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第9話 泉の出会い。金の斧と金髪幼女エルフ

 死亡フラグ回避の為、修行を始めて約半年がたったよ。


 毎日の様にオーフェンさんに殺されかけては死のふちから仙豆《どっかのチート回復アイテム》も使わず自力の回復ヒールで順調に強くなれた。


 勿論。アレクシアやレイラちゃんもだね……あれ? 宿敵をわざわざ強くしてどうするのかって?


 そんなの2人の恋路の邪魔者の僕が居なくなっても2人だけで百合百合してもらう為さ。


 この世界は案外残酷だしね。自力で生きていける力は身に付けさせてあげないと可哀想だもの。


 おっと話がだいぶれちゃったね。修行も一段落ついてきたし最近は週の日曜日はお休みをもうける事にしたんだ。


 4月から始めた修行スケジュールもかなりハードだからね。


男の子で体力がある僕はともかく年子のアレクシアやレイラちゃんにとっては結構大変な日々だったみたいでね。時たま体調を崩す時があったんだ。


 だから最近は週の日曜日はセイフライド領地のどこかに遊び出掛けて様になってね。安全面?……そんなの真夜中にマブダチ達と盗賊狩…ゲフンゲフン。


 ……盗賊さん達とは仲良く遊んでたんだけどね。僕が屋敷に帰った後、マブダチ達が盗賊さん達をいつもどっかの谷底に連れていって帰らぬ人にしてるから2度と会わなくなるんだよ。


 そのお陰かな? セイフライド領地の治安が昔よりもかなり良くなったってお父様が喜んでたよ~、人の為に狩り。じゃなくて良い事をするって気持ち良いよね。


《セイフライド領地 百合ゆりの花畑上空》


「ピクニックピクニック~、シン君っとピクニック~♪」

『キュラララ~ン♪』

「私も一緒ですよ~♪ アレクシア様~♪」


 レッド君の背中に乗りながらアレクシアとレイラちゃんが楽しそうに歌っている。それに連れてレッド君も首を上下にブンブン振ってるね。


「シン君と私でピクニック~♪」

『キュラランン~♪』

『ですから私も御一緒ですよ~♪』


 まるでネズミの国の映画で良く見る。ミュージカル調に主人公達が歌1シーン見たいに楽しそうに歌っているね。


 そして、更に首を上下に激しく揺らすレッド君。


 何でこんな状況になっているのかというと昨日の夕方にお父様に言われた事が原因なんだ。


『セイフライド家 食堂』


「へ? サギール御兄様が数日後、婚約者を連れて家《屋敷》に帰って来るですか?」


「ああ、帰って来る日までは決めてないらしい。私に恋人を紹介し。この後はセイフライド領地を案内すると手紙に書いてあったがな……普段は手紙も寄越さないくせにな」


 この世界での実の父。ハイド・セイフライドお父様は溜め息交じりにそう告げた。


 4月頃はセイフライド領地の治安で多忙を極めて僕と会えなかったらしいんだけど。(僕に会いたくないっていうのは御兄様サギール派の使用人達がデマで流した嘘情報だったみたいだね。)


 最近は人攫いも盗賊も神隠しにあったみたいに居なくなり。討伐隊を各地域に派遣しなくても良くなったんだって。不思議だね~!


