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散華のカフカ  作者:
二部 闘争の戦斧
62/119

幕間 休息

最後の最終決戦まであと僅か。

闘争の戦斧編もいよいよ大詰め!

最後の箸休めです!

「那須、起きろ。まだやる事があるんだろ? 」


 そう言いながら男は倒れてある那須川の頬を叩き、彼を目覚めから覚ました。


「ああ、君かい。まだ作戦は? 」


「終了してない」


 男は那須川の隻腕に包帯を巻き、焚き火をしながら煙草を吸っている。


「ありがとう、バサラ。君のおかげでまだ戦える」


 那須川がフラフラと起き立つもバサラと言われた男は止める事なく、彼にスーツの上着を手渡すと口を開いた。


「那須、お前多分死ぬよ。それでも行くのか」


「そうか、うん、まぁ、そうだよね。毒も体中に回ってるし。今動けてるのが奇跡的な位だよ」


 隻腕で鉄の棒を杖の様にし、もたれながら歩くも数歩したところ地面に向かい、倒れ込んでしまう。


「あれ、もう限界だったのかな? 」


「そうだ、お前はもう限界だったんだ。それでもどうして進む? 」


 那須川は地面に這いながらも顔は笑っており、その瞳の中には燃え激る炎があった。


(フー)が取られたんだ。その借りを返して、(フー)も取り返す。あの娘はさ、まだ、幸せじゃ無いんだ。でも、いつか、どんなに遠い未来でも良いから彼女が笑っている姿が見たい。たとえ、ここで僕が死んでも。誰かが彼女の幸せを見ていて欲しいんだ」


 這いながら移動する那須川の体をバサラは持ち上げ、彼の肩を持つと共に歩き始める。


「俺はまだ出番が来てない。この戦いには参加しないのがジュダとの約束でね。こっちはこっちで色々やっていたから後の事はまぁ、こう言うのもあれだが任せてくれ」


「ふふ、そうだね。頭が働かないから内に伝えておこうかな。バサラ、君が埋葬屋で一番強いよ」


「当たり前だ。俺は最強の五席だからな。でも、お前も強かった」


 那須川は感覚が麻痺していく中、よろける足を何とか踏ん張らせ、彼にもたれながらも一歩一歩、ゆっくりと進んでいく。


「これをリリィに渡してくれないか。渡すタイミング逃しちゃってさ」


 そう言うと足を止め、彼はスーツの胸ポケットに入れていたペンダントを取り出し、それをバサラに寄越すと彼は苦笑いしながら受け取った。


「オイオイ、これは重くないか?ペンダントってお前の感性は中学生か」


「ふふ、ああ、そうだよ。僕の感性は中学生で止まってる。それでも一生懸命考えて買ったんだぜ、それ。そんなにいじるなよ。それとコレも」


 もう一つはUSBと□□□。


「これは誰に渡せばいいかすぐに分かった。お前も結構重い男だな」


「よせよ。僕だってこんな所で死ぬ予定じゃなかったんだから。でも、後悔は無い。これから僕は僕の使命を果たしに行くんだ。だったら、そこに何の未練も残しちゃいけない。バサラ、後は頼んだよ。彼らの事、(フー)の事。何たって君は最強なんだから」


 そう言うと那須川は再び隻腕をバサラの肩に乗せ、そこから少しずつ決戦の場へと進んで行く。


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