マリアン物語後編「ホースプリンセス」
こんばんは!
那祢です。
ホースプリンセス後編。
彼女は幸せになったのか?
それとも?
またあとがきで!
卒業してから数年後・・・・・
俺はマリアンの里、リフシーの森で生活をしていた。
ケンタウロスの力は偉大だった。
なぜかって?
一年目に王様から魔王討伐を命じらた。
直ぐに討伐パーティーを作ることになったのだが。
「マリアンの婿よ。お前に力を貸してやる。」
「は、はい。」
マリアンの父、ライアンはケンタウロスの長である。
単なる馬人間の何が強いのだろうか?
足が早い生き物だろう。
そう馬鹿にしていたのだ。
実際戦闘を見た感想は違っていた。
ケンタウロスは単なる馬ではない。
弓矢や剣など使うのがメインなだけ。
一部魔法も使えるのだ。
物を作るのも上手いし知識もある。
そんな彼らに欠点はないのか?
・・・・・
狭いところが苦手なようだ。
部屋から出るとき数回出入り口で詰まっていたな。
あと、工房でホーリーアローを沢山作った。
これは魔族や妖怪族に効くと書物に書いてあったし。
そんな最強の軍団と武器を手にした俺は早速魔王軍退治を始ることにした。
そして半年後・・・・・
「くっ、この短期間で我を倒すとは・・・・私は少し貴様たちをなめていたらしい。ならば最終変身を見せて・・・・・」
ー プスッ! ー
一本の矢が刺さる。
次の瞬間・・・・・
ー プスプスプスップスプスッ! ー
魔王に矢がが降り注ぐ。
銀でできた矢は悪魔の弱点であった。
魔王の体は一瞬で浄化された。
消滅を確認。
ライアンは
「皆のもの、我らが勇者が魔王を打ち倒した!」
と高らかに皆のものに伝えた。
ー ワアーーッ!!! ー
歓声が起きる。
魔王が弱かったのか。
ケンタウルスが強かったのか。
呆気ない終わり方だった。
勇者の俺の立場は?
何もしていないのだが・・・・・
不満がたまっていた。
だがこの力は使える。
・・・・・あいつらに。
それから数年後。
他の国に認められたケンタウロス一族は国の警備係に任命された。
彼らはそれを誇りに感じたようだ。
迅速な対処をするケンタウロスは国にとって便利だと思われたのだろう。
だが俺は大変不満だ。
何が平和だ。
何が争いの無い世界だ。
つまらない。
俺はケンタウルスに入れ知恵をすることにした。
妖怪が自分達を馬鹿にしていると。
マリアンをライローグ達が拐いにくると。
その話はケンタウロスの会議に出る。
結果は・・・・・・
妖怪の国、マヨイガに乗り込むことになる。
まずは大きな屋敷にすんでいるアイツからだ。
家に侵入しろくろ首を全滅させたのだった。
そう、学校にいたあの子の家だ。
行きなり入るとケンタウロスは頭に弓矢を打つ。
改良型だ。
「ぎゃっ!」
銀の弓矢を受けたろくろ首は消滅する。
あっという間に屋敷の中はもぬけの殻になった。
俺は
「か、カイル様殺さないで・・・・」
そう震えるあの子を聖剣で真っ二つにした。
生活用品だけ残る。
「さて、次の家に・・・」
他の民家もおなじ状態にした。
そしてその場を後にした。
通行人のおじいちゃんや畑のおばちゃん。
見かける妖怪は全部消滅させた。
倒して残った戦利品はすべて回収した。
妖怪討伐していた俺はふと気がつく。
妖怪でなんか自衛の組織があったような。
あっ!
学校で勉強した妖怪警察。
このままだとかれらがでてくるだろう・・・・
ならば警察を殲滅だ。
俺達は警察署に乗り込みほんの一時間で占拠した。
俺達がその場をさろうとした時だった。
アイツを見つけた。
憎きあいつを!