 そんな感じセイフライド領地も平和になってきたお陰なのかお父様と過ごす時間も前より格段に増えたね。


 リゲイン王国について何でも知っていてね。僕が分からない事を質問すると直ぐに応えてくへるんだ。


 だからこの人からは学ぶ事が多くて心の中では最近敬意を払ってお父さん呼びからお父様呼びにチェンジしたんだよね。


「シン君が焼いてくれたゴルゴルのキッシュ美味しいの~」

「アレクシア。口の回り汚れてますよ。いてあげます」

「ありがとうなの~(モグモグ)」


「酒が旨えっす~! これもハイド先輩が人身オークションで最後まで売れ残ってた私をただで奴隷商《人材派遣センター》から貰ってくれたお陰っすな~」


「ライチ先生。飲み過ぎです」

「ほほほ。ライチ殿。それは旦那様の秘蔵の赤ワインではありませんかな?……また忍び込ま盗まれましたか?」

「……気のせいっす。そうすっよね? ハイド先輩」


 ハイド先輩って……あの呑兵衛《ライチ師匠》。もしかしてアリス魔法学園でお父様の後輩なのかい? あの人実年齢どんだけ詐称さしょうしているのさ。


「給料から天引きしておく。それと皆の前ではその名前で呼ぶな。ライチ家庭教師殿。そうでなければアリス魔法学園の学園長にお前がここに居ることバラす」


「ひ、ひい~! すまねえっす。ハイドご当主様~!」


 ……なんだいこのやり取りは? しかし。人に歴史ありありだね。まさかお父様と駄目人間《ライチ師匠》が昔馴染みだったなんてね。


 お父様が多忙じゃなくなった事で。最近は貴族、使用人、来客関係なく。食堂に集まって食事を一緒に食べるんだ。


 何でも僕が人の話を聞かない悪童クソガキから。誰に対しても直ぐに土下座する腰の低い子に変わったから。皆で食事を取るようになったらしいよ。


 御兄様サギールや僕が産まれる昔は今みたいに皆で食事を楽しく食べていたんだけど。


 手の付けられない悪童が2人も家の中に居れば皆の中は険悪。集まって食事もままならなかったんだって。僕達最低だね。


「随分とアレクシア様と中睦まじいのだな。良い事だ」


 アレクシア様?……なんか言い方に引っ掛かるけど。まぁ、いいかな。


「はい。とくにアレクシアはレイラちゃんとは深い仲なんですよ。そうですよね? アレクシア」


「……シン君と一番仲が良いの」


「どうしました? アレクシア。ほほを膨らませて。リスみたいですよ」


「違うもん~!」


「ハハハッ!! 本当に仲が良いのだな。安心した……ここに居る皆は明日から我が屋敷の別館で過ごしてくれ……いや。避難と行った方が正しいか」


「「「はっ! 旦那様っ!」」」


 お父様の一言でオーフェンさんを始めとした使用人の人達がお父様に会釈えしゃくした。レイラちゃんもつられる様にね。


「……避難ですか?」


「ああ。温厚になったお前と違ってサギールは未だやりたい方だいやっているらしい。アリス魔法学園でも問題児達と徒党ととうを組んで悪さばかりしていると学園長から連絡が来た……サギールの相手は私がする。お前はアレクシア様とレイラの近くに居てやれ。シン」


 ……お父様のこの眼。お前に任せたというと眼だ。


「はいっ! 分かりました。お父様っ!」


「ああ。頼む」


「ではアレクシア。明日は僕と一緒にピクニックに行きましょう」


「ピクニック? それって何? 美味しい物?」


「いいえ。仲の良い家族や恋人がのどかな草原や公園という場所でのんびり楽しい時間を過ごす事ですよ」


「……シン君と家族……恋人……行くのー! シン君とピクニック。行きたいの~!」


「はい。決まりですね。明日はよろしくお願いします。アレクシア」


「は~い!」

「わ、私も見習いメイドとしてお供します~! シン様~!」


 そんなやり取りをアレクシア達とした後、僕はふとお兄様について考えた。


 あの人は前世の記憶を思い出す前の僕がそのまま成長した様な人なんだ……サギールになんて関わってアレクシアに恨まれる事でも起きたら嫌だしね。ここはお父様の言う事を聞いて大人しくモブにてっしいないと。


 悪役サギールに眼を付けられるのも嫌だしね。


▽  


 何て事があったのが昨日の夜。そして今は修行の休みで百合の花畑に来た。


 エロい百合ゲームの主人公アレクシアとヒロインが中睦なかむつまじく。空の上でたわむれているよ。


「シン君っと2人~♪」

『キュラララ~♪』

「私も一緒です~♪」


 そして、未だ2人と一匹で歌っていて…… 


『キュラ♪ キュラララ~♪』


 レッド君の上下運動は激しさのピークを最高潮に迎え────


「あれ? 空が反転した?」


「シン君っと落ちて~♪」


「私は落ちてません~♪……てっ! シン様。アレクシア様ーっ! 二人共落ちちゃってます。真っ逆さまです~!」


 うん。2人共。この半年の修行と僕と過ごした事によってこの程度のトラブルで慌てなくなったね。それにお勉強を毎日してるから語彙力も6歳とは思えないくらい上がってるね。


