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3 厳冬の客人⑮

 トルーノが部屋から出て行った後、もう一度運動しようと身体を動かしかけたが、なんとなくやる気がなくなってしまった。


 寝台へ戻り、上掛けに包まる。目を閉じる。

 まぶた越しの陽射しが、寝付いた十日ほど前よりは明るい気がする。


(俺はセイイールさまの護衛官以外、やりたい事は他にない……か)


 なんだか惚気でも聞かされたようで気恥ずかしくなってくるが、あの真っ直ぐさは羨ましい。


(セイイール殿下はいい護衛官をお持ちだ)


 ではアイオール殿下は?思い、失笑する。


 壁の方へ寝返りを打ち、上掛けを頭からかぶって強引に眠る。



 昼前。

 俺は久しぶりに稽古着を着、練習用の剣を手に裏庭へ向かった。

 ふて寝にも飽きてきた。

 もっとはっきり言うと苛々してきた。

 寝台でうじうじしているくらいなら、剣の素振りでもしている方がよっぽどマシだ。

 少なくとも衰えた筋肉の鍛え直しにはなる。


 庭に立ち、息を調える。

 身体をほぐし、子供が最初に教わる時のように、剣の柄を両手で握る。

 そもそも両手剣ではないので持ちにくいが、持てなくはない。


『素振りというのはむやみに剣を振り回すことじゃないぞ、マーノ』


 幼い俺に手解きしたくれたデュラン護衛官……当時アイオールの護衛を務めていた壮年の護衛官の声を思い出す。


『自分にとって最も少ない力で最も無駄なく、剣に力と重みを乗せる……そういう形を身体に覚え込ませる為の鍛錬だ。ただ振り回すだけの素振りなら、やらない方がマシなくらいだ』


 決して声を荒げるような教え方ではなかったが、彼は子供相手でも決して妥協しない、ある意味非常に厳しい師匠だった。

 だが、お陰で俺の身体に基礎がきっちり叩き込まれた。

 俺が十歳くらいまで天才を自認していられたのは、彼の教えの賜物だ。


 両手持ちの型を頭でさらい、軽い素振りを繰り返す。

 うっすら汗ばんできたところで、本来の片手持ちに替える。


 一振りした途端、そうそうこれだ、と全身が喜ぶ。

 二振り、三振り……俺の中の何かがくびきから放たれた。


 ただ、剣を振るう。

 あらゆる型が流れるように、俺の中から出てくる。

 世界から言葉が消えた。



 息が切れ、よろめいてしまったので動きを止めた。

 大息をつくと、どっと汗がふき出した。


(ふうう。完全に身体がなまってるよなあ……)


 額に浮く汗を手の甲で押さえ、思う。

 この程度でよろめくなど、病み上がりとはいえ情けない。


「美しいですね」


 思いがけない声で思いがけない言葉が紡がれたのに驚き、振り返る。

 そちらに誰かいる気配はしていたが、その人物が誰かまでは考えていなかった。


「アーナン先生……」


 彼女は柔らかい笑みを浮かべ、ごきげんようマーノ、と挨拶する。

 慌てて俺も頭を下げた。


「子供の頃のあなたの素振りも綺麗でしたけど、驚きました。素人目にも洗練された、剣舞にも似た美しい素振りをしている若者がいると思ったら。まるで空を舞う大鷲を思わせるような動きですね」


 先生の過分な褒め言葉に、思わず赤くなる。


「あ……ありがとうございます。全然本調子じゃなくて、まずいなあって思っていたところなんですけど」


 まあ、と先生は目を見張る。


「じゃあ本調子のあなたはきっと、天を翔ける龍のようなのでしょうね」


 ぐふ、と詰まった一瞬後、あわててぶんぶん頭を振る。

 先生が嫌味でも何でもなく本気で言っているから、余計いたたまれない。


「と、とんでもないです!」


 あまりに必死で否定する俺の様子が可笑しかったのだろう、先生はころころと笑う。


「かなり汗をかいていますね。鍛錬の後は汗をよくぬぐって、下着も乾いた物と取り替えた方がいいでしょう。油断するとまた風邪をひいてしまいますからね」


 夕飯の前に薬湯を持ってゆきますからと付け加え、アーナン先生は立ち去った。


(空を舞う、大鷲……、か)


 うつむき、どうしてもゆるんでくる頬を抑える。


 同輩なんかに俺が剣を振るう姿を、鷲や鷹にたとえられたことは今までなくもなかった。

 重みがありながら鋭い剣さばきは、獲物を狩る猛禽(とり)のようだと。

 もちろん嬉しくなくはなかった。

 しかしその嬉しさの内訳は、得意さが半分、当然だろうとでもいう傲慢な自負が半分という感じだった。


 胸にじんわりと広がるようなあたたかい嬉しさを覚えたのは、今回が初めてかもしれない。



 部屋に帰って着替え、少し横になる。

 枕に頭を乗せた途端に記憶が途切れ、小一時間ほどして目覚めたら、このところないほどすっきりしていた。


「わかりやすいねえ」


 我ながら、あきれるのも通り越して感心する。


 食う。動く。寝る。食う。動く。寝る。


 この流れがうまくかみ合いだすと、俺は実にあっさりと元気になるらしい。さすがは獣だ。


(いや猛禽(とり)か?)


