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召喚杖


NAME:召喚杖

使い主:ゴブリン《ダグガギゴク地帯南西:ダンジョンマスター》

LV:1

スキルポイント:3

形式:選択

スキル:『魔物召喚』


召喚可能モンスター:スライム



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「……なにっ!?」


召喚杖のステータスを確認して、僕は吃驚(びっくり)して驚嘆の声を上げてしまった。


「何が起こった!?」


ダンジョンが出来る前に見ていたステータスでは使い主がゴブリンのみだったのに、このダンジョン内に入ってから確認すると、いつの間にかゴブリンの後に《ダグガギゴク地帯南西:ダンジョンマスター》が追加されていた。


「よしきたー」


思わずガッツポーズしてしまう。

これで僕がダンジョンマスターではないかもしれないという一つの心配事が消えたわけだ。

この表記の有無に、ダンジョンに入ってすぐ気づけたことは大きい。天と地ほどの差がある。


「……とはいえ、まだここがそのダグなんとかのダンジョンだと確定したわけではないから、安心するのはまだ早いか」


……でもまぁ、このダンジョン内に入った時点で表記が追加されたのだとしたら、信憑性は高い。9割9分ここがダグガギゴク南西のダンジョンで合ってると言ってもいいだろう。


「世界マップは見れないのかね……」


僕は召喚杖に念じてみるが、何も起こらなかった。


「まぁ仕方がない。召喚杖に万能を求めるのは、酷というものだ」


とはいえ、召喚杖にはスキルポイントというものが存在する。

それは、僕にもあるんだけど。


一応、僕にもスキルポイントがあるらしい。ステータスには反映されていなかったけど。LVに応じて、魔法や特殊スキルが覚えられるっぽい。まぁ、今は召喚杖の話をしているので、その話は割愛する。


召喚杖にはスキルポイントが存在しており、現在3ポイントが溜まっている状態。

3ポイントで付与できるスキルは、なし。

なので何も出来ない。


そこはLVが上がってスキルポイントが付与されるのを期待するしかない。

ちなみに、スキルポイントが10ポイント貯ると、目ぼしいスキルがチラホラ出てくる。今、僕が目をつけているのは、やはり『鑑定』スキルだろう。自分や味方のステータスは見れるが、敵のステータスがわからないのは痛い。わかるかわからないかでは天と地ほどの差がある。それか『料理』スキル。僕は今腹が減ってるんで、こんな思いはしたくないという思いで、なるべく早めに付けたいスキルである。


「にしても腹減って集中力でねー。あーそうだ、検証やらなきゃだったわ」


僕は腹が減ると集中力が切れるタイプだ。いや、みんなそうだと思うけど……。


「仕方ない。やるか」


その後、僕はいくつか検証を行った。

小一時間ほど検証を行い、それでいくつかわかったことを話すことにする。


1つ、現状、スライム以外のモンスターは召喚不可能だということ。


2つ、召喚杖での攻撃時は、突くのがベストだということ。


3つ、杖を振っても壁を叩いても、経験値やスキルポイントが増えることはないということ。


など。


実際、この小1時間程で、大したことはしてない。大したことがわかったわけじゃないが、こういう地道な疑問の解決が、のちのち響いてきたりするからな。例えば突然敵が現れたりとかな。慎重を期すに越したことはない。


「ふぅ、完全に集中力切れた」


僕はその場にへたり込んだ。

お腹がぎゅうと鳴る。

流石に何か食べないとまずい。

だがスライムだけは断固拒否だ。


「あー、もう動けねー」


僕が仰向けで倒れ込んで空腹を紛らわすために目をつぶっていると。


「……ん?」


探索に出ていたスライムの一体から、異常が検知された。

感情や意思から、どうやら、魔物にエンカウントしてしまったらしい。

控えめに言って、大ピンチだ。


「やはり、自然のモンスターがいたか……。それはまだ想定内。そして、幸いなことに、まだ敵はこちらに気づいていない様子。となれば、取る手段は1つ」


『スライム共に告げる。総員、魔物に見つからぬよう、可及的速やかにダンジョン入り口まで戻ってこい!』


僕は5体のスライム共に至急ダンジョン入り口まで戻るよう命じた。




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