7/10
夕焼け
只でさえ寒い冬に風が吹く
街路樹は今にも倒れそうに
そっと小さく揺れている
通りすがりの誰かの夕飯の話が
1日の終わりを知らせる
この低い草木にも
あの高い電波塔にも
僕という小さい人間にも
等身大よりも大きい姿が映し出される
もうすぐ夕日が沈もうとしているんだ
こんなに愚かだと思い込む謙虚さ
知らない誰かを素晴らしいと思える優しさ
そんな内面でさえも
オレンジの光の膜が包み込んで
少し身体を軽くしてくれる
明るかった踏みにじられた誰かの心にも
明日が来てまた陽が昇るように
また光りを灯す事なんて無いよな?
まだ見ぬ君に渡せるくらいの
灯りを持つ余裕が僕らには残っているかな?
そう考えている内に
一緒に時間が地平線に溶けて行く
「ずっとこの時が続けていけばいい」って
ついつい思う時もあるけれど
この儚さ故に僕らは人生に見立てるよ
時間が過ぎていって
何も出来ない僕らは
また夕陽を見ているよ




