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普通を極めた私が美少女に転生ってそれなんて生き地獄!?  作者: namine
2章〜普通になりたかったあかんぼ期〜
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09 不穏しか感じられない検査の予感

 

「それにしたって……あぁ〜っ 可愛いぃ……やっぱり女の子っていいですねぇ……テオ?貴方女の子になってみませんか?」


「む、無理だよっ!?」


「ぇ〜残念。……じゃあ今のうちに堪能しなければなりませんね」


「強く締めすぎて泣かすんじゃないぞ?」


「そんな事あるわけがないでしょう」


「……昔母に肋骨を折られたことがあるのでな」


「うぇう……」


 お、おほほ!っと目の泳ぐ大母様の雰囲気的にガチだ。怖い。いま私を優しく抱きかかえてくれているのはサリナさん。ウェーブのかかったブラウンの髪を緩く括って片側に寄せているおっとり系お姉さんは私の叔母にあたるそうです。すごく物静かそうな雰囲気を醸し出しながら、ユルト叔父さんにはかなりキツめに毒針を刺していくスタイルがちょっと怖い。口調が丁寧なのがまたそれを研ぎ澄ます事この上ない。


 昨日はわたくしめ、取り乱しましてギャン泣きしてお爺ちゃんに八つ当たりをかましてやりましたけど、今日という日も普通を目指し邁進して行くためにはやはりお爺ちゃんの犠牲は必要不可欠です。


「ぅぁいっ!」


 お爺ちゃんアレから戻ってきてません。ママさん達の会話を聞く限り、よくある事だそうです。お兄様が生まれてすぐの時に似たような事で2日自分への戒めとして滝に打たれて来たらしいですので、もう完全にほっときましょう。


 アルスお兄様は「お爺ちゃんと遊ぶはずだったのに。予定が全落ちだ、この世の終わりだ」って嘆いていましたけどユルト叔父さんが代わりに遊んでくださるみたいで良かったじゃないですか。


 本当にお爺ちゃんは居なくても支障がないですね 。これからもしっかりと恨んでいくスタイルでゴー。


「おおっー!」


「今日は元気そうねぇ、よかったよかった。エミリーっ!!ルティス起きたぁっ?」


『起きてるけど、なんかぽやーってして私の事にも気づいてないのぉ。もう少しかかりそー!」


 相変わらずルティの放心状態は変わらないです。なんなんでしょうね、本当に。赤ちゃんなんだから普通に考え事なんかしてるわけ無いし。……ちょっと、待って。まるで延々と脳内で思考を巡らしている私がノット普通みたいじゃないですか。今のなし────ルティも普通の赤ちゃんだから、考える事がいっぱいあるんでしょうねーっ!?


 っし。はい、おっけー。


「ん、アリシア。今日はどこか行くのか?」


「あっ、言ってなかったっけ?リリィが今月で6ヶ月でしょ?それで、ルティもリリィ待ちでまだ受けてないのよ検査。なんの検査かはもうわかるわよね?」


 検査?初耳ですね、なんですか?普通か否かの検査ですか?ははーっ、なるほど。私にかかれば普通度100%まちがいないですよね!


「さっぱりわからん」


「はぁ……これだから剣を振るう事しか考えてない人は」


「アリシア、もっといってあげてください。私がいってもちっとも聞きませんから」


 ユルト叔父さんはいつも可哀想になるほど文句を言われてます。もうちょっと優しくしてあげてもいいんじゃ無いのかなぁ


「あーい………」


「リリィも呆れてるよねぇ?……はぁー、こっちにはミザリーがいるでしょう?久しぶりに会うついでに診てもらうのよ。わかった?」


「ミザリー……?あの赤髪の。そうかそうか、彼女は市役所勤務だったか 」


「そういう事。アルスの事お願いね?」


「ああ、任せておけ。」


「うーっ?」


 それで、検査ってなんですかママさん


「じーっとこっち見てどうしたのー?」


 ええいじれったいっ!喋れぬの本当に焦れったいなぁっ!ぬぃいいいっでも普通だから喋れないっ!きぃいいいっもどかしいなあぁっ!


「ぅやぁあああぅ………」


「あら?そんなに頭ぐりぐり押し付けちゃって。ふふ、甘えんぼさんですねぇ」


 サリナさんもママさんに負けず劣らずの弾力でした。



 ◇




「くそったれ!なんでよりによってこんな時にヘルファングの群れなんかに鉢合わせしやがんだっ!ヴェルス!先んじて可能な限り始末するから撃ち漏らしを頼む!」


「ああ、任せたぞ」


 相対する15体のヘルファング。見た目は普通の狼と変わりはしないが、厄介なのは奴らの持つ鋭利な爪だ。まぁ、要するに当たらなきゃ関係ねーな!


「っしゃ!俺達は自分の首がかかってんだよっ!お前らみたいな犬っころに人生踏みにじられてたまるか!」


 ────身体強化、風。


 自分の体に風属性の魔力を纏って移動速度を飛躍的にあげて行く。まずは一体、勢いよく目の前へと踏み込み、突き上げた体の勢いに合わせ抜剣し、真っ二つに斬りふせる。そのまま、剣の勢いを殺さず同じ位置で襲いかかってくるヘルファングを遠心力をきかせ横に打ち捨てる。


 ──5体。


 雰囲気にやられ、僅かながら怯みを見せたヘルファングの群れだがそれも所詮数体のみ。群れをなすものは数に物を言わせ慢心に溺れる事が多い。それは狼であろうと同じ事。無意味な突貫を仕掛けてきた2体を僅かに重心を逸らして避けつつ、2体目の左後ろ足を鷲掴み地面に叩きつけ喉元を掻き切りその亡骸をもう一体はぶつけ亡骸ごと貫く。


 ──これで7体。


 残り8体のうち5体は潔く逃げたらしい。3体ヴェルスの元へ向かったが問題はないだろう。流石に1分間継続での身体強化は応える。ゆっくり姫の元へ戻るとしよう。


「あぁ……俺も帰りてぇええ………!」

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