めちゃくそ短い短編の糞
高校生の少年がある日些細なことから様々な思考を巡らせる話を客観的に見たファンタジーも恋愛もクソも無いお話です♡
あ、と声を洩らしたのは幾日前のことであつた。
先々週からなにかと気を抜いては学校で注意を受けてはいたが、今回だけはひやりと悪寒が走った。たったいつもより5分遅れて起床しただけなのだが、その日は特別強い雨であって、今まさに避難を促す警報でも鳴らんかという様な強さであったのだ。
雨打ちつける下、牛車の様に歩は遅くなり、結局学校には遅れたが、内心、通常よりは上等なクラスに居はしたので遅刻如きには寛容だろうと考へ。思っていたほどの緊張は無かった、事実、以前より数度の遅刻は看過されてきたのだ。
学校に着くと下足の置き場で難色示した英語の教師が突っ立ってゐるじゃあないか。いつものことだ、気にするまい。そう思うとやはり声を掛けられた。
「あ、おい、君。」
「はぁ」
「今日で何度目の遅刻かね。」
「3回目です」
「今の時間は」
「30分です、何とかぎりぎりには。」
元々時間に関し規則の緩い学校ではあったから、8時30分に到着すれば良しとしていた。
「名前は」
一瞬の間自分は疑った顔をした。この教師はまったくもって俺の話を聞いていなかった、もしくは聞こえなかったのだろう。自分の悪い癖として、人と話すときまるで声が出せないから、勝手に話が歩き出す事が多くあったのだ。
「いや、ぎりぎり間に合いましたよ」
そう放ち直ぐ、ふと気づいたがさっき自分で3度目の遅刻をしたと認めたばかりではないか、と自分の中で思い返す節があった。こう短時間の間に自分の口と自分の思考で矛盾を作っていては、そりゃあまともに会話ができない訳だ、そうこうして指導に関してはあきらめた。
次の日は普段よりも早く学校に来て指導を受けねばならなかったので、心中では、初めての指導ということもあり、学習課題が出されるのか、または叱責されるのか、どちらかではあると思い早く起きた、が、また悪い癖が出て、布団の中でしばらく身体が固まってしまって、ひとつ足を伸ばすことくらいしか出来なかった。
ところが、この朝は少々違い、突然明るい曲調で音楽が流れ始め、それは二回三回ほどだったか続いたのだ、寝ぼけきっていたからまるで気づかなかったが、朝、目覚ましのアラームを止めようと、スマホを手にとって見ると大雨による避難指示、避難勧告の文字が見えた。ははぁ、こういう音なのか、とも思ったが、真っ先に考えたのは今日が休校になるか否かであつた、正直その日は学校へ早くから行くつもりであったから。休みであろうがなかろうが、気にはしなかっただろう、果たして、母親が開口一番に放ったのは、今日が休校であることだった。
さて、どうしようかと思った末に、とりあえずもう一度眠ることにした、早く起きたと言っても、早く床に着いたわけではないのだ。そうして起きてからの休日は最高だった。
さも、雨なぞ知らん。といったような空の日に、私は遅刻指導を受けに学校へ向かった。もはや勉強など集中しようとも思わない日で、暑かった。教室に荷物を置き、指導があるのは食堂であるから食堂へ向かった。
私は本棟ではなく、大まかに説明するなら国公立大学というつまらないが素晴らしい評価を受ける場所を受験するためのクラスがある棟で勉強をしていたので、食堂がある本棟へ向かうには遠く時間がかかる上、道中ところ/\”に鍵のかかった戸があったものだから、遠回りをせねばならなかった。
こう遠いと不満も漏らしたくなるもので、いくら自業自得といえ人間がこんな距離を朝歩かされてたまるものか、とも思ったが、よく考えてみれば、当たる相手も無い不満を募らせていてはまるで馬鹿の様だったので、急ぎ足で食堂へ続く階段を降りた。
意外と軽々しい空気で、初めて立ち入った食堂が思いの他広かったので驚いた。教師が数人座っていたので、前に立つと、慣れた様子で書類を捲り始めた。なるほど、今日来ると思われる生徒をあらかじめ確認していたのだな。感心した。
「クラスと名前、出席番号は」
「1組10番。」
そのころは無駄なほど内面の反抗心が強く、その矛先はあらゆるものに向いた、あろうことか出席番号などと、まるで実態のないシステムにすら向いていたのだ。元より上の人間が下の人間を番号で管理するのは合理的で効率的でさえあり、何かと便利ではあるが、俺はそれがいかんせん気に入らなかったので、番号で管理する気なら、番号だけ言ってしまえ。と思い名前など口にしなかった。
