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第14話 花火見物の準備をしよう

 花火見物当日の昼下がり、私は会場|(?)である勝次の家を訪れていた。



 ————— リンゴーン —————


 

 相変わらず勝次の家のインターホンって無駄に荘厳ね……。



「いらっしゃい、早かったな。とりあえず入ってくれ」


「お邪魔しまーす」


「相変わらずインターホン押すのな。別に何も言わず入って来てくれていいのに」


「そういう訳にもいかないでしょ」



 今更気にする仲でもないけど、親しき中にも礼儀ありよね。

 そうして家に上がり、いつも通り飲み物|(今日は麦茶)を準備して勝次の部屋へ向かう。

 礼儀とは?



「今日は家に俺以外居ないからピザ頼むけど、康美も食べていくよな?」


「うん。じゃあ料金を———」


「ああ、今日はいいよ。どうせ一人だと余るし、二人なら小さ目なの二つに出来て種類楽しめるしさ」


「そう? じゃあご相伴にあずかろうかな」


「ああ。ぜひそうしてくれ。しかしさっきも言ったけど早かったな」


「どうせ花火まで時間あるし、それまで勝次の家で過ごそうかなって。花火って夜の七時からだっけ?」


「そうだな。ピザは六時にお願いしてるし、それまでは自由時間で」


「はーい」



 夕飯までの間、いつも通りゲームやったり漫画を読んだり、各々思い思いに過ごす。



 ————— リンゴーン —————



「お、ピザ来たかな? ちょっと行ってくる」


「あら、もうそんな時間? 早いわね」



 届いたピザは、オーソドックスなマルゲリータに甘辛ダレで味付けされた焼肉風の具の乗ったピザ。こいつ本当にこの組み合わせ好きね。



「康美は飲み物どうする? 俺はコーラにするけど」


「私もコーラかな。……というかピザの時にコーラ以外の飲み物飲んだ記憶無いかも?」


「……確かに」



 ポテトなどサイドメニューもつまみつつ、久しぶりのピザに舌鼓を打つ。



「おじさんもおばさんもあんまり家に戻って来れないだろうし、勝次ってやっぱりこういう店屋物みたいなの取ること多いの?」


「うーん、頼むよりは食べに行く方が多いかな?」


「ちゃんと野菜も摂ってる? 意識しないと摂れないだろうからしっかりしないとダメよ」


「母親みたいなこと言ってる……」


「もしだったら家に食べに来なさいよ。事前に食べに来たいって言ってくれればお母さんが喜んで作ってくれるだろうから」


「康美が作ってくれる訳じゃないのか……」


「だって私も料理出来ないし……」



 微妙に空気が盛り下がってウケる。

 ウケとる場合か。



「さて、お腹もいい感じだしそろそろ花火見物の準備するか」


「私は何すればいい?」


「そうだな……俺はデッキチェア出したりとか屋上の準備するから、康美はお菓子とか飲み物とかを適当に準備してくれるか?」


「分かった。飲み物は何が良い?」


「じゃあ俺はコーラで」


「ピザ関係無く結局コーラじゃないのよ」



 準備を終え、二人それぞれデッキチェアに横たわる。

 

 こうして。

 きっと生涯忘れられないであろう花火見物が始まるのだった。

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