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アオイは成績優秀者で、スポーツもできる。


家柄も申し分なく、母親なんて教育委員会を勤めているぐらいだ。


まあ学校にいる限り、彼に逆らうなんて誰も出来ないだろうな。


彼は―小賢しいから。


移動教室の時間になり、近くにいた仲の良いコに話かけようとした。


けれど彼女は顔をそむけ、他のコとそそくさと行ってしまった…。


彼女は昨日、いじめる側にいたからなぁ。


気まずいんだろうな。


「あれ? 一人?」


アオイがまた声をかけてくる。


「うん。先に行かれちゃった」


「じゃあ、僕と一緒に行こうよ」


「お取り巻きは?」


「先に行っちゃったよ。薄情だよね」


彼は困ったというように笑い、肩を竦めて見せる。


―ウソ、だな。


でも一人で移動はさみしい。


「なら、一緒に行きましょうか。昨日の話の続き、しましょう?」


「いいねぇ。楽しく移動できそうだ」


そして二人で移動した。


…その後もクラスメート達からは無視され続け、何故かアオイだけが話しかけてきた。


……新手のイジメの形なのかしら?


頭を悩ませている間にも、アオイは話しかけてくる。


彼と話をするのは楽しいので、わたしは彼を受け入れていた。

―が。


上履きが無い。


ノートに落書きされた。


運動着がゴミ箱へ。


黒板に誹謗・中傷が!(しかもエッチなこと)


………イジメの王道だ。


ちょっと思わず感心してしまう。


イジメをするのも、知識や行動力がいる。


ある意味、勇気ある行動だな。


でもイジメをされるたびに、彼が…アオイが助けてくれた。


なのでプラスマイナスゼロってカンジで…何だかスッキリしない。



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