弓矢をケンタウロスからもらい、すかさずその男を狙う。
ー ピシュン! ー
ターゲットには当たらなかった。
頬を掠めただけだった。
ミスったか!
すかさず持っていた弓矢をマリアンに渡す。
「なっ!」
振り向く男。
彼はやはりライローグだった。
たぶんまたがっていたマリアンが照準をずらしたんだろう。
さらに苛立ちを感じる。
怒りをこらえライローグに問う。
「よう、久し振りだな。」
「カイル、お前何してるんだよ!」
会話してやってんのに!
糞狐が!
「ああん?何ってみてわからないか?妖怪を滅亡させようとしてるんだよ。」
「滅亡って俺たちが何をした!普通に暮らしているだけなんだぞ!平和協定も・・・・・」
平和平和ってさ。
お前達は魔王討伐に何をしたんだよ!
「ふん、そんなもの無いさ。あるなら出してみろよ。お前達の長が持ってるんじゃないかな?長はだれだ?」
「そんなの決まっている!ぬらりひょん様だ!」
「じゃあ、そのお方はどこにいる?」
ぬらりひょん様か。
そういえばまだ倒してなかったな。
戦利品をアイテムボックスから探る。
ん?
これは?
ー バサリ・・・・ ー
ぬらりひょんの着物。
たしか通行人のじじいを打ったときの戦利品だな。
「ご、ごめんなさい。この着物を着た妖怪・・・・あなたの言うぬらりひょん様をカイルからもらったホーリーアローで・・・・・・撃ち抜いたの。」
「あっははは!そいつ、弾き返そうとしていたけど見事頭に命中して消滅しちゃった!」
「なっ!」
マリアンと俺の衝撃的な言葉に頭を抱えるライローグ。
ざまあみろ!
お前のその姿が見たかった!
そんなライローグに
ー ブスリッ! ー
「なっ!いぎっ!」
ライローグの足に矢が刺さる
刺さった部分から煙が出始める。
さすが、俺の作った武器。
「俺が作ったホーリーアロー。普通に一発受ければ消滅するんだが?あっ!お前半妖か!ふふふ。」
復讐している。
そんな気持ちに満面な笑みを浮かべてしまう。
「ちょっと!カイルっ!ライローグは妖怪一族として残ってもらう約束でしょ?!どうして打つの!」
弓矢をライローグに向けまいと暴れ怒るマリアン。
マリアン。
そんなに彼が好きなんだね。
「マリアン、これで良いんだよ。君は彼の事が好きすぎるから。邪魔なんだよ!ライローグ、君にはここで消えてもらう!」
ホーリーアローを構え矢を飛ばす。
暴れ照準を崩そうするマリアン。
だが矢は的確にライローグをとらえる。
ー ブスリッ!! ー
左肩に矢が刺さる。
その矢が先程の矢と繋がるようにエネルギーを発する!
ー ビリビリビリビリ!!! ー
「ぎぃやぁぁぁ!」
矢が刺さった部分。
そこが焼かれた杭にかわり、矢から矢の間を雷で痺れさせられる。
普通なら消滅してしまうのだろうがなかなか消滅しない。
ああ、君は半妖だからか。
「やめてっ!彼だけはなにもしないと約束したでしょ!!」
「ふふふっ。君ね。彼に告白してフラれたんだろ。恨んでないの?俺、あの現場に見ていたから知っているよ。」
ー プスリッ! ー
「ぐうわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
片方の足にも。
自動照準だから必ず当たる。
体がひくつくライローグ。
説得しようとするマリアン。
「やめてっ!・・・・・やめてください。お願いいたします!どうか彼を・・・・彼を殺すことだけは・・・・」
「うーん。それは君次第だよ。マリアン」
「えっ?私次第?」
「そう・・・・そうだよ。」
「わ、私は何をしたら良いの?」
「これを答えてくれば良いさ。もう一度聞く。君はライローグより俺の事が好きか?愛しているか?!」
「・・・はい。好きです。あ、愛しています。」
ー ピシュンッ!ブスリッ! ー
嘘臭い。
まだ好きだろう?