「あ、そうだ、朝のホームルームが終わったら職員室に来なさい。するから。」
「はい」
そのときは暑さと疲れと、大変な不快感で包まれていたのでまるで話は聞いていなかった。ただ職員室に来いということだけ分かったのであっさり返事した。そうして教室に戻り、クーラーが稼働し、ホームルームが終わったとき、すぐさま職員室へ向かった、ただそのときになって、何をするのか、というのが一切分からなかったので、もしかしたら課題を渡されるのかもしれない、と思い足が重くなった。しばらくして、職員室に到着した。
ドアを律儀に叩き、丁寧な言葉遣いで私を呼んだ教師がいるか尋ねたが、そいつもホームルームに行っているということで、廊下で立っていることにした、ちょうどそのときはあの気に入らない英語の教師のように難色示した顔だったことだろう。前を通りがかる様々な教科を担当する様々な人間が、ちらりとこちらを見る度に別の方向を向いた。誰かと目を合わせるなんて正気の沙汰ではないのだ、少なくとも私の中ではそういう見解だった。
「誰か待ってるのか」
「はい、先生に呼ばれたもので」
「何かやらかしたんか」
「わかりません」
「うん、そうか」
突然の問いにきっぱり答えてやったのになんだ、その返答は、内心舌打ちしてはいたが、どうにも暑さで敵わなかったので、それ以上考えずにいた。そうして体感15分が過ぎようとしていた頃、ますます私を見る目が増えた頃、暑さで限界になり、そろそろ日光を通す窓に怒りを向けんとしていたころ、職員室の戸が開きっぱなしになっているのがわかった。その前に立つと、職員室内のなんともきつい冷風が、1メートル離れていてもわかるほど吹き込んできた、なんともそれは救いで、戸を雑に閉めた人間として出来ていなさそうな教師ですら、一時の救世主となっていた。
体感20分を過ぎた頃、ようやく憎き教師がホームルームを終えて階段を下りてきて、かと思ったら
「おう、来てたか」
そう言ってきやがるものだから、我慢できず小さく舌打ちをした。とりあえず用件を確認したら、この箱と延長コードを教室まで運んでほしいと頼んできた。箱を見るに多分DVDプレイヤーであろうか、1限目にある授業で使う物であったから理由はわかったし、私が都合よい人間なのは理解できたが、まったくこの心を静める理由にならず、多少乱暴に運んでやった。
DVDプレーヤーだと思っていたものは、実はただのスピーカーであったが、そんなことどうだって良く、皆がプロジェクターで壁に映った映像を見ている間に、自分は寝ていた。確か何かのテレビ番組であったことは記憶してゐる。
授業終わりにまた憎き教師から呼ばれ、これを職員室まで、と小間使いの様に指示してきたが、まるで反論する言葉も無いし、そんな頭も語彙力もないわけだから、大人しく職員室へ運んでいった、そうするとやはりあの冷たい風が全身にくる、極々小さな事だが、これに社会の格差というものを見出した。暑い廊下に自分は居る、荷物持ち、だが教員共は涼しい部屋でのデスクワーク、教師の仕事を知らんから、それがどこまで過酷なのかなんてどうでもよかった。ただ/\その涼しさに憧れるように居た。
そうして変なところで頭が働いてしまった、その頃は特に社会主義共産主義に凝っていたものだから、やたらと頭の中でこの状況を比喩していた、しかし、完全に今の状況と社会主義を比べ、例えてしまうと、まるで社会主義を追い求める者は、とある一点しか見ずに、裕福な上層の人間を妬むだけだと、過酷なものが待ち構えているかもしれないのにそれを考えることが出来ないと、そういう風に自分自身で捉へる様子になってしまう。
実際はそんなに単純なことではない、だけども、だけれども私はそう考えてしまい、その考えを様々な勝手な理屈を作り上げ隠した、たとえるならまるで、冷戦中行われていた言論統制・検閲のように。
くぅ~w疲れました!性器性器!w
一人称がぶれてるのは仕様だし途中書いてて何が伝えたいのかよくわからなかったので「作者の思い」をここに書くならば、僕の雑な性格と、心情を踏まえての、僕の社会主義に対する考えを述べたようなものだ、ちなフィクション