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相棒と

王都を出てから一日半。夜が明けきらない早朝の宿場町に、俺とニールは埃まみれの早馬と共に滑り込んだ。

長距離移動の疲労は極限に達していたが、手元にある最高の武器の重みが、俺たちの精神を支えていた。

俺たちはそのまま、ギルドの作戦室へと直行した。そこには、ガイエルとリゼル、そして、傷が癒えたばかりのマーティンが既に待機していた。マーティンは窓際で腕を組み、俺たちの到着を待っていたようだ。顔色は良く、全快していることがわかる。

「帰ったか、ジーンズ!」

マーティンは俺たちの姿を見ると、目を見開いて喜んだ。

「待たせたな、相棒」

俺は言葉を交わす代わりに、彼に布包みを差し出した。

マーティンは慎重に布を開け、新しい刃を持つ戦斧を両手で受け取った。彼はその漆黒の刃を一瞥した後、斧の柄を握り、ゆっくりと空中で振り上げる。

斧が風を切る音は変わらない。しかし、マーティンは振り抜いた直後、目を見開き、恍惚とした表情を浮かべた。

「これは……すごいな。バルガスってのは、俺の戦い方を全て見抜いていたのか」

彼は斧を逆手に持ち替え、柄の部分を軽く叩いた。

「刃の硬度だけじゃない。この重心の完璧さはなんだ。以前の斧は、俺が力を込めることでバランスを取っていたが、これは……まるで斧自体が俺の腕の延長にあるみたいだ。いとも簡単に、想像通りの軌道で振り回せる」

マーティンは満面の笑みを浮かべた。ガイエルとリゼルも、その仕上がりに驚きの表情を浮かべる。俺も自分の長槍を手に取り、その堅く、それでいてしなやかな手応えを改めて確認した。

「さあ、相棒。これで最高の矛は揃った。後は、女王の首を取るだけだ」

最高の武器を手にし、作戦室の雰囲気は一気に引き締まった。ニールが王都での情報収集の結果を報告する。

王都討伐隊が表ルートを攻めること、そしてその隊長たちが手柄と利権に目が眩んでいること。


「つまり、俺たちの裏ルート作戦は、囮として機能する可能性が高い。王都の連中が正面で騒いでいる隙に、一気に女王の首を獲る。これが、この街を救う唯一の道だ」ニールは地図を指差し、そう断言した。

ガイエルは深く息を吐いた。「作戦はそれでいい。だが、問題は、王都から後詰めに送られてきた『お守り』だ」

リゼルが顔を歪ませた。「貴族だ。王都ギルドの事務官の推薦で、騎士団のクレメンス伯爵という男が、予備戦力の統括としてこの街に来ている。会議への出席を要請されて、今頃、王都からの後詰め部隊と共に街に入っているはずだ」

ガイエルは作戦室の時計を見上げた。「急いで作戦を詰めるぞ。伯爵が我々の会議に顔を出すのは、はやくても午前中だろう。それまでに、女王討伐の最終的な決定を下す」


俺たちは地図の周りに集まり、最終決戦への具体的なルートと手順の確認を急いだ。

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