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緑<6>
ふと、目が覚めた。
近くに氷が寝ている姿を見て、さっきまでの事を思い出す。
氷に素直に話してしまった。
何故話してしまったのだろう?
また、はぐらかそうと思っていたのに…。
風邪のせいだろう。
風邪のせいで、気持ちも弱くなって罪悪感に負け話してしまったのだ。
氷を見ながらそう考えた。
氷はというと、呑気に寝ている。
少し、うなされているようなので起こそうかと思ったが、頭を撫でるだけにしておいた。
少しすると、うなされなくなっていたので私ももう一度寝る事にした。
明日には、治して氷と恋人らしい事でもして、少し困らせてやろう。
確か恋愛方面は、初めてだと言っていたから…。
私は、少し楽しみに思いつつ寝たのであった。
結局、氷も私も夕食まで寝てしまったのである。
その時、氷の様子が少しおかしい事以外特に何もなかった。
翌日には、風邪も治っていたのだった。