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第7話:イン・ラプト探索02(魔術屋)

 お肉を食べて満足な勲造。

 食後はできればすぐに歯磨きしたいところだが、

 どうやら変なところに迷い込んでしまい、それどころではない。


 路地の中をウロウロと探索しているうちに、いつの間にか暗くてどんよりとした場所に迷い込んでしまった模様。


 立ち並ぶ建物もボロが出ており不穏な雰囲気という状況だ。

 時折、物陰から襲いかかってくる強盗を何となくハイキックで蹴散らしながら、一軒の大きな店の前へと到着する。


「魔術屋さんか〜何売っているんだろう? 歯間ブラシとかおいてないかな〜?」


 いかにも魔術を売っているという雰囲気を思い切りだしている外観、看板、そして煙突から立ち上がる紫色の謎っぽい煙。


 多分ここに歯間ブラシは多分無いだろうが、勲造は構わず店の中へと入る。


「こんにちはーーーー!!!!! デ●ターシステマのL字型の歯間ブラシ置いてませんかー!!!!!?」

「ぎゃっ!!!! なんなのよアンタッ! 入るやいなやイキナリ叫んで!!」

「小●製薬の糸ようじでも大丈夫ですよー!!! ありませんかーーーー!??!?!??」

「……しぃぃぃぃぃぃ!!!!!!! 大声出すんじゃないわよ! 話は聞くから、さっさとこっち来なさいっ!」


 普段から暗くて狭い部屋でボソボソと仕事をしている魔女のため、あまりにもデカすぎる声や陽キャに対する抗体がない。


 魔法を買いに来る人というのは、大抵陰キャっぽい人が多いので、なかなか会話のスタートから噛み合わなさが凄まじい。


 とりあえず店の入口で大声で叫ぶ勲造をなだめるべく、

 魔女は店の中へと無理やり連れ込む。


 ちなみに、店ならぬ魔女の実験室に数十匹存在していたコウモリは勲造の大声に驚き、気絶するか逃げ出すか、つまりは一瞬でコウモリの住処をぶち壊してしまったことを、勲造はまだ知らない。


「……っていうかアンタ。妙な雰囲気を感じるわね、一体どこの国からやってきたのよ?」

「日本です! 東京都港区です! 普段は東神奈川に住んでます!!!!」

「うるっさいわねアンタ!! 耳の鼓膜ぶっ壊れているのっ!!!?

 はぁ……はぁ……はぁ……」


 普段ヒッヒッヒとかそういう陰キャ特有の笑い声しか出さない生活のせいで、ツッコミによる大声がしんどくてすぐに息切れしてしまう魔女。


 運動不足は血流の流れを鈍くして、間接的に歯周病の進行につながるから、みんなも適宜に運動していこうね!!


 そんなわけで、勲造と魔女の交渉が始まる。


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