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帰りませんっ、見返すまでは!  作者: くりーむころね
13/18

10話 和みます

前回よりは短いです

ブックマークをしてくださったかた方、ありがとうございます!

 ローゼンブルクさんとお兄ちゃんが私にとってどうでもいい話をしている間、私とシーザーさんは和んでます。



 ついでにローゼンブルク嬢と言われても反応出来る自信がないので、コロネと呼んでもらうことになりました。



 反応できないと聞いた時のシーザーさんの笑みが深くなったのはきっと気のせいではないでしょう。



 とは言え、いつまでも和んでいても時間がただ過去るだけなので話が終わらないお兄ちゃんたちに私から話を進めることにします。



「それにしてもお兄ちゃん、私いつの間にこの屋敷に来たのですか? シーザーさんと城壁を脱出したのは覚えているんですけど……」



 私の問いかけにお兄ちゃんはローゼンブルクさんとの不毛な言い合いをやめて私に顔を向けました。



「ん? あぁ、記憶が混濁しているんだね。通常の移転の魔法なら負担は掛からないんだけどね。シーザーが今回使った移転の魔法は結界を超えて尚且つ心寧のまだ制御できていない神気を無理やり隠蔽の魔法を使ったから反動が来たんだろうね」



「神気……?」



 神気と言うのは、その名の通り神の気なのでしょう。しかし、魔力でなくて神気ですか……。私的には魔力の方が良いのですけど、神気とは神子と関係のあるものなのでしょうか。



「そこの説明も必要だったね。神気って言うのは神官とか神に仕えている人やその才能があるものにあるんだけど、心寧の神気とはまた別かな。心寧の神気はまさに神の気。まさに神から生まれた神そのものが持つ力。神子だけが持つ力で、魂が持つ資質と神の寵愛が無ければ得ることの出来ない力だよ。その力は無限に近く世界に影響を与えるほどでね、この世に存在するだけで奇跡が起きる、尊く貴重な存在だ。それに対して、神官たちの力は神に祈ったり、或は多少神に気に入られたりすることによってわずかばかりの恩恵を受けて神から貸し与えられたものなんだ。その力は微々たるもので、多少の儀式を行ったり傷をある程度直したりすることしかできないんだよ」



 何だかとてつもなく、神子という存在が凄い気がします。ある意味王道と言いますか、チートとも呼べます。



「でも神気はあんまり攻撃には向かない力かな。だから俺TUEEEは出来ないからね」



「心でも読んだの? お兄ちゃん」



 私が思わず問うと、シーザーさんが小さく笑います。



「それはコロネが分かりやすいからだよ。すぐに表情にでますから」



 そんなに分かりやすいですかね、と零すとお兄ちゃんが「今更だろ」と笑います。



 思わずむっとしていると、ローゼンブルクさん「トーヤとシーザーがコロネとこんなに仲がいいなんて……! ずるい!」と駄々をこねだしました。



「コロネ! パパのこともパパって呼んで欲しいな! ローゼンブルクさんって他人行儀に呼ばれると悲しいなぁ」



 美形が目を潤ませて縋ってくると何だか罪悪感を感じます。


 それで思わず、「……パパ」と聞こえるかどうかも怪しいく小さな声で言うと、ローゼンブルクさんことパパは「コロネ!」と私を呼んで歓喜し、抱きしめようとしてきました。


 寸前にお兄ちゃんとシーザーさんに避難させてもらい、思わず安堵の息をこぼしてしまいます。


 パパと呼ぶたびにこうなるのでは、呼ぶに呼べません。



「今度抱き付こうしたらもうパパって呼びませんからね!」



 私のその言葉に、パパの顔が真っ青になりました。



「そんな殺生な!」



 そんなに酷い仕打ちでしょうか? でもここは譲る気はありません。パパが承認するまで呼んであげないんですから!



「つーん」



 パパが悲しそうに私の名を呼び承認するまでの間、お兄ちゃんとシーザーさんが微笑ましそうにしているなど私が気付くことはありませんでした。


ぱぱとのじゃれ合いでした。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。

【お知らせ】明日からですが、更新が不定期になります。というのも、ただ今教育実習中でして、初日の今日の時点で疲労が半端ないです。その上実習簿も書くため、暇があまりありません。

気分次第で平日更新もありますが、休日が中心になると思います。それが約一カ月続きます。

という報告でした。

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