第6話 初ゲーム配信(ホラーゲーム編)
————— 【やっほー】 初ゲーム配信、やっていくよー 【本原つぐみだよー】 —————
『やっほー、本原つぐみだよー。みんな久しぶりー』
:きちゃ!
:生きがい
:わこつ
『うんうん、いい返事ね。早速だけど今日はゲーム配信やっていくからよろしくねー』
:見せてもらおうか、オタクに優しいギャルのゲームの腕とやらを……!
:ヌイッターの告知ではゲーム名書いてなかったけど何するの?
:やっぱりB-PEXとかスプラとか?
『ふっふっふ……今日やるのはこれ! じゃーん、「梅雨ハザード」!』
:おお、バイウ。しかも初代か
:まさか初プレイ?
:「梅雨ハザード」とは日本のゲームメーカーによって作られたゲームおよびそのシリーズの総称である。ジャンルはサバイバルホラー。初代の発売から三十年近く経過し本編外伝含め多くの作品が作られてきたが、その中でも初代は今なお色褪せぬ独自の恐怖感があり、シリーズのオリジンとしての存在感を示し続けている
:解説たすかる
『私がバイウをやり始めたのが4からだったんだけど、それ以前の作品にも興味があってね。4からの作品とは別ベクトルの怖さがあるって聞いてたから、前からやってみたいと思ってたんだ』
:なるほど
:期待
【服部ミヤビ】:でもつぐみ大丈夫? だってあんた……
『よし、じゃあ始めて行こうかな。スタート!』
————— 十分後 —————
『怖い怖い怖い怖い怖い……』
:ヒッ
:大丈夫……じゃないなどう見ても
【服部ミヤビ】:やっぱり……
『角曲がりたくない、扉開けたくない、動きたくない……』
:ど、どうしたんだ急に
:ミヤビちゃんはこうなるの知ってたの?
【服部ミヤビ】:つぐみはスプラッターやグロみたいな描写は平気なんだけど、和風というかじわじわと真綿で首を絞められるようなホラーは大の苦手なのよ。どのくらい苦手かは……見ての通りね。こうなると思ったわ
:どうして止めなかったんだ……
『……よし、コメント見てたらちょっと落ち着いて来たかも……』
:む、無理しないでね
:弱ってるつぐみん良い……目覚めそう……
:愉悦部おるな?
『ちくしょう、私はオタクに優しいギャルなのよ。オタクに愉悦を感じさせるギャルになってたまるもんですか!』
:草
:よく分からん矜持で草
:なんだか分からないけどその意気だ
『みんな、力を貸して! もうネタバレとかいいからアドバイスして! 強力な武器の入手法とかもあれば是非!』
:いつもの調子に戻って来たな
:がんばえー
:じゃあとりあえずさっきの部屋にあったショットガンだけど———
————— 二時間後 —————
(夢で終わらせない♪)
『しゃあっ! やった! やったわよね!? クリアよおぉぉぉぉ!!!』
:おめ!!
:やったあああああ!!!
:アドバイスあったとはいえ、そういえばシレッとグッドエンドだコレ
『あ、しかもグッドなのねこれ。特に意図はしてなかったけど良かったあ。ごめん、ちょっとお茶飲むわね……ふう。いやあヤバかった。汗でビショビショだわ』
:ゴクリ……
:ゴクリ……
:ペロリ……
『こういう時だけ息ピッタリでウケる。あと今ペロったオタクくんは仕舞っちゃおうねえ』
:草
:草
:ゆるして……
『ウソウソ。大丈夫だから安心してね。しかしバイウ初代想像以上に怖かったわ、「何が起きているのか」が判明してきてからはちょっと和らいだけど。本当に大幅に作風転換したシリーズだったのね。あとあのグラサンはこの時からこんなことしてたのね』
:神秘性が薄れるというか、原因が分かるとそっちの方の怖さが薄れるのってあるよね
:グラサンは影の主役みたいな所あるからね
:まあ犯人は(ry
『本当にクリア出来て良かったわ。みんなありがとうね。これから色々やろうってのに初回から挫折するとかシャレにならないしね』
:おめでとう
:解説&アドバイス勢もお疲れ
:ん? 次の配信も近い感じ?
『あ、そうそう。実は今日も含めて三日間連続でゲーム配信しよう思ってたんだった。本当は配信中に言うつもりだったけど、色々大変ですっかり忘れてた。ごめんね』
:そマ!?
:明日も観に来ます
:あちゃー、明日は来れない。アーカイブ楽しみにしてます
『正直残したくない気持ちはあるけど、今回含めてアーカイブは残す予定だから安心してね。ちなみに三日間全部違うジャンルのゲームやる予定だから楽しみにしててね』
:残したくないに草
:ほほう
:今回からも、予想外なゲームが来そうな予感
『内容は当日を楽しみにしててね。……っと、クリアしたし色々疲れたし、今日はここまでにするね。みんな今日は本当にありがとうね』
:乙
:おつ
:高評価、チャンネル登録よろしく!
『あ、そうだったわね。高評価、チャンネ』
————— 配信が終了しました —————