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紫煙を燻らせながら

作者: ギフトン

紫煙を燻らせながら、夜の空を見上げる。曇天の空、星など見えず、凛とした静寂が広がっている。音を出すのは耳につけたワイヤレスイヤホンだけ。気付けばこいつとは2年ばかりの付き合いだ。思っているより長く付き合うことになるのは、恋愛と似ているのかもしれない。思っているよりもずっと長い、ぼくの人生もさほど変わらない。石橋を叩きながら生きていたら、もう22年も経ってしまった。経ってしまったというと、些か受動的に聞こえてしまう。経たせてしまったというのが正しいのかもしれない。なぜその道を目指そうと思ったのかさえ朧げだ。目指す理由が朧げになった時が辞めどき、と囁かれているが、本当にそうかな。まだ粘れるだろう、きっと成すだろう、自分を買い被ってしまう。されど、もう20年経って何者にも成れていない自分を想像すると虚しさが這って出てきてしまう。そんなことを考えているとどうしても悲観的になってしまう。人生は楽観的の方が幸福度が高いと確かに思うが、悲観的であらなければならない。あらなければならないというか、そうでなければ成長は何も見込めないと思い込んでしまっているというのが正しいのかもしれない。人生はジェットコースターのように、決してメリーゴーランドのようではいけない。座右の銘だ。そんな座右の銘を持っているからか、どこか破滅願望めいたものを抱えながら生きている。自分という物語の中で、あえて人生を詰ませに行こうとしている節は否めない。最近、人から変わっているね、と言われることが増えた。それは、自分を貫けているという証左でもあれば、社会にうまく適合できていないという様をまじまじと見せつけられているような気もする。社会に適合しているふりをするという名目でバイトと学校は辞めずに続けていきたいと思う。こんな私を採用してくれたスターバックスさんには感謝しかない。ふらっと社員登用を目指してしまいそうなほどに。工学修士を持っているのに、飲食店に就職するのは一種の破滅願望の在り方なのではないか。顔にいつしかしわが増えても、こんな駄文を書き、珈琲を飲み、暮らしていきたいなあ。

自分の考えを纏める名目で文章を書いているが、そろそろ物語を書こうかなと感じる今日この頃。

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