「感心感心……我が大切なる者に微風そよかぜを〖風舞ウインドゥ〗」


「ふわぁ~! シン君。私。浮いてるの~!」

 

 そうだね。僕の初級風魔法で可愛いアレクシアが浮いてるね。そして徐々に降下してってる……アレクシアだいぶ天然さんに育ってるね。


「レイラちゃんとレッド君はアレクシアの方をお願いします」


『キュラララ?!』

「へ? それじゃあ。シン様が落っこちゃいますよ」


「僕の事よりもアレクシアですっ! あの娘はまだまだか弱い娘ですから守ってあげて下さい。さぁっ! アレクシアを追いかけて。早くっ!」


「は、はいっ! 分かりました。シン様っ! レッドさん。お願いします」

「キュルララララッ!!」


 そして、レイラちゃんとレッド君はアレクシアが落ちていく草原手前にある森の中へと降下していった。


「フフフ……そして、僕は……昼では半年振り位になるプライベートな時間が手に入ったんだよ。レイラちゃん。〖風舞ウインドゥ〗」


 僕は自身に初級風魔法をかけながら小さな泉の真下へと無事に着地した。


《セイフライド領地 ゴルドの森》


「フフフ……フハハハハッ!! やった。やったよ。少しとはいえ昼間ぴるまから1人で行動出来るなんて思いもしなかった。最近じゃあアレクシアとレイラちゃんとは一緒にお風呂に入る位まで一緒に居るからね。たまには1人の時間を過ごしたって罰は当たらな……」


シュンッ……カキンッ!


「……何これ? 銀の針かい? 何でこんな変哲もない森からこんな物が飛んでくるんだい?」


 高笑たかわらいをましながら泉へと近付くと人に刺さったら致命傷を負わせられる程極太の針が僕へと飛んできた。


 そして、飛んできた泉の方へと目配せするとそこに居たのは────


「お前は…誰?」


 一糸いっしまとわぬ……金髪。長耳。可愛い顔。真っ白な透き通った素肌。ロリ体型。赤と青のオッドアイ……金髪幼女エルフが胸と太股辺りを両手で隠して恥ずかしそうに僕を睨み付けていた。ん? 右手に何か小型の短剣も持っている……ね?


「君は……まさか……その右手の物は」


 この喋り方。それにあの幼くも威厳のある顔。間違いない。《乙女達は男装乙女に恋をします》の三大人気エロインの一角ドスケベ悩殺金髪エルフの女王カレンティシア・エフィルディスちゃんじゃないか。あの娘はエルフの国の王族で成長すればドスケベボディーに育つんだ。


アレクシアとは幼少の時にどこかの泉であの娘が裸で水を浴びている所で運命的に出会って。アレクシアもそれに便乗し裸の付き合いで仲良くなり。


 アリス魔法学園で運命的な再会を果たして適役である悪役貴族《僕》を首チョンパした後、包容し合い結ばれる。


 そのルートのエンディングではアレクシアの寝室で一週間程ニャンニャンするんだけど。ん? 泉で……運命的に出会う?


