1話 ここは異世界
短くかくてすみませんっ!
ちまちまと頑張って更新していきたいと思います。
さっそくブックマークありがとうございます。
どうしてここが異世界だと思ったのか、理由はいくつかありますが、しいて言うなら二つあります。
一つはヒューバーさんと嗜まれ『王子様方』と呼ばれていたイケメンさんたちの言動です。かれは私の事を『みこ』と呼びました。神子と巫女、あるいは誰かを示す名前なのかは定かではありませんが、もし神子や巫女であるならば、今はやりの異世界トリップというものではないかと思ったのです。
それにヒューバーさんも召喚がどうのこうのと言っていたので、よっぽどの痛い人かドッキリの仕掛け人でないかぎりその言葉は真実でしょう。本当にドッキリだったなら、四年も幽閉なんてされていません。
異世界トリップ、イケメンに囲まれてハッピーライフなんて思ってしまった私の感動を返してほしいです。
二つ目は、私が若返っていたことです。私は20歳になったばかりの専門学生でした。しかし、いざ冷静に洗面台の鏡に映る私を見て驚きました。見た目がなんと12歳頃に戻っていたのですから。
とは言え体形は殆ど変ってはいませんでしたが。
100キロあった当時と比べて鏡に映る私は随分とほっそりとしています。幽閉生活の賜物です。嬉しい誤算というやつです。
あの王子様方に豚だの家畜だのと言われていた頃よりは幾分かマシになったとは思うのですが、彼らに顔を合わせる機会が一切ないので第一印象を挽回することはできないでしょう。
私を蔑んだことを少しでも後悔して、ぎゃふんと言わせてやりたいです。顔は兄曰くまるで聖母のような美人な母親にそっくりだと言っていたので、多分痩せた今は美人になったとは思うのですが、何分鏡の質が悪く映る姿は多少歪み顔の美醜の区別はつきません。写真ですら見たことのない母親ですが、その母親に似ているらしい私も美人な事を祈ります。
話は逸れてしまいましたが、見た目が若返るなど整形をしない限りあり得ないことです。当然私は整形をしたことなどないので尚更です。
何故若返ったのかという謎は、異世界トリップをしたからという事の方がどこか現実味があります。
そもそも、今時珍しい中世ヨーロッパのようなお城や王子様達の服装や私が幽閉されている塔や食事レベルをみると、そう思ってしまうのです。
王子様達の服装はまだいいです。英国貴族の仮装なんだな、で済みます。しかし、恥ずかしがることもなく、いかにもファンタジーの神官のような恰好を着ているヒューバーさんや魔導士の格好をしている青年や騎士のような恰好をしている青年みるとコスプレという一言では言い合わせることのできない何かを感じます。
まぁ、ごちゃごちゃ考えても現状は何もかわりません。
この不味い食事も、ただ無駄に過ぎ去る暇な毎日も、気が遠くなるほどの長い長い虚無な感覚も。
人と会話することすらこの四年なくなっていた私は、ただただ不味い食事を噛みしめながら鉄格子越しの外を見るばかりでした。
ただ無感情に見るばかりでした。
そんなある日、私にある転機が訪れたのだと思います。
うーん、書くのって難しいですね。
これからも1話1話短くなると思います。ただ今多忙なため、時間が取れないのが現状です。
何か誤字脱字報告があればお気軽にどうぞ。これからもよろしくお願いします。