第28話 家屋内のロボット達
考えようもないことを あれこれ考えても仕方のないので、なるようになれ!の精神で乗り切ることにした。
昔の人は言いました、「下手な考え 休むに似たり」と。
そして 気絶前の予定通り、屋内で稼働しているであろうロボット達を見て回ることにしました。
◇
すでに敷地内で稼働しているロボット達に会いに行く前に、
「運搬君」をバディと認定して案内役を頼むことにした。
なにしろ 「運搬君」とは こちらに来てからの付き合いが長いし、
すでに呼び名も固定しているから。
◇
運搬君は、ずんぐりとしたボディから いろいろなアームを出して運搬作業を行っていたロボット。
バディ登録することにより、万能型になりました!
スターウォーズの映画の中のR2D2みたいに。
そして キュルキュルと声を出し、テレパシーで意志疎通できるようになったのです!
そう ロボットをバディとしたことにより、私にも テレパシー能力が産まれたのだ。
テレパシー初心者である私にとっては、対面での通信時に、キュルキュルと音を出してくれると 親和性が高まるのでありがたい。
行動範囲は 現時点では、母屋全体(旧宅部分と拡張部分の両方ね)
ただしコントロールルームへの入室は、当面、その都度 私が許可したときのみとした。
なんとなく うっかり コントロールルームの中に入れたら 突然変異しそうな気がして。
(もし 私がコントロールルーム内で人事不省に陥ったら、その時は 金太に助けを呼ぶつもり。
すでに、一度、私を家ごとこの世界に送り込んだ存在によって改造された存在だから、
逆にいえば そういうややこしいことに ほかのロボットまでまきこみたくない
そして 今の金太は 自由裁量権を持つバディではなく、私の命令に従う使役ロボットだから、
外部干渉にも免疫ができたかなぁ・・だといいけどなぁ・・と思って。)
◇
運搬君と一緒に4階に行った。
C-3PO型で、金太と比べるとがっしりとした感じの深緑のロボットと
少しだけ小柄な新緑のロボットがいた。
もともとは、新緑が4階の水耕栽培担当、深緑が2・3階のベランダ担当だったのが、
運搬君に頼んで、二人に 4階のエレベーターホールに呼んでもらったのだ。
トリセツによれば、この2人は、農業関係のエキスパートであり、食料生産の計画も立てることができるらしい。
さらに、植物関係の食材を、3種類の充停庫や食収穫亭に分杯するプログラム能力も持っているとのこと。
しかも 器用で力持ち。
(なかなか頼もしい存在なのだ)
◇
「あなたたちをバディとして迎えたいのだけど、名前を付けてもよいかしら?」
「喜んで」と二人は答えた。
そこで二人を、
サイバー深緑:実り君
サイバー新緑:若葉君
と名付けた。
二人には事典君と相談して、まずは 私が1年間に消費する農産物の種類と量を算出してもらうことにした。
そう 事典君も、私の進化にあわせて、私の眷属に進化していたのである。
眷属とバディのちがい
それは 眷属の方が より忠誠度が高く従属的。
バディは 双方の気持ちに次第で 解消も不可能ではないかが
眷属は 決して 主人から離れることができない。
主人から切れ捨てられない限りは。
なので、眷属の方が 主人の個人情報に通じているといえる。
というか 主人側からの隠し事はほぼ無理なんじゃないかなぁ。
事典君には、テレパシーで、私がこちらに転移してくる前の食事情報に関して
実り君と若葉君に情報提供する許可を出した。
そして、4階の水耕栽培室の管理区画から、二人が 事典君とアクセスできるように設定した。
また この3者のやり取りを運搬君が傍受したり参加する許可も出した。
◇
次に、地下室に行くと・・
おがくず色をしたC-3PO型ロボットが、体育座りをしていた。
きのこ栽培の準備が整ったので指示待ちをしていたのだという。
「待たせちゃってごめんね」
「大丈夫ですよ。待ち時間は 機能停止していましたから。
さきほど ご主人様が エレベーターのB1ボタンを押されたときに
私も再起動しました。」
「そうなの。
あなたの名前を「きのこのこ」と付けてもいいかしら?」
「はい よろしくお願いします。」
正式名称は、「「サイバーきのこ:きのこのこ」 である。
きのこのこにも、実り君・若葉君の仲間に入ってもらった。
やはり 水や電力といった栽培資源の分配と食料としての生産性については
ともに協議してもらわないといけないことがあるだろうから。
そして きのこのこには、私が前に居た世界の キノコの栽培方法を学んで、
適切に食料キノコを供給することとあわせ、
毒キノコや、生物や建築物にとって有害な菌糸類・胞子類について調べ、それらを除去したり発生させないよう工夫することを依頼した。
その為に、関連する私の書籍の閲覧や 事典君を使った情報検索の許可 その都度出すことにした。




