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銀色

城門の激戦から一週間後。マーティンの病室。

俺はベッドに凭れるマーティンの前に座り、新しい銀色のB級プレートをテーブルに置いた。彼は痛む体を気にせず、そのプレートを宙に掲げ、まじまじと見つめる。

「見てみろよ、ジーンズ。この銀色の輝き。これにたどり着くのに、何年かかったと思う?」

彼はそう言うと、笑みを引っ込め、自嘲気味な眼差しでプレートを握りしめた。

「二十年近く、C級の底辺で燻ってた。もしかしたら、俺たちに必要なのは、場じゃなかったのかもな。あの護衛種との一戦で、初めて理解した。あれほどの獲物を相手にする命を張る覚悟が、これまでの俺たちには足りなかったのかもしれねえ。それを、あの場でようやく手に入れた……最高の昇格だ」

彼はそう言うと、無理に体を動かして片手を差し出してきた。俺はその大きな手を握り返す。

「ああ。これからは、B級の仕事だ。療養所のベッドで、錆びつかせるなよ」

「当たり前だ!」

マーティンは体を起こそうとしたが、脇腹の激痛に顔を歪ませてベッドに倒れ込んだ。

彼はすぐに真剣な表情に戻った。

「だが、問題がある。あの護衛種でさえ、俺の斧は限界だった。甲殻が砕け散る寸前で踏みとどまっただけだ。リゼルの報告だと、女王の甲殻は五倍硬い。今のままじゃ、女王の前に、俺の斧が折れる」

「その通りだ。リゼルとガイエルにも話を通した。俺たちの武器の限界を越える必要がある」

俺はそう告げると、テーブルに広げた『大穴』の地図を指差した。

「女王を討つ作戦は、討伐隊とは別の裏ルート、採掘孔から潜入することになる。そこでは、お前の斧の一撃の破壊力と、俺の槍の一点への貫通力が、決定的に重要だ」

「つまり、俺たちの命を賭けるための、最高の道具が必要ってことか」

マーティンは静かに頷いた。彼の目は、すでに新しい獲物に向けて光を放っている。

「いいか、ジーンズ。俺の斧を鍛え直すなら、刃は最高峰の鍛冶師に依頼するしかない。俺たちの命を支える武器にしてくれ。頼んだぞ、相棒」

マーティンの声は、俺への信頼と、B級としての新たな責任が込められた、重い誓いだった。俺は深く頷いた。最高の相棒の要求に応えるのが、俺の役割だ。

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