業火の国
遅くなってごめんなさい!!
久しぶりの投稿です!!
「はぁ・・・。
何だったのよ今の・・・。
いきなり襲ってくるし、強いし、何より・・・。」
そこで少し間をおいてから、レインを見る。
「レインが・・・そんなに強いとは思わなかった。」
「そのようなことはありません。
あれはまだ、様子見です。」
爽やかな笑顔でそう答えてくる。
「ふ~ん・・・・・・。
は?」
待て、今何と言った、私には様子見と聞こえたが、きっと聞き間違いよ・・・。
「お嬢様、いえ、魔王様、聞き取りずらかったでしょうか?
あれはまだ、様子見だと、言いました。」
「嘘だッ!!!」
「お嬢様、いえ、魔王様、取り乱さないでください。
まぎれもない事実でございます。
普段は、あのような魔法の使い方はしません。
爆炎熱波、でしたか?
あれはただ単に相手が自分の魔力を外に出したにすぎません、子供でもできます。」
「じゃあ、あの魔方陣は何だったのよ!?」
「殺す気がないのにもかかわらず、ふざけてやってみた、殺すぞアピールですかね。」
ああ、ダメだ、目の前の奴が人の皮を被った化け物に見えてきた。
「面白いことをいいますね。
私たちは人ではないのに、人の皮を被った化け物、まさにその通りではありませんか?」
「うるさいっ!!
ちゃっかり、人の心を読むなぁーーーーーっ!!」
道端の石ころを掴んで投擲する。
「お嬢様、いえ、魔王様、その速度ではあたりませんよ?」
くそっ、言い返せない。
私の投げた石はレインに軽くかわされてしまう。
「お嬢様、いえ、魔王様。」
「・・・なによ。」
「街が見えてまいりましたよ?」
「え?」
レインの指した方を見ると、建造物が立っているのが見えた。
「喜んでもらえて何よりです。
ここまで来た、甲斐がありましたね。」
「ふぇ?」
「すごく、顔に出ていますよ。」
どうやら、知らず知らずのうちに、にやけてしまっていたようだ。
「う、うるさい・・・。
とりあえず行くわよ。」
「仰せのままに。」
「でかぁ・・・。」
それが、この街の城壁を見ての感想だった。
全体的に白く神々しさを感じるが近づくと、
全てが白い岩石を粗く削りだし組み立てたものと気づかされる。
高さも20メートル近くあるらしく、最初の感想の理由にもなっている。
しかし、この城壁が建てられたのが、私の父が戦争を仕掛けた後、お父さん軍隊から民を守るために、
造られたもの、あの時、大勢の人が死に残った者たちに悲しみを刻み付けた。
そのときの、敵の娘が今ここに居る。
その事実を思い返すたびに、自分はここに居て良いのかと思ってしまう。
現にここに来る前に、襲われている。
手加減したとか、そんなことはどうでもいい、問題は襲われた事実。
それだけで、自分のイレギュラーさを、痛感できてしまう。
「・・・お嬢様、いえ、魔王様、時代は変わりました。
あなた様がそう思い悩むこともありません。」
私の心を読んだように、レインが話しかけてくる。
「でもっ!!」
「さあっ!!!!」
しゃべろうとした言葉をレインの声でかき消された。
「楽しい社会科見学をいたしましょう。」
「・・・フフ、・・・そうね、せっかく来たんだし楽しまなきゃね。」
「通行手形を拝見します。」
列の途中からそんな声が聞こえた。
今は、あの城壁の中に入るため、審査を受けようとしているんですが・・・。
あんな、ダークサイドみたいなとこからきて、そんな手形なんか持ってるわけないっ!!
そんなことを考えてる間にも、刻一刻と順番が迫ってくる。
「次、こちらに来い。」
呼ばれたぁ~。
どうしよう?
助けてぇーーー!!
(魂の叫び)
「やや、火宮様ではございませんか、ロイゼ様からは旅に出たと聞きましたが、お会いできるなんて
うれしい限りでございます。」
「これはこれは、ご丁寧にどうも、ですが今は偽名を使っておりますので、レインとおよびください。」
「これは、失礼しました。
それではレイン様と・・・、お連れの方ですかな?」
「ええ、アル様でございます。」
「ふぇ?」
なにこれ?
レインって強いし有名人ってやつなの?
「アル様、これからよろしくお願いします。
それでは、どうぞごゆるりと良い日々をお過ごしください。」
「え?
ああ、よ、よろしく。」
「それと、レイン様、この顔に見覚えはございませんか?」
「どれどれ、・・・レイ・シュトゥルム・アルカード・・・。
すいません、辺境の地を歩いていたため、この手配書を見るのもはじめてでございます。」
「そうでしたか。
いきなり聞いて申し訳ない。」
「いえいえ、それではそろそろ・・・。」
「では、レイン様お気をつけて。」
・・・長かった、地味に長かった。
まったく、話し込んで・・・待ってる身にもなって欲しいわ。
「ところでレイン、次どこ行くの?」
「え?
弟のところですが?」
「ふ~ん・・・ならさっさと行きましょう。」
「仰せのままに。」
この後、私はこの発言に少し後悔することとなった。
受験でしたので・・・いろいろありましたよ。
今言いたいことは、遅れてすいませんでした。