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女神ではなく女悪魔


「こんにちはー」

「こ、こんにちは」


僕は交通事故で死んだ。そして、目の前には女神、いや、漆黒の翼に身を包んだ妖艶な女悪魔が僕を見下すようにほくそ笑んでいた。芸能人並にクソ可愛く、スタイル抜群、ナイスバディ、3拍子揃った神様、いや、堕天使の御業が僕とわずか1メートル足らずの付近に浮かんでいた。

僕も浮かんでいる。


「いきなりだけど、貴方は死にましたー」

「そ、そうなんですね。でもそれって、女神のセリフじゃ? ってゆーか、女神はいない……」


空間に充満する禍々しいオーラ。僕が《女神》の言葉を放った数秒後、なんか物凄い形相で女悪魔に睨まれ、物凄い力で僕の口が豪腕のようなもので塞がれた。

誰か、後ろにいる!?


「口には気をつけてねー。じゃないと、……二度殺すわよ」


女悪魔は物凄い形相のまま囁いた。

正直、吐きそう。


「も、申し訳ございません。以後口を慎みます」

「ええ。そうして頂戴。あー気分悪くなったわー。せっかくこっちが優しくしてやったのによ。どうしてくれんの? ねぇ」


「……。申し訳ございませんっしたー!!!!!」


僕は精一杯の誠意で平謝りした。


「ハァ……。まあいいや。これ、使って。『召喚杖』」


女悪魔はどこに隠し持っていたのか『召喚杖』というものをポイと僕の足元に放り投げた。召喚杖が足元でふわりと浮いて、転がる。


「今、魔物界がクソ人間共に《ダンジョン》攻略されまくって大ピンチなんだわ。オメーは今、アタイが人間を虐殺しまくった帰りに、残った残りカスMPで召喚したザコゴブリンな。オメーが転生出来たのは、たまたまアタイが殺した人間の《転生玉》持ってたオ・カ・ゲ。アタイに感謝して一生奴隷として働けや。わかったな? おい。オメーには一ミリも期待してねーけどよ、せいぜいザコ人間の足の一本くらい引きちぎって逝ってくれや。じゃあな。ザコ。アバヨ」


「え……」





女悪魔は暴言と『召喚杖』を置いて去った。









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