 アーナン先生に大鷲とたとえられたのを思い出し、ちょっと笑う。



 着替えて部屋を出た。

 さすがに腹が減った。

 この時間なら従者用の食堂に軽食が用意されているはずだ。


 昼間の食事は仕事の合間にめいめいが、食堂に用意される軽食を勝手に食べて勝手に片付ける。

 万一足りない場合は、厨のおばちゃんに声をかければ何か見繕ってくれる。

 それが睡蓮宮のやり方だった。


 食堂へ行く前に、思い付いてテラスに寄ってみた。

 アイオールはいた。

 寝椅子に座り、母君のショールをいい加減な感じに肩に掛けている後姿が見える。


 声をかけようとし、躊躇した。

 後姿ながら、集中して何やらやっているらしいことがわかる。

 それも、息を詰めているような緊張が、わずかな肩のゆれからも読み取れる。

 俺は声を飲み込み、いつもしているように入口の近くに座った。


 コト。コト。


 耳をそばだてないと聞き落としそうな、やや硬質なかすかな音。

 穏やかな午後の陽射しに満たされたテラス。

 眠くなりそうな状況だ。


 だがアイオールに微塵も眠気は感じられない。

 肩の線の緊張はさらに高くなっている。


(あいつ、一体何やってんだろう?)


 ふと思い出す。

 例の『散歩』に誘われた日、アイオールはテラスで、寝椅子に腰掛け小卓の上に積み木を積んでいた。

 いい歳をして積み木遊びかよとあきれた一瞬後、積み木を積むヤツの目の真剣さにぞっと背が冷えた。


(積み木、か?……今日も?)


 しかしなんでまた、もうすぐ十五になる王子様が真剣に積み木遊びをせにゃならないのだ、十年前ならいざ知らず。


(おい、これっ……て。ちょっとまずい、んじゃねえか?)


 アイオールの情緒は一時期に比べればずっと落ち着いているが、まだまだ予断を許さない。

 熱を出せば正気の規を超えるし、例の事件を思い出せば吐いてしまう。

 多分、まだ馬には乗れないだろう。


 母君を弔う気持ちになった、という本人の話から、今後ヤツの情緒不安定は一気に解消され、落ち着く筈だと俺は思い込んでいた。

 が。

 本当にそうなのか?


 ガシャン!


