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照らす光
その少女は俺を見るとこちらへ歩いてきた。
「こんにちは!」
「どうも。」淡白な挨拶を交わした。
どうやらこの病院の患者らしい。
「高校どこ?」「日比谷」
「一緒じゃん!」彼女は寂れた病棟で一際大きい声を放った。
いや、こんなやつ俺の高校にいたか?見かけたこともないな。またクラスメイトに聞いとくか。
「名前教えてよー」俺は自分の名を告げた。
「私はミツキ!よろしくね!」「よろしく」
一応返答はしたが、別に病室が隣同士のわけでもないし、そもそもなんで俺に話しかけてきたんだ?
いろいろ聞きたい事はあったがコミュ症な俺はその子と目も合わすことが出来なかった。
「じゃあまた会ったら声かけてね!」そう言い残し彼女は踵を返した。
漸く俺は自分の顔を上げた。視界には彼女の後ろ姿。
そして49という数字だった。




