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第七のすゝめ:別格の男

 「最悪だ・・・・・・」


 あぁ・・・・・・ガチで死にたい。今時中卒な上に借金まみれの男なんて雇ってくれる会社はねーよ・・・・・・やっぱりアルバイト探すしかねぇのかな・・・・・・


 「あぁ!? テメェは糞息子のやろう!」

 「・・・・・・あ?」


 人が気分最悪な時までヤクザか。それも用は金返せってだけだろ?

 だいたいなんで俺が親の借金でこんな目にあわなきゃいけないんだよ・・・・・・


 「オラァ!」


 ヤクザの大振りのパンチ、をしゃがんでかわしてがら空きの鳩尾へ拳を叩き込む!

 俺の一発でヤクザはもうふらついていた

 そして倒れそうになるヤクザに向けて、全体重をかけた踏みつけるような蹴りを放つ


 「イデェ!」

 「くそぅ! こっちは金がねぇんだよ! だいたい親父に言いやがれ!」


 半分俺の正直なこいつらへの怒り、もう半分は親父への怒りの拳をフルパワーでこのヤクザに叩き込む。殴られすぎてもう立てなくなったらしい・・・・・・

 力を失ったヤクザの体がゴミ箱に倒れこみ動かなくなった


 「ふうー・・・・・・だいたい30億なんてむちゃくちゃなんだよ・・・・・・」

 「いいねーすごいねー・・・・・・」

 「なんだ!?」


 ・・・・・・誰もいない。確かに声は後ろから聞こえたのに・・・・・・


 「こっちだよ」

 「誰だ!」


 くそ! なんだコイツ。もう目の前にいやがる

 一体どうなってる??


 「ヤクザの1人をあんなに簡単にやっちゃうなんて・・・・・・すごいねー高校生にしては」


 なっ! 急に消えやがった!

 さっきまで目の前にいた男が、一瞬で消えるんなんてことがあるのか!?


 「ぐっあっ!」


 なんだ? 俺倒れてんのか?


 ・・・・・・頭がイテェ・・・・・・殴られたのか?

 これは地面に寝転んでる状態だよな? つまり殴り飛ばされたか? この速さで?


 「まぁ・・・・・・所詮は子供だよねーこんなもんだよねー」

 「ちくしょう! 何だテメェは!」

 「・・・・・・我島のガキが。とっとと金返さないと・・・・・・殺しちゃうよ?」

 

 一体どうなってやがる・・・・・・ヤクザなんて無能な奴らばかりじゃないのか?

 それがヤクザが・・・・・・いや。そもそも人間はここまでやばくなれるのか?


 とにかく逃げねえと! コイツには勝てる気がしねぇ!


 「くそっ! 一生言ってろ!」

 「・・・・・・遅いねー走って逃げれると思ったのかなー?」

 「がっ!!」


 もう後ろから・・・・・・今度は蹴りか! 

 ヤベェ! 前のめりで受身が取れねぇ!


 「ぐあぁ!」


 ・・・・・・イッテー。地面に思いっきり落ちちまった

 だが本当にどうなっているんだ? あの速さでの蹴りだ。なんでこれぐらいの衝撃しか・・・・・・


 「手加減しているうちに、とっとと金、払ってよねー」

 「くそ! あるわけねぇだろ!」

 「・・・・・・払方はいくらでもある。お金なんてすぐ手に入るよね?」

 「あ?」

 「強盗でも殺しでも何でもやって、死ぬ気で金作れって言ってんだよ・・・・・・!」

 「ごふぅ!」


 背中に・・・・・・膝蹴りを・・・・・・今の動きもだ。目で追えないくらいの速さで俺の上まで来ての膝蹴り・・・・・・

 あきらかに手加減されている。だがこれはチャンスだ・・・・・・

 あんな化け物でも人間だ。絶対に倒せる隙はある!


 近くに何か・・・・・・これだ!

 鉄パイプ。これで殺せるとは思わないが、骨の一本でも折れば動きは封じられる

 絶対に悟られるな・・・・・・極限まで近づいて、一撃で決める・・・・・・!


 「・・・・・・だから金は無い! 殺すなら・・・・・・殺せ!」

 「・・・・・・それはこまるんだよねー」

 「ぐっ!」

 

 胸ぐらを・・・・・・だがチャンスだ。コイツと俺の距離は今ゼロ・・・・・・

 さぁ・・・・・・隙を作れ。一発で決めてやるよ


 「いくらでも方法はあるんだよー? たとえば・・・・・・君の妹なんていい感じだよねー?」

 「なっ! テメェ!」

 「いい顔だねーそれだよ。その意気なんだよ。それぐらいの気持ちで金を作るんだよ」

 「ぐっ! このやろー・・・・・・」


 もっとだ。もっと詰め寄って来い。絶対に当ててやる


 「それとも・・・・・・君が馬車馬のように働いて、働いて。死ぬまでこき使われて・・・・・・」


 今だ! コイツは完全に勝った気でいる!

 俺の顔を覗き込んだこの体勢なら、俺の右手には目はとどかねー!


 ・・・・・・死ねぇ!!


 

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