表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
散華のカフカ  作者:
三部 飢餓の弓
90/119

幕間 余韻

時の神と復讐に身を焦がした修羅。

二人は一つの体で二人の魂を共有し、子の成長をゆっくりと見守り続ける。

 目の前から一瞬にして、闘争の兵器は居なくなり、一人残ったクロノスはその場に座り込むと一人でに呟く。


「なぁ、アシモフ。俺とお前が混ざってるって事言えば良かったろう?何故、拒んだ?闘争の兵器がさっきの言葉を嘘なんて疑う事もないだろうに」


「いいんだよ。これでいいんだ。あの子が親離れ出来なくなってしまうだろ?」


「親離れ出来ない子供ってのは案外可愛いもんだぞ。ゼウスとか俺を殺すまで親離れ出来ないガキだったしな」


「お前の話は規模がデカすぎる上に嘘か本当か分からない。まぁ、お前も変わったな。息子達を恨み、それに復讐する為に生きた時の神が自らのこの話をするなんて。どう言う風の吹き回しやら。だが、そうだな、親離れ出来ない子が目の前で一人立ちする姿は見ていてとても、感慨深い」


「そうだな。まぁ、俺もお前と出会えて色々変われた。じゃあ、そろそろ帰るか。俺達の帰りを待つアナが居るしな」


「帰る事になら賛成だ。だが、おい、クロノス。お前、アナって呼ぶなよ。俺とディック隊長以外は呼んだら駄目なんだからな」


「そんな権利はお前には無いさ!さて、はやく帰るぞ」


「おい!話を晒すな!てか、話晒しても逃げ場ないんだぞ、この体。あ、少し待ってくれ、クロノス。ブローニャが挨拶をしてったんだ。俺達が礼節に欠けてしまえば彼女に悪いからな。ちゃんと挨拶の返事をしてから去ろう」


「「行ってらっしゃい、ブローニャ」」


 一人の体で二人の似た者同士が独り言を呟き続けた。そして、彼の声は次第に消えて行き、最愛の人が待つ場所へと再び帰って行く。


感想、レビューいつもありがとうございます!

嬉しくて狂喜乱舞です!

続きが気になると思っていただけましたら、ブックマークや評価をぜひお願いします!

評価はこのページの下側にある【☆☆☆☆☆】をタップすればできます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