 いやそれよりもあの娘が右手に持ってるあの短剣は───


「刀匠 《トウガ・リハド》の渾身の一振にして……神器『白銀姫の一刀』……まさかここで出くわすとは思わなかった…ですよ。カレンティシアさん」


「なっ? 何故、私の名前を知っている?」


 『白銀姫の一刀』。カレンティシアと共に成長する神器。カレンティシアはアリス魔法学園であの神器を使って無双しまくるんだよね。アレクシアに致命傷を負わせてさ……


後顧之憂こうこのうれいは早めに取り除かせてもらいます……『白銀姫の一刀』を回収させて頂いてね。闇魔法〖暗闇玉ダークゼロ〗」


「くっ! 突然現れて可笑しな事をっ! 光魔法〖閃光シャイニング〗」


「ハハハッ! 凄いじゃないですか。近距離でこの攻撃をかわすなんて。ちょうど良いですね。オーフェンさんに半殺しにされかけて約半年。僕自身がどのくらい強くなったか知りたかったんですよっ! 闇魔法〖暗闇蛇ダークスネイル〗」


「つっ! ワケわからない。こっちはただ水浴びをしてただけなのにっ! 光魔法〖光泉ライト・ミール


 流石エルフ族。あんな小さい歳で魔法による遠距離戦もこなせるとはね。なら……


「この世界の魔法は詠唱・・む事によって威力が底上げされますよね……【我が問いをここに常闇の力をこのに掌握し……】」


「……人族がその年で詠唱波及を?……くっ!……【凡庸たる我が不足なる魔に力を貸したまえ……】」


「〖黒炎魄ダーククリムゾン〗」

「〖光炎帝ライトプロミネンス〗」


ドゴオオンン!!


「……やりますね。なら今度は接近戦でっ! 天狼流〖天牙てんが〗」


「相殺された? たかだが子供の人族の魔法で?……なめないでっ! 〖光弾ライトショット〗」


 カレンティシアちゃんとの楽しい戦闘はこの後しばらく続いたんだ。


《フローラの泉》


「可愛らしお嬢。貴女が落としたのは普通の斧? 銀色の斧?……それとも金色の斧でしょうか?」


「ん~? 何も落としてないの……それよりも貴女の身体痩せているからこれをあげるの。良かったら食べて」


「これは……美味しそうなラスクですか。なんと私の問いかけにと嘘を付かず応え。そればかしか私を心配してお菓子まで恵んで下さるなんて……なんてお優しい娘」


「貧乏そうな痩せて困った人には親切にしろってシン君が言ってたの」


「貧乏そう……そうですか。そのシンとやらには後に腹痛位の天罰が下ることをお祈りしております。貴女の素直な心に敬意を払い。この金の斧〖女神ヘルメス金斧アクス〗を差し上げましょう」


「ん~? 別に欲しくないの~」



  ────それはゴルドの森の地形をいとも容易く変える戦い。お互いまだ子供ともは思えない攻撃を放ち合い。大木の木々を薙ぎ倒す……だけど。


「君の攻略方法なら知ってるよ。背中をなめられるか撫でられると気持ち良くなって力が入らなくなるんだろう…後ろ取ったっ!」


「はっ? いつの間に?!」


 ツッッーースゥゥゥ……ペロン……ツゥー


 カレンティシアちゃんの背中を人差し指で優しく撫でた後に首筋辺りをペロッとしたよ………レモンみたいに酸っぱかった。


「フニャアア//// クシュグッタイのぉ~! や、止めりょお////」


 カレンティシアちゃんの背中を美味しく頂くと。カレンティシアちゃんは身体を抱き抱えて泉の中に身体を沈めた。


「はい。僕の勝ちですね。カレンティシアさん」


「ひ、卑怯もにょがぁあ//// おみゃえの顔覚えたからにゃあ。絶対にコロチュウ」


「ハイハイ。そんなフニャけた喋り方じゃあ威厳が保ててませんよ。おませさん……無事に『白銀姫の一刀』回収回収~♪」


「か、かえちゃえ。それはエルフ族の至宝なのに~!」


「そして、これはレプリカですが隠し財宝の中にあった『白刀の一刀』を貴女にはあげますよ。ていうか神器よりもこっちのレプリカの方が貴女には合っているんでこっち使って下さいね」


「クゥゥ!! 何を勝手な事ばかり言って~」


「まぁ、僕以外は本当かレプリカじゃないか判断できない様に細工してあるんだけどね。そういうわけで立派なドスケベエルフに成長してアレクシアを落として下さいね」


「うぅぅ。さっきから言っている事が意味分からんー!! 返えちぇ。わたちの武器~! うぇぇンンかえチテよおぉ!! エルフ族の里から盗んだ私の剣なのに~! パパ~たちゅけにキテェえぇ!」


