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第六のすゝめ:時には我慢。しかしそれで全てがうまく行くわけではない

 「ありがとうございましたー」


 何でこんなに客が多いんだ・・・・・・?

 もう指で数えられる人数じゃねぇ・・・・・・俺の勤務時間は残り10時間・・・・・・そしてここまでの勤務時間は2時間・・・・・・まだ6分の1

 客の数はすでに軽く100人超え・・・・・・


 俺死ぬな。忙しすぎて


 「いらっしゃいませ」


 そしてまた新しいお客さんが・・・・・・休日のコンビニ半端じゃねぇな

 てかガムだけとか買いに来るんじゃねぇよ・・・・・・そこの君もアイスクリームだけとか買うんじゃなくてさぁ・・・・・・

 そんなの駄菓子屋で買え! 


 あーうぜぇうぜぇうぜぇ、うざいうざいうざい


 「うざったいませー」

 「はぁ?」

 

 ヤベェ! ミスった!

 考えてたことが混ざった挨拶になっちゃったよ


 「テメェ!」

 「すいません。本当に申し訳ないです・・・・・・」


 どうしましょうどうしましょう! お客様からクレームとかマジ初めてだし!

 どう対応していいのか・・・・・・


 「この糞我島ジュニア!!」

 「はいぃ!?」


 そこかよ! てかコイツもヤクザor借金取りかよ!

 なにをコンビニでアイスクリームなんか買ってんだよ! 駄菓子行け!

 てか店から出るのかよ! なんだよ、さすがに店の中では暴れないってか? こっちも客殴ったらどうなるか・・・・・・ん?


 店を出た。お支払いまだ。奴の手には商品。万引き確定。犯罪者確保の大義名分の完成!!


 「待てコラァ!!」

 「お前が待て糞我島ジュニア! 立場が逆じゃねぇか!?」

 「うっせぇ泥棒! 万引き犯がぁ!! 口答えすんじゃねぇよ!」

 「しまった! 商品を返「もう遅いわ!」


 ヤクザの顔面に平手。目を覚まして商品を返そうとしただとか、俺が借金をヤクザから取り立てられている、とか言われるとめんどくさいので、徹底的に意識を奪う!

 顔にパンチ、パンチ、パンチ・・・・・・


 「キィーーック!!」

 「ぐふぉう!」


 ふぅー問題ない

 大義だ・・・・・・犯罪者を捕まえるという大義名分の下にこの男を俺は確保したまで・・・・・・

 皆は俺を称え、称賛の声を浴びせるだろう・・・・・・


 「何があった!」

 「あっ! 店長! 万引き犯を取り押さえました!」

 「そうか・・・・・・げっ! その人ヤクザじゃねぇか!」

 「そうですけど・・・・・・万引きは犯罪っしょ?」

 「・・・・・・そうだな。だが君はもう来なくていい・・・・・・」

 「はいぃ!?」


 店長・・・・・・何を言っているんだ? 俺は大義の下にこの男を・・・・・・万引きの犯人を取り押さえたんですよ?

 それを・・・・・・褒めるでもなく、特別に手当をいただけるわけでもなく、くび・・・・・・解雇だと?


 「なんで!?」

 「君は・・・・・・やり過ぎなんだよね。ここまでしてもらったら、うちには居てもらえないなぁ」

 「くっ! 確かにそうかもしれんけど・・・・・・」


 ダメだ。確かにアレは過剰防衛だったかも・・・・・・防衛の必要も無かったわけだけど・・・・・・正当防衛ではないな。だから防衛はいらなかったんだけど


 「でも!「君は若い、時間もある。がんばれ」


 時間無いんだよ! 日々が借金取りのヤクザとの戦いなんだよ!

 それだけは理解しとけ! 金が要るっていったじゃん!


 「待て待て。一度落ち着こうか店長」

 「アルバイトくびで」

 「だから俺は」

 「くびで」

 「犯罪者を・・・・・・」

 「・・・・・・くび」

 

 くっそーこの野郎。くびしか言いやがらねぇ!

 お前を首にしてやろうか? できたら苦労はしねぇよ!


 「分かりましたよ!」


 ムカつくからゴミ箱を思いっきり蹴ってやった

 するとゴミ箱がなんか飛んで、中身が飛散。店長の目が恐いから片付けてから帰った


 家に帰ると、茜には「やっぱり」と言われ、青木には「えぇー!?」とビックリされた

 そして、雅のやろうが爆笑していたことは言うまでもない・・・・・・

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