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第五のすゝめ:店員の顔なんてそうそう憶えてないっしょ?

 どうやら・・・・・・ヤクザは追って来ないようです。さすがに仲間が血を流して倒れているのに、俺のことを追っている余裕は無いみたいだ・・・・・・


 「さぁて・・・・・・ローソンでバイトでもするか!」


 そして俺はローソンにやってきています。別に弁当を買いに来たわけではない。ここで働くために来たのだ

 ぶっちゃけ俺には現在帰る家もないし、学校も会社も無いので、別に朝・昼・夜。全部入ってやってもいいんだぜ!


 「失礼します!」


 そして俺は面接にやってきた。ちなみに高校のときの制服を着ている

 高校のときというか今でも本当なら俺は高校生だ


 『えー・・・・・・我島力くん? 高校一年生か』

 「はい!」

 『えーと。なんでこの店でバイトをしようと?』

 「お金が欲しいからです!」

 『なんでお金が必要なんですか?』

 「借金が凄く多いからです!」

 『そうですか。では結果は後日お伝えします』


 終わったー! なんというか短いなぁ! ま、借金なんて言われたらそりゃ終わるか




 後日。 

 そう後日だ。ビックリするくらい早く感じるかもしれないが、これが省略と言う表現技法のひとつだ

 そしてこの後日にローソンから一本の電話がかかってきた


 『えーと我島さん。今すぐローソンにこれます?』


 「はい! 今すぐいきます!」


 ちなみに今俺は青木優の家にいます

 妹を頼むだとか、俺は絶対に帰ってくる、みたいな感じでカッコよく出て行ったばかりだったため、もう一度家の呼び鈴を押すのはかなり緊張した

 というかめっちゃ恥ずかしかった・・・・・・

 そんで出て来た優にまず、「なにやってんの?」と言われ、茜には「マジ?」と兄貴の帰還を喜ぶ言葉も言ってもらえない。その上で青木雅には爆笑されました


 帰ってすぐはものすごく居辛かったけど、後日なので。数日経ったのでみんな普通に接してくれるようになりました


 「なに? バイト決まったの?」

 「おぅ! 今日から働くぜ!」

 「首になんなよー」

 「うっせぇ雅! ニートと一緒にすんな!」

 「なっ! つかてめぇなんで俺のこと呼び捨てにするようになったんだよ!」

 「うるせぇ! ニートは引っ込んでろ! ニートのつける「さん」なんてねぇよ!」


 ついに俺も働く・・・・・・そう思うとこのニートは一体なにをやってるんだ? と思い始めまして・・・・・・コイツを尊敬してたらダメになるので、雅さんと呼ぶのはやめました

 では、いつまでもニートと同じ空気を吸うことも無いので、ローソンに行きます


 「行ってくるぜ! 初バイト!」

 「いってらっしゃいお兄ちゃん」

 「いって来い居候」

 「首になれニート候補」

 「てめぇ雅! 誰に断って俺をニート扱いを!」

 「おい遅れるぞ」

 「ちょきしょー! ニートめ! 雅も働け!」


 しかしローソンは近くていいな。そしてローソンが近い青木家もなかなかいい場所に立ってるな・・・・・・

 まぁ買い物もできない俺には関係ない。ただひたすら働くのみ!


 「しかしのどかだなー・・・・・・」

 「あぁ!! テメェ我島の糞長男!」


 前言撤回・・・・・・全然のどかじゃねぇよ

 せっかく今からバイトが始まるというのに、ここにきてヤクザか


 「んー? あぁ!! あれ親父!!」

 「マジかよ! 我島の糞野郎が!? 何処だ糞長男グファァッ!」

 「退けヤクザァ!!」

 「てめ・・・・・・我島はどこ・・・・・・だ?」

 「嘘に決まってんだろうがぁ!!」

 「この嘘つき!! 嘘つきは泥棒の」

 「黙れ!」


 俺はヤクザの顔を全身全霊込めて丁寧に踏みつけてからローソンに向かう

 ローソンには・・・・・・ヤクザはいない! よし! 今だぁ!


 ローソンの扉を開け・・・・・・そして店長を呼ぶか


 「いらっしゃいませー」

 「あの・・・・・・店長います?」

 「私が店長です」

 「あ・・・・・・バイトの面接を受けさせてもらいました・・・・・・我島力です」

 「じゃあちょっと奥に来てもらえます?」

 「はい!」


 ローソンの奥の部屋へ

 そこは何も無い殺風景な部屋。机と椅子だけが置かれていた。なんだか取調室みたいだ

 まぁ、ここで説明とか制服とか渡されて・・・・・・

 俺のバイトが始まる!


 「えーと。着替えてレジにでも入ってくれ」

 「えっ? 挨拶とか説明とか・・・・・・」

 「あ? いらんいらん。うちは軽いコンビニで有名なんだ」


 軽いコンビニで有名? 意味分からんが上下関係とか無くて、気楽にしてればいいってことか・・・・・・

 まぁ俺ただのバイトなんですけどね

 

 まず、レジな

 レジから見る景色っていいもんだな。これはコンビニでバイトをしなくては知ることの無い景色だ・・・・・・

 意外と万引きとかは、レジからだと分かりやすいな

 まぁプロはいろんな手口使うんだろうけどなぁ・・・・・・

 万引きのプロってなんだよ・・・・・・


 あ、お客さんが来た!


 「いらっしゃいませ!」

 

 ・・・・・・なにを来てイキナリマンガを読んでるんだよ

 そんで、何も買わずに帰るのかよ! そういう学生おるけども! 俺もやってたけど! レジから見てると困った奴だな・・・・・・


 そして、また客が・・・・・・ヤクザ!?

 マジかよ! よく考えたらヤクザに追われてるやつが、接客業やってる場合じゃねえよ!


 「い、いらっしゃいませ」

 

 ん? ヤクザってコンビニで何を買うんだ・・・・・・?

 その手に取った商品・・・・・・「息リフレッシュ!」。なんだおっさん気にしてんのかよ! 誰もあんたの口臭なんか気にしてねぇよ!


 「えー・・・・・・105円になります。ポイントカードはお持ちでしょうか?」

 「あ? はい」

 「ではカードをお返しします。105円丁度を・・・・・・」


 まぁ。よくコンビニで見られるやり取りが完了しました。案外気付かれないものなんだな・・・・・・


 「ありがとうございました!」


 ふぅ・・・・・・難は去ったな・・・・・・

 しかしバイト時間はまだまだ長いな・・・・・・

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