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夢
僕は夢を見ていた。
どうして夢ってわかるか?
それは自分の姿も見えない真っ黒の空間にいるからである
なのに、少し遠くに僕より少し小さい女の子が立っていた。
髪は赤で顔は見えなかった。
「あなたはどうして裏世界に連れてこられたと思う?」
裏世界?あ、今いる世界だ。それはもちろん・・・
「琴祢が間違えて僕を魔法で連れてきたからだよ。」
当たり前のように答えた。
「本当にそうだと思ってる?」
「え?」
「なら何故、あなたに魔力があるの?」
「それは」
なんでだろう?そんなこと僕にはわからない。
「考えなさい。それがわかった時あなたは・・・」
そう言って女の子がどんどん遠ざかって行き、
「待って」
この声も届かず、光が溢れてきた。