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帰りませんっ、見返すまでは!  作者: くりーむころね
14/18

11話 はいっ、帰りません!

長らくお待たせしました。

ブックマークしてくださったかた、ありがとうございます。

今回は今までで一番長いかもしれません。少しですが。

「所で心寧、あちらの世界の日本に帰りたい? 心寧が望むなら、シーザーの魔術で帰ることができるんだよ」



 お兄ちゃんの唐突な言葉を理解するのに少し時間がかかりました。



「私、帰れるんですか……?」



「パパとしてはコロネには帰って欲しくないなぁ。ねぇ、コロネここでずっと暮らそう。安心してよ、コロネを政治の駒にしたり貴族としての役目を果たせなんて言わないから! そんなことが起きたら私が護るからね! コロネのためにパパ頑張るよ!」



 息を巻いて言うパパに、お兄ちゃんは「少し静かにしてよ。父上」と言って黙らせました。再びしゅんとしていますが、仕方ありません。今はとても重要な話をしているんですから。



「帰るならまだ間に合うよ。心寧はまだ正式に神子になったわけではなから」



「正式な神子、ですか?」



 私が神子というのは確からしいです。でも正式じゃないと言われると、何が? となってしまいます。



「ははっ、不思議そうな顔をしている心寧も可愛いよ。心寧は確かに神子だよ、俺等人間にとっては。この世界の最高神に寵愛を受けた神の子さ。でもね、君がこの世界を受け入れて愛し神からその証を受け取らない限り、君は本当の神子じゃないんだ」



「その証って一体何ですか?」



「んー、人にもよるけどその人を表す花の模様が体のどこかに現れるんだって。心寧にはまだ出ていないはずだよ。着替えを頼んだ侍女に確かめさせたから間違いないよ」



 ということは、私は名も顔も知らない女の人に裸を見られたという事でしょうか。幾ら同性とはいっても恥ずかしいものは恥ずかしいです。


 恨めしそうにお兄ちゃんを見つめるも、目線を逸らされてしまいました。それをみたシーザーさんは思わずという風に小さく笑います。



「コホン、えーとだな、今は神子候補或は準神子ってところかな。このことを知っているのは極わずかな人間だけだけど、まだ正式じゃない心寧は世界に縛られていないから帰ることも可能なんだ」



 少しだけばつが悪そうなお兄ちゃんに、私も思わず笑いそうになりましたが今は笑っている場合じゃないです。



「という事は、帰れるんですね! なら帰りたいです!」



 私がそういうと、パパが「コロネ……」と悲しそうに言っていますが仕方ありません。


 私が戻るというなら、シスコンなお兄ちゃんの事です。一緒に帰ると言うでしょうし、料理が出来ないわたしでも安心して生活できませんが生活力が高いお兄ちゃんがいれば安心です。


 それにまだあちらの世界には続きが気になる漫画やアニメ、やりかけのゲームが沢山あります。


 乙ゲーの続きが気になります。声優陣も豪華で萌え滾ったのをよく覚えています。早く帰ってプレイしたいです。勿論お父さんにも会いたいです。


ここで出会ったパパやシーザーさんと会えなくなるのは寂しいですけどね。



「でもさぁ、心寧。このままでいいのかい?」


「と、いいますと?」



 私が尋ねると、お兄ちゃんは怪しい笑みを浮かべました。あまり良い予感はしません。



「聞いたよ心寧。心寧の魅力が分からないバカ国のバカ王子共に散々な事を言われて酷い仕打ちを受けたそうじゃないか」


 バカ王子ってと思わず苦笑してしまいます。


 それよりも、何で知っているのかと思って後ろにいたシーザーさんに顔を向けるとすまなそうな顔をして苦笑していました。


 聞いた話ではお兄ちゃんはシーザーさんの上司なので話さない訳にはいかないのでしょうが、それでもむかむかしてきます。



「悔しくないの、心寧。このまま帰るなんて悔しくないのかい? それでいいのかい?」



「確かにむかつきましたけど、もう過ぎたことですししもう」



 いいです、と言いきる前にお兄ちゃんが遮りました。



「いいや、よくない! 例え心寧が許してもこの俺が許せない! ってことで心寧、奴らを見返そう」



「は、はい?」



 見返すとは一体なんでしょう。それはつまり……えっと……?



「あのバカ王子共が心寧に散々酷いことをしたことを後悔させて、自分の手に入らないことで悔しがらせて後悔させてやるんだ」



「それは面白そうですね、トーヤ」



 いやいやいや、何笑いながら賛同しているんですかシーザーさん!



「無理ですよ! 私にそんな魅力もないですしできませんっ!」



「大丈夫だよ心寧、心寧は俺の妹なんだから魅力がないわけないでしょ」



「パパとホリーの娘が美しくないわけないだろう!」



「コロネは十分魅力的な可憐なお嬢さんですよ。自信を持って」



 3人からは同じような言葉が返ってきますが、全然安心できません。



「というわけで、心寧が帰るのはあいつ等を見返してから、だよね?」



 何故だか笑みを浮かべているのに怖いです、お兄ちゃん。無言の圧力に思わず頷いて行ってしまいました。


「はいっ、帰りません!」



 そういうとお兄ちゃん、だけでなくパパもシーザーさんも満足げな顔をしました。


 どうやら二人もあの王子たちに対して怒りを抱いていたようです。


 それにしても、あれ……?



「さっきパパがホリーって言ってたのって、先代神子じゃなかったですか?



「あれ? 心寧に言ってなかったけ。心寧と俺の母さんは先代神子なんだよ。あっちではホリーは聖なるって意味で聖子って名乗ってたけどね」



 新事実です。どうやら私のお母さんは神子だったようです。



久しぶりの執筆は楽しかったです。

でも本当に疲れました。実習つらいです。

でも頑張って更新したいとおもいます。

これからもよろしくお願いします。

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