 突然の鋭い音に、思わず俺は立ち上がる。

 気配を感じたか、アイオールは驚いたように振り返った。


「なんだ、マーノ。いたのか?声をかけろよ」


 びっくりしたじゃないか、とのんきそうに言う主の顔を俺は注意深く窺う。

 びっくりしたのはこっちだと言いたくなるが、曖昧に笑んで俺は、


「何やってんだ?」


 と、強いてのんびりした調子で訊いてみる。

 にこっとして


「積み木だ。お前もこっちへ来いよ」


 と王子様が仰せられるので、俺は靴を脱ぎ、鹿の毛皮を踏んで近付く。

 正直、ご機嫌よろしく『積み木だ』と言われて背筋がぞわぞわするのだが。



 小卓の上には、半分以上崩れた積み木の城があった。

 子供の頃、そういえばよく一緒に作って遊んだっけ。


 不意にアイオールが、城の土台に使っている大きめの積み木をふたつみっつ、投げてよこした。


「ちょっと訊くけど。積み木で城を作ろうとしたら、それがなくなっていることに気付いた。だけど城は作りたい。そんな時、お前ならどうする?」


「は?」


 あまりにも唐突な問いに、俺は首をかしげる。


「難しく考えず、直感で答えてくれ」


 俺は手の中の積み木をまじまじと見る。


 お貴族様同士ならこういう持って回った話で、上手にそれとなーく意思のやり取りをするのだろう。

 機知に富んだとかいう類いのいやらし……もとい、知的な会話というやつだ。

 だけど、頭より身体を動かしている方が似合いの、半分獣みたいな男にこんなややこしい謎かけをされても困る。


 思いながら俺はアイオールの顔を見る。

 おそらく情けない顔をしていただろう。

 しかしヤツは、真顔で俺の返事を待っている。

 軽く咳払いをし、俺はもう一度手の中の積み木を見る。


 さすがに『機知に富んだ会話』など、アイオールだって俺に求めやしないだろう。仮に求めてたとしても、知るか。


「あー、よくわかんないけど。積み木で城を作ろうとしたけど部品が足りない、みたいなことか?」


 アイオールは無言でうなずく。

 ひねりも何もなく、ごく当たり前のことを俺は言う。


「それなら別に、ないならないなりにそれっぽく組み立てたらいいんじゃねえの?たとえば、上の方に乗っけてる小さい部品を土台にまわすとか……」


 アイオールは眉を寄せた。


「でもそうしたら、上の方に使う積み木が足りなくなるだろう?塔や城壁が低くなったり、形がゆがんだりするじゃないか。小さいのじゃ土台もぐらつきやすくなるだろうし」


「だってよう……」


 俺はもう一度手の中の積み木を見る。


「これ、なくなったんだろう?そりゃ、これとおんなじ木材を使っておんなじ形の積み木を職人に作らせたらいいのかもしれないけど、今すぐは無理だ。それに、ちょっとくらい塔や城壁が低かったって城には違いないんじゃねえのか?絶対こうじゃなきゃ城でないって訳でも……」


 言いつつ、俺はもう一度アイオールの顔を見た。

 ひどく真面目に俺の話を聞いているヤツの菫色の瞳を見た瞬間、すべてを覚った。


 俺は鹿の毛皮の上にそっと手の中の積み木を置き、居住まいを正した。


「それがどうした、部品のふたつやみっつ。ないならないなりに組み立てりゃいいんだよ。結果、ちょっとくらい不格好でもゆがんでても、何だっちゅうんだ。これが城かと嘲るヤツがいたら、うるせぇ俺が城っつったら城なんだよって開き直れ。それで万事解決だ」


(……あ!)


 自分で言った言葉に、自分でハッとする。


 アイオールはふっと目を伏せた。きまり悪そうな、それでいて嬉しそうな感じに一瞬、口許がゆがんだ。

 目を上げ、俺を見ると


「そうだな……ありがとう」


 と小さな声で言った。

 心なしか、菫の瞳がゆらいで見えた。



 その後、お茶を付き合えと言うアイオール(貴人は我々下々と違い、予定のない昼間は食事とオヤツを兼ねたお茶の時間を長く楽しむものだ。連れがいればおしゃべりをしたり、場合によれば将棋を指したりして遊ぶ)と、かなり長くテラスでしゃべっていた。


 夕食前に入浴なさるのが最近の王子様の日課だが、その直前までダラダラしていた。

 思えば、アイオールとこんなゆっくりした時間を持てたのは十年ぶりくらいかもしれない。

 お互い、勉強も鍛錬も用事も仕事もないなど、幼児の頃以来かもしれないし。


 鼻水垂らしてひよこのように俺の後を追っていた赤子に近い幼児と、内心複雑なものを抱えつつも、ひよこのような弟分が可愛かった幼児の俺。


 あの頃より確かに色々と変わったし、ややこしいあれこれも増えたけれど。

 だけどそういうのはきっと、積み木の部品が増えたり減ったりしただけなのだ。



 自室に戻り、着替えた頃にアーナン先生が薬湯を持ってこちらへいらっしゃったが、サルーン護衛官も一緒なのには驚いた。

 あわてて寝台からすべり降り、直立不動で立つ。


「ああいえ。楽になさって下さい」


 恐縮したようにサルーンは手を振る。


「今朝方は失礼しました。先程アーナン先生から、タイスン殿が裏庭で素振りをなさっていたと聞きました。そこまで回復されているのなら……と。ちょっとした提案もありますので先生と一緒にお訪ねすることにしたのですよ」


