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戯れ言
正直な僕を隠してくれた
そんな嘘は簡単に崩れ去った
幾ら玉虫色に塗り固めても
繰り返された熱暴走に溶けて
君の無防備な瞳に流れ込む
悲しませる勇気は持っているのに
まだ会う勇気だけは出ないんだ
誰よりも願ってくれた
そんな君に
悪気もなく嘘をついて
自分自身にも嘘を積み上げた
疲れを引きずりながら
急いで家へ帰る途中で
駅のホームで倒れた人を見て
心から無関係でありたいと願った
もしも僕が倒れてしまえば
図々しく助けを乞うのに
急いでエスカレーターに乗り込んでから
バッテリー切れのスマホに映る顔は
いつもより歪んで見えた




