9/131
ただただリキュールの瓶が並ぶ
どうだろう
と、リキュールの瓶が並ぶ
カウンターに近い席で
おもむろに頬杖をつく
夜はアルコールを提供しているこのカフェは
今はまだ人の気配が少ない
どうだろう
と、また同じような問いを浮かべた
人に対して全てを受け入れ
優しさを施す女神もどきのような姿勢と
人に対して心躍らせて
ゲージを突破してしまう犬のような行動は
生き方として成り立っているのだろうか
「そんな人だとは思っていませんでした」
ねぇ、どこかの誰かさん
いつかそんな台詞を
キャスター不在の架空ニュースのインタビューで
言わないでね