 彼がもう一度、楽になさって下さいとやや強めに言うので、落ち着かないながらも俺は寝台の縁に座る。


「そろそろ復帰なさいますよね?それに合わせて、前に言っていた武術の鍛錬を始めてみませんか?まずは身体の柔軟性を高める体操からでも」


 悪くない。

 衰えた筋肉を鍛え直す意味からもちょうどいいかもしれない。

 俺は笑み、是非お願いしますとサルーンに頭を下げた。


「殿下にお願いして、早朝の時間にテラスをお借りしようかと思っています。この手の運動は裸足の方が都合がいいですから」


 話はあっさり進み、翌早朝からサルーンに稽古をつけてもらうことになったのだが……意外なことばかりの連続で啞然とした。


 俺は今まで、自分の身体が硬いなんて思ったことなどなかった。

 しかしサルーンに指示された柔軟運動はどれも、やった事がないのを考慮したとしても俺には難しかった。

 特に、床に座った状態で両方の足の裏をぴったりくっつけ、その状態で膝を深く曲げて股関節をゆっくり開いてゆく運動は全くと言っていいほど出来なかった。

 まず足の裏をぴったり付けるのが難しい。

 膝を十分曲げられないから、股関節が開かない。

 あわあわやっているうちにひっくり返ってしまう。

 さすがのサルーンも、ややあきれたように苦笑いをした。


 唐突に、あはははは、という無遠慮な哄笑が後ろから響き、俺たちは驚いて振り向いた。


 アイオールだった。

 寝起きなのだろう、寝間着にガウンをはおり、髪もろくに整えていなかった。


「なんだマーノ。だらしないな、そんなことも出来ないのか?」


 偉そうに言うとヤツはすたすたと俺たちのそばまで来て、足の裏をぴったりくっつけてあっさり股関節を開き、あまつさえその状態でぺたんと身体を前に折った。

 最初にサルーンに見せられた見本の通りだ。

 俺は絶句した。

 ほう、と感心したようにサルーンが小さな声を出す。


「驚きました。殿下は生まれつき、関節や筋肉が柔らかくていらっしゃるご様子ですね」


 そのようですね、と涼しい顔で諾った後、にやりと人が悪そうに笑む。


「誰かさんは生まれつき身体が硬い様子。人には得手不得手があるものですけど、こんな硬い身体で剣なんか振り回すから怪我をするのかもしれませんねえ」


 な、何だコイツ。挑発のつもりか?


「そうですね、一理あります」


 ごく真面目にサルーンが諾うので、俺は再び絶句した。

 ああ、ああ、すみませんねえ。

 どーせ俺は身体がメチャクチャ硬いですよっ!しょうがねえだろ、そもそも使う筋肉の場所も鍛え方の質も違うんだしよっ!


「ふてくされるな、子供か?」


 俺の心の叫びが聞こえたのか、軽く眉を寄せてあきれたようにアイオールは言う。

 しかし次にヤツは頬を引き、真顔でサルーンの目を見た。


「サルーン護衛官。迷惑でしょうが、私もタイスンと一緒に鍛えてくれませんか?」


 これには俺だけじゃなくサルーンもかなり驚いた。


「それは……もちろんかまいませんが。しかし、これから私がタイスン殿に手解きするのは、護身に重きを置いた武術の初歩です。護衛官には必要な鍛錬と言えましょうが、率直に申し上げて殿下のようなご身分の方には、あまり必要とは思われませんが」


 そうですね、と諾ったものの、アイオールの瞳の色は変わらなかった。


「普通に考えれば必要ありませんね。でも私は必要だと思います、きわめて個人的にですが。そもそも私はこれまで、タイスンに頼り過ぎていました」


 俺が目を見張ると、アイオールはやや照れくさそうに笑った。


「もちろん、ちょっとくらい鍛えたって、タイスンを始めとした武官に私は敵わないでしょう。彼等の助けがいらない訳ではない、むしろ是非とも必要です。でも、頼り切ってそれでよしとも言えないだろうと思います。たとえ少しでも自分で自分の身を守れたのなら、この前のように隙を突かれて暴漢に襲われてされるがまま、なんて情けない事態は避けられた……避けられないまでも一矢報いることが出来たかもしれない、どうしてもそう思ってしまいます」


 ぎょっとし、そんなことはと言いかけた俺を、アイオールは目で柔らかく制する。


「しかしうじうじそんなことを思い続けているくらいなら、今からでも鍛える努力をする方がいい、違いますか?」


 サルーンは無言で深くうなずいた。


「まず私は、私の誇りを守るために最低限の護身を覚えたいのです。私の弱さが必要以上にタイスンを追い詰め、今回彼が病む原因になったのなら尚更……」


「違う、俺が病んだのは俺自身の……」


 あわてて言いかけた俺へ、アイオールは実に人の悪い笑みを向ける。


「それに、どうやら身体の柔らかさではタイスンは私の敵ではない、という予想外のこともわかりましたし。柔軟性が要求される護身術でなら、私はタイスンを圧倒できるかも……とも。どう思いますか、サルーン護衛官」


「おっしゃる通りですね、可能性は高いでしょう」


「サルーン殿!」


 ごく真面目に諾うサルーンへ俺が情けない声で呼びかけると、アイオールは楽しそうに笑う。


「ははは、ざまあみろ。大体お前は子供の頃から、腕力の強さと剣技を鼻にかけて偉そうだったからな。たまには私に圧倒されて、参りましたと言え。敗者の苦さを腹の底から、たっぷりと味わえ」


「うるせえ!なんだ、調子に乗りやがって。まだ教わってもいない武術で俺を圧倒するつもりなのかよ、めでたいな!大体、身体が柔らかければ武術が強いなんて、そんな簡単なモンじゃねえぞ!」


 子供(ガキ)そのものの下らない言い合いをする俺たちを見て、サルーンは愉快そうに大笑いした。

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