 おっと。金髪幼女エルフをマジ泣きさせてしまったよ。落ち着かせた眠っててもらわないとね。


「はいはい。これを食べましょうね。僕お手製の記憶が飛ぶお薬てすよ。最近、薬学にハマっているんでエルフ族にも聞くか実験しときたかったんです。はい咀嚼そしゃくしましょうね。カレンティシアちゃん」


 なんだろう。高貴なるドスケベエルフに成長するカレンティシアちゃんの泣きじゃくる姿を見ているとどうも可愛がりたくなるんだよね。これも僕が悪役令息シン・セイフライドだからかな?


「ンモォ?……おにゃえ何をシュル……ンン?!……(ゴックン)……ニガアィァァ!」


「はい。良く呑み込めましたね。カレンティシアちゃん。後は徐々に意識を失って僕との出会いも戦闘も会話の全てを綺麗さっぱり忘れられますよ……勿論僕に対する恨みもね。ではもう2度と会う事はないと思いますので。さようなら~……それと登録登録っと。契約者……シン・セイフライド……これで良しっと」


 神器『妖精祭典』の時の様に一瞬。七種類の閃光が放たれると『白銀姫の一刀』は僕を正当な主人と認め収納魔道具へと入って行った。


「シン・セイフライド……お前の顔と声と名前ちゃんと覚えた……絶対に忘れない…お前に与えられたこの屈辱と恥辱……絶対に忘れない…フクチュウしてやる…から…な。悪者……」ドサッ!


「……最後。怖い事言ってたけど。まぁ、良いか。嫌がらせにパンツを持って帰って部屋にでも飾ろうかな。ルディみたいに。それに何か高価そうな物は何かないかな?……それと快復魔法で破壊尽くした森を治してと〖全快復オートヒール〗」


 僕が快復魔法を使った瞬間。カレンティシアちゃんとの始めての共同作業で破壊尽くしたゴルドの森が完全に元の状態に戻ったよ。これもオーフェンさんに半年間半殺しにされ続けた結果だね。


 凄いや。人を完全に治せるだけじゃなくて生きてる存在を完全に元に戻せるってどんな魔法だい? 僕。ちょっと凄くないかい?


 ……しばらくした後。僕はカレンティシアちゃんを泉から引き上げると服を着せてあげてその場を後にした。


「エルフ王族の服、武器、アクセサリーは闇社会の変態お紳士様達には高くれるんだよね。変わりに僕の服を着せたからにはしてないし良いよね。お金もたんまりと置いといてあげたし許してくれるでしょう。退散退散。さいなら~」


 後にドスケベボディー金髪エロエルフに成長したカレンティシアちゃんに再会する事をこの時の僕は全く知らなかった────


《ゴルドの森出口》


「アレクシアー! 無事でしたか? 良かったっ!」


「シン君っ! 良かった。無事だったんだね」

『キュルラ~!』

「シン様~! アレクシア様。どこも怪我がなく無事でした~! シン様も無事で良かったです。うぇぇ~ん!」


 僕は何食わぬ顔でアレクシア達が居る場所に現れて。アレクシア達と抱き締め合い。お互いか無事良かった事を喜んだ。

  

 そして、アレクシアが首にかけてあるネックレスを見て僕は驚愕するんだ。


「……アレクシア。その金色のネックレスはまさか?」


「ん~? これ~? 変な泉の妖精さんに貰ったの。私がね。使いたいって思ったら金の斧になるんだって~」


「金の斧に……」


 主人公アレクシア専用武器シリーズの1つにして神器『女神ヘルメス金斧アクス』……前世最後のゲーム中。僕に止めを刺した因縁の武器。


 ……まさかここで僕に対しての運命力が発動すとはね。アレクシアが最序盤で自分専用の最強武器を手に入れるなんてさ。思いもしないじゃないか。

 

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