第八十四話「だから蛇は嫌いだ!」
こんばんは。
那祢です。
今回もアルムファイム・・・・のお話。
もう少しだけ蛇の二人にお付き合いを。
またあとがきで。
アルムファイム達との攻防が始まる。
登校中。
「これは・・・・私が作ったクッキーですわ!食べてみなさい!」
ともらったクッキー。
はっきり言って固かった。
僕の顎の力が弱いのか不安になったので体調が良くなったシャーズに食べさせてみた。
「なあ、ライローグ。これ、石か?」
僕より顎の力が弱く噛み砕けなかったようだ。
噛み跡のクッキーを見せる。
アルムファイムの料理恐ろしい子。
休み時間。
中庭。
「ライローグはいるか?」
「ライローグ、聞きたいことが・・・・・」
勇者二人の質問攻め。
それプラス
「ねぇ?ライローグ。あなたに聞きたいことがあるの。お答えになって?」
「ライローグ!私、今探している人がいるのですが何処にいるか答えなさい!」
とアルムファイムとメドサがやって来るようになった。
探してる人がいるようだ。
しかし、特徴を聞いたら変装している僕だったので面倒事を避けるため誤魔化して逃げる事にした。
ただこれが負の連鎖になり・・・・
昼休み
「あなた!どういう事ですの!嘘の情報を伝えるなんて!」
アルムファイムさんは怒り心頭でカンカンである。
どうやら適当に答えた人に会いに行き『パンを渡したチャラ男』か聞いたらしい。
その生徒に否定されプライドが傷ついたとやって来たのだ。
「ちょっとライローグ。あんた、嘘情報流したの?」
一緒にご飯を食べていたマリアンが聞いてくる。
ファルスティーナとセオン、何故か今日はキサラギも一緒に食べている。
「まあ、教える義理はないからね。」
僕は手のひらをヒラヒラさせ顔の前で降る。
その言葉とジェスチャーに
「な、何ですって!あなたの話を真剣に聞いた私がバカでしたわ!」
アルムファイムの怒りが爆発!
『呼び寄せる風。浮かすは生き物・・・・・』
アルムファイムは呪文を唱える。
そう言えばラミアって・・・・・・
『エアーグローブ!』
巨大な風の塊が僕を掴み上げる。
何か巨大な生き物に捕まれた感覚だ。
「皆さん。この嘘つき狐、借りますわ。宜しいでしょうか?」
一緒に食べていた女の子達に聞く。
「まあ、構わないよ。嘘ついたんだし。」
とニコニコして手を振るマリアン。
「まあ、ご飯は食べたから良いのではないのでしょうか?」
「そうですね。御姉様。」
と顔を見合わせて答えるセオンとファルスティーナ。
「にゃー。良いんじゃないかにゃ。騙してたんだし。」
お腹一杯で丸まって答えるキサラギ。
全員了承されてしまった。
となると・・・・・
「ならお説教しないといけませんわね。では皆様。彼氏、お借りしますわ。」
と言い風魔法で運ぶ。
後ろでは『彼氏じゃない』とか『誰の彼氏?』か話をしているのを最後にこの場を離れた。
空き教室
アルムファイムと二人きり。
男性なら喜ぶシチュエーション。
でも今から起こるのは説教だ。
「あなたって人は何故・・・・」
それは昼休み終わるまで続いた。
そして放課後。
アルムファイムに呼び出されたので先程の教室に向かう。
探し人の事だ。
どうやら変装した僕を探しているのはアルムファイムではなくメドサらしい。
パンをあげただけなのに何故こうなった?
渋々教室のドアを開ける。
そこにはアルムファイム一人しかいなかった。
「あら、待っていたわ。そこの椅子に座りなさい。」
「あ、はい。」
何だろう。
あ!
面接の練習学校でした時、こんなのあったな。
僕は懐かしく思い椅子の前に行き
「失礼します。」
と言い座った。
「見かけによらず礼儀正しいのね。」
「いえ、昔この様な光景あったので・・・」
「ふうん。まあいいわ。で、私の聞きたいことわかるわよね?」
説教後話したことだ。
別名パンのチャラ男。
伝えるか躊躇ったが言わないと収まりつかないだろう。
僕はアルムファイムにすべてを伝えることにした。
パンを買うのが大変だった二人。
アルムファイムを勇者に進めた僕。
パンを買った渡したことによって勇者との関係を壊したくなかった。
だから変化してパンを渡した。
憎まれ口も好感を持たれたくないからしたことだった。
「そ、そうだったのですか。あ、先にパンご馳走さまでした。美味しかったわ。コロッケみたいなパンが特に。」
「あれ、美味しいですよね。焼きそばパンも。」
「それメドサが食べたわ。うっとりしながら・・・・・いけないですわ!話を戻さないと!だから私達に正体を伝えられなかったのね。」
「・・・・はい。」
僕は黙る。
ー 自分に探してほしいと言われた人が自分でした。ー
と言っても簡単には信じてくれないだろう。
だから言わなかったのもある。
「わかりました!変な人の正体が知れたなら良いわ。」
「変な人って酷い!」
「あら、違いまして?」
「否定はしません。」
「肯定は?」
「うぬぬぬぬ!」
「ふふふふっ。」
口では勝てる気がしない。
商売気質のアルムファイム。
昔からそういうのは慣れてるのだろう。
まあ、いいや。
これで僕は少し気が楽になる。
そう思っていたのだが・・・・・
「ねぇ?ライローグ。あなたって恋人いるのかしら?」
「ふぇ?」
いきなりの問いに変な声で返事してしまった。
恋人。
そんなものいない。
いたら・・・・・
薔薇色の人生を送っているはず。
これはフラグか?
折るべきか?
しかしもう嘘はつかないと約束したからな。
僕は素直に答える。
「いません。」
「本当に?先ほどの方達は?」
「友達です。」
「ならば私の・・・・」
ー ガタン! ー
教室のドアが揺れる。
誰だ?
走って扉に向かいドアを開けると・・・・・
誰もいなかった。
空き教室はかなり大きい。
真ん中で話をしていたのだが、巨人が入れる様に、窓ガラスからドアまで百メートルぐらいある。
そこから逃げ切るとなるとかなり足の早い人なんだろう。
「誰かいましたの?」
「いや、いませんでした。気のせいだと。」
多分いた。
でも証拠はないし。
「・・・・・で話の続きで私の友達、メドサとお付き合いしてみません?」
・・・・・・・・・・・
沈黙が流れる。
そして・・・・
「はあ!?あ、アルムファイムさん?」
「あら、長い呼び名で面倒でしょ?アルムでいいわよ。ライローグ。」
「あ、アルムさんそれは・・・・」
「ならばメドサに正体をばらすわよ?」
メドサに嫌悪されている今。
付き合えって?
騙して付き合っても地獄。
正体をばらして嘘つきとして付き合っても地獄。
どちらも地獄だ。
「で、どうするの?やめれないわよ?ふふふふっ。」
怪しく笑うアルムファイムに僕は・・・・
「そ、そんなー!!!」
そう答えるしかなかった。
アルムファイムの無茶ぶりにライローグはどうするのか?
それとも?
また次回もよろしくお願いいたします。
那祢でした。




