味だ?」

 「権力だよ。あの国で自由にやるにはまずそれだ」

 「……」


 そうか。権力というのはそういうことか

 つまりいくら場所が分かって、金があっても、俺たち庶民には届かぬ夢というわけか

 ちくしょう。糞親父! てめぇ位の権力があれば!


 ……親父か。そうだ

 やーさんの力を借りればいいわけか!!

 見えたぜ……逆転の糸口が!


 「勝てるぞ! あの糞親父にも借金にも!」

 「なに?」

 「どういうことだ? 息子」

 「だから息子じゃねぇ。つまりテメェ等ヤクザの力を使うのさ」

 「そいつは無理だ」

 「なぜだ田中さん!!」


 どうしてだ!? ヤクザの権力は凄いんじゃねぇのか?


 「日本のヤクザの力なんて、異国の地では屁の役にもたちぁしない」

 「そんな……じゃあどうすれば」

 「いや。ヤクザの力を使うのはいい」


 なんだ佐藤さん!? なにか手があるのか?

 というかあんたもヤクザだ


 「シチリアの……デッケェマフィアを味方につけるぞ」

 「無理じゃね?」

 「無理だ」

 「無理!!!」

 「無理じゃないかな?」

 「無理でしょ?」


 俺に始まり、田中さん、雅、青木、そして茜まで参加して無理の嵐

 だって無理だろ? ゴッドファーザーだぜ?


 「無理じゃねぇ……俺の手腕と、ニートのダウジング。そして少しの金とハッタリでマフィアをこっちにつける策がある」

 「なんだ佐藤さん!? あんたすげぇな!」

 「見直したぜ佐藤」

 

 糞親父ぶっ殺す同盟。活動スタートだぜ!

 さぁ。まずはなにをするのかな?


 「シチリアに殴り込みだ!」


 ……ん?


 「「「ハアァー!!?」」」

忙しくなってきたので、更新は遅くなると思いますが、今後もよろしくおねがいします

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