ライローグの空いてる肩に矢を打つ。
「あがっ!さもっ!ぎっ!ぎょっ!ぶっ!!!」
声になら無い擬音。
「声が小さい!!!もっと大きな声で!そうしないと彼、死んじゃうよ?!!」
「だ、駄目っ!わ、私がっ!愛しているのは!!!カイル様だけです!」
「よしよし!良い子だ。」
「じゃあ・・・・・」
これですべてを手に入れられた。
アイツも絶望の顔をしている。
俺に背中を撫でられ大人しくするマリアン。
それが段々体の方へむかい・・・・
ー ムギュッ! ー
「あっ!」
俺はいきなりマリアンの乳房を握りしめた。
胸当てをしてるから柔らかさ半減だ。
さて、止めをさすか。
ライローグに見せつける。
「そうだよな。ここへ来る前に彼女の心も体も全部頂いたからね。」
「ちょっと!カイルっ!やめっ!あっ!」
アイツの見ている目の前でいちゃつく。
目の光消えてやんの。
マリアンが俺にすりより
「ねぇカイル。だからさ。そんな風に彼を殺すのはもう止めて?お願いだから。」
「君のお願いか・・・・そうだな・・・・・」
マリアンは抱き締めるようにして説得している。
声が聞こえてなければマリアンがすり寄った感じに見えるよな。
見せつけるようにマリアンに口づけした。
そしてゆっくり背中の物をつかみ・・・・・
ー ザクッ!!! ー
彼に向かって投げた。
頭を撃ち抜く。
「あ、あでっ?あ、あだま・・・に・・」
「ひっ!」
ライローグの頭にが刺さる。
口や刺さった所から血が・・・・
プルプル震えるライローグ。
目の明るさは無い。
背中に背負っていた聖なる剣シャイニングカリバーをなげつけたのだ。
対魔獣やゴーストにも効く。
マリアンを抱き抱えたままシャイニングカリバーは操れる。
ライローグの頭に刺さったそれはそのまま下に向かい真っ二つにして俺の手に戻った。
「カ、カイル!何であんた!ライローグは・・友達で・・・」
「男女の関係に横槍はいらない・・君は誰にもわたさない・・・」
死体と化するライローグ。
俺はやった!
目標達成したんだ!
もう誰も邪魔させない!
末永から抹殺してやる。
その後、妖怪族は少数残し全滅した。
かくして人馬一体の人類とケンタウロス。
次々と周りの種族を配下に加えていった。
十数年後、全ての世界を統一する。
俺とマリアンの間には子どもが多数出来た。
交渉用に妾となった他の種族とも交配もした。
そしてそれぞれの種族は末永く暮らすのであった。
・
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彼の死後に争いが起こる。
マリアンの子と妖怪族の生き残り&妾の子の独立戦争がはじまる。
この争いに一番涙を流すことになるのはマリアン王妃だとはまだ誰も知らない。
スポットライトが当たる。
一人の少年が出てきた。
「いかがでしょうか?嫉妬や憎しみしか知らない勇者。ハッピーエンドを迎えられたでしょうか?」
少年は一度かたをあげわかりませんのジェスチャー。
「彼が友達を信じられたら?何もなく魔王を倒し世界を守ったら?世界は変わっていたでしょう!でもその人の人生なんですからかまいませんが。嫉妬に狂ってる・・・しっとるってね?」
スポットライトが当たっている少年。
「では次回も良い物語ストーリーでありますように。頑張ってください。」
こういう生き方も幸せなのか?
悩んだ結果付け足ししました。
マリアンは最後にプリンセスからクイーンになったのには深いわけがあった?
では次回もお願いします。
那祢でした。




