第八話「個人情報は見ちゃ駄目」
みんなの体を触り終わった僕はミリュン先生とメモを調べてみる。
すると
「あ~ら。ミリュンちゃん。いらっしゃいな。」
保健の先生、スライムのジュリー先生がやってきた。
ジュリー先生は体を好きな風に変えれる。
狭い所や好きな体にだって変身できるのだ。
ただ、大きさが変わらないので水分をとらないといけないので大きいものになるなは大変だ。
部屋にはいるなりジュリー先生は新たに石化している人を見つけた。
ため息をはいてこう言う。
「あら~。また治さなきゃいけないのね~。困ったわ~。ミリュンちゃんは~。」
「すみません、ジュリー先生。」
「まぁいいわ。また今度甘いものでも奢ってくださいね~。さあてやりますか~。」
そう言ってジュリー先生は石化している女の子たちを治しはじめた。
そして俺とミリュン先生はメモの情報を確認し始めた。
僕は最初にツンツンしている剣士の名前を調べてみた。
クロエ・ヴィンサンド
種族 人間
157㎝ B75W60H86
出身 ジルクブーム
ヴィンサンド家のお嬢様。
好きな物 菓子パン
嫌いな物 ねばねばした物
小さい頃ジルクブームの市街地で拾われ養子になる。
英才教育のため何でもできる。
文武両道でプライドが高く、負けず嫌い。
ライローグが事故でおしりを触ったことに怒りを隠せない。
など。
するとミリュン先生が
「ライローグくん、個人情報は見ないであげて。」
と注意された。
「あっ、はい。」
「彼女はこの学校で数少ない人間の生徒なのよ。普通の人に無い特殊な戦闘能力がついてしまい普通の学校に行けないの。」
「なるほどだからこの学校にいるんだね。」
「ライローグくんに対して彼女はひどいこと言うかもしれないけど決して悪い子じゃないの。だからよく見てあげて。」
「わかりました。」
でも嫌われているのにどうしたらいいんだ?
そう考えながら次にエルフのお嬢様調べてみた。
ターニアル
種族 エルフ
172㎝ B89W60H89
出身 タブロスの森
タブロスの森の族長の三女。
好きな物 野菜
嫌いな物 血なまぐさい食べ物
彼女は幼い頃から魔法の力がたけていたが炎の魔法で森を焦がしてから魔法を使わなくなった。
今では弓の腕では並ぶ人はいない腕前に。
すべてがこなせる兄や姉に嫉妬をしている。
彼女はエルフで森に住むらしい。
森。
どこで寝るんだろう?
するとミリュン先生がこう答える。
「彼女は魔術や精霊術の能力が高いが族長の娘ということや火事等起こしたため周りに仲の良いお友達がいなかった。そのため孤立してしまって一人で良くいるの。そういえば元のあなた、彼女にもいきなりおしりをさわるなどセクハラしたんですよ。」
「なるほど!だから嫌われるわけだ。でもこれだけ綺麗ならしてしまったのもわかるかも。」
「ふふふ・・・」
なぜかミリオン先生に笑われた。
そして・・・
「でも、つぎはだめですよ?」
釘を刺された。
そして次に大きい大きい蛇のお嬢ちゃんを調べる
。
アルムファイム・エクセレア
ラミア種
366㎝ B75W61H81
出身 ジルクブーム
商人の名門、エクセレア家のお嬢様。
好きな物 お肉
嫌いな物 海産物
商人の娘で小さい頃からお金の稼ぎかた、数えかたを教えられていた。
そのため十五歳でお店を三十個も持つほどに。
学校では取り巻きがつくぐらい地位が高い。
しかし内面は・・・
「はい、ヨマナイヨマナイ!」
ミリュン先生に止められた。
彼女はどうやらラミア族の商人の娘らしい。
だからちょっとお金お金言っていたんだね。
「彼女はね、商人の娘なので生まれた時から金銭関係の話ばっかりだったのよ。そしてこの見た目でしょ?なかなか回りに心を開かなかったし信じなかったの。それであなたが『長い尻尾だね!』と言って彼女の体を触れて真剣に怒られたわね。
こいつ、そんなことをしていたんだ。
尻尾=おしりだもんな。
「でもね、その為か唯一あなたにだけは普通に接してるのよ。良かったじゃない。」
「えっ?まあ、うん。」
少し言葉が濁ってしまった。
なんだかんだやるせなさに次を調べる。
そして次に一番ちっちゃい女の子を調べてみた。
ルン・ヒロム
種族 ドワーフ
142㎝ B72W60H75
出身 モルファ
便利屋ヒロム家の九女。
好きな物 焼き菓子
嫌いな物 昆虫
便利屋ヒロムの娘でユミファと仲良し。
手先が器用でなんでも作れる。
ただ、家族の人数が多くてこの学校の寮にすんでいる。
たまに発明品を売ったりしてそのお金を家に送っている。
どうやらドワーフ族の女の子のようだが苦労人のようだ。
そしてここでもまたミリュン先生のアドバイス!
「彼女は物を作るのがとっても上手なの。でも、そのぶん口下手であんまり喋れないようね。小さい小さいていじられるのが一番嫌いみたいなの。あなたはあった瞬間に彼女にちっちゃいなって言ってハンマーで殴られたんだよ。」
「それは目も当てられない。」
「でも、そのおかげかしら?あなたにだけ素直に自分の思ってることを伝えることができるようです。良かったわね。フフフ・・・」
にこにこ言うミリュン先生。
本当に嬉しそうだ。
目は見れないけど綺麗だな。
そう見ているとミリュン先生が気づく。
「どうしたの?」
「いや~。きれいだと思って。」
「な、何をいってるの?!大人をからかうものではありませんよ!!」
怒られてしまった。
しょげていると・・・
「でも、お世辞かもしれないけどありがと。」
優しく微笑んでくれた。




