第六十八話「修学旅行と罠」
こんばんは。
那祢です。
今回全文消えてしまい
あらたに話を作りました。
内容が少し・・・・・
またあとがきで。
あー。
暖かいな。
冬。
窓から入る太陽の日差しを受け、僕は体の温度を暖めている。
ただいま学校は冬休み。
ー チュンチュン・・・・ ー
学園内が静かである。
あ、朝チュンではないですよ?
一人でいます。
思い出せば数ヶ月、問題なく話が進んでいた。
勇者たちは意中の女の子の好感度をあげる毎日。
常に学校で見かけると一緒にいるのを見かける。
彼女達にアプローチをしている時間が増えたため僕はこうゆったりと出来るくらい。
まあ、そう言っているけどあんまり出来ていないんだよな。
内容はまたあとで。
で、今勇者二人は何をしているかと言うと・・・・・
カイルとターニアルは精霊の試練というのに向かっていて外出中だ。
精霊に認められたものこそ王になる資格がある。
そんな話をターニアルの父に言われ挑戦するってさ。
この試練をクリアーすることでエルフと人間の婚約が認められるって。
各精霊に好かれるには大変と聞いていたけど・・・・・
まあ彼ならできるんじゃないかな?
感だけど。
ごめん嘘ついた。
沢山アドバイスしたから。
ヤスベはノノの実家で鉱山掘り。
ノノはヒロム家の長男の奥さん。
ルンの義理の姉に当たる。
彼女の実家は鉱山の近くに家があるらしい。
ミスリルや金、鉄がとれる鉱山で頑張っているそうだ。
ドワーフの婚約者にはこう言うしきたりがあるらしい。
「鉱山を掘りし者。金を得て力を得て富をもたらす。」
要は
「掘らなきゃ稼げない。稼げば家族が幸せになる。」
みたいな事だろう。
力のないヤスベさん。
ピッケル使うのを一日で諦め魔法を使って掘る作戦にしたらしい。
流石に修行にもなるし効率が良い!
まあ、僕とヤスベで二人で考えたんだけど・・・・
魔力持つのかな?
うん、二人の無事を祈ろう。
そう思い僕は日記を手にした。
あれから色々あったんです。
学園最大のイベント。
それは修学旅行!!!
・・・・・凄く大変だったんです。
クラス関係なしに六人組の班を組む。
そして、見たいところを皆で廻る。
学生ならば誰しも楽しみなイベントだろう。
僕も昔、京都とか行って・・・・・・
ー ごほん! ー
話を戻そう!
「楽しい思いを作るのに壁は必要ないさ!」
恋愛大好きな教頭が校長に秘密で考えた学年行事。
前回の記憶では僕とマリアン、セオン、ファルスティーナ、カイル、そしてイルフィスの六人で回った。
ファルスティーナとカイルをくっつける作戦。
イルフィスはカイルに好意があり道中、接触や接近を邪魔するのが辛かった。
笑顔のイルフィスが目を見開いてこちらをみていたときはまさにホラーだったな。
あの後、常に監視されていたのを覚えている。
思い出すと胃が痛い。
そして今回。
ターニアル達は元仲良し三人組で班を作りたいと提案してきたのだ。
何が大変だって?
よく読んで?
「元」仲良し三人組。
そう、勇者二人と仲が良い二人。
その二人に裏切られたと思っているクロエ。
彼女達がクロエを誘ったのだ。
「ふざけないで!」
「クロエっ!」
「クロ!」
教室の中がざわつく。
「あなた達はいいかもしれないけど私は嫌なの!ほっといて!」
「ま、待ちなさい!」
「待って!クロ!」
逃げるクロエに追いかける二人。
あ、こちらに来た。
ー ガバッ! ー
「ぐげっ!」
いきなり僕を抱き絞めてきた!
だ・き・し・め・て・き・た・ではない!
抱き、絞めてきたのだ!
「ライローグ!!」
「ぐ、ぐるじい・・・・ぐ、ぐろえざん?い、いぎなりどうじだの?」
「私、ライローグと一緒に行くから!だから・・・・ほっといて!!」
背中に柔らかいものも当たっているのだが。
肺を閉める力がアカーン!
幸せをマイナスする力が僕に加わっていた。
腕の筋肉でベアバッグ状態だ。
分かりやすく言うとボールでモンスター捕まえるアニメ!
その中のピンクの熊っぽいやつの技だ!
もっと昔のやつで言えば磁石でできた緑のロボットの必殺技だ!
体に激痛を受ける。
そんな二人を見るターニアルとルン。
すると・・・
「・・・・ならばライローグも私達と一緒の班にすればよくて?」
ターニアルが提案をしてきたのだ。
僕の事嫌いなんだろう。
横を向いて言い澱むなんて。
まあ昔に嫌がらせしてるからな。
その提案にクロエは
「嫌々感が伝わってるから!」
「うっ!だ、だって・・・・」
ターニアルは言葉を濁す。
次はルン。
「ヤスベと私、話した。かまわない。ライローグがいてもいなくても。」
「い、いなくても・・・・?」
話すの苦手って行ってもさ。
かなり辛いぞ!
むしろいない方が良いと言ってるのと同じだぞ?
まあ・・・・・・
嫌われてるの知っているけどさ。
そんなルンの発言にショックを感じてるときだった。
「じゃあ私がライローグくんと班を作るね。」
教室の出入口付近で声がした。
皆が一斉に声がした方をみる。
ローブを着ているあの子は・・・・・
イルフィスだった。
注目されて恥ずかしかったのかひらひら手を振る。
それに対しクロエは僕からイルフィスにすぐに近寄った。
「ねぇ?今の言葉どういう事?」
「どういう事って?」
威圧するクロエにイルフィスはキョトンとする。
その態度にイラつくクロエ。
「ライローグと一緒の班になるって言ったよね?」
「はい、言いました。」
「私が先に班になるって言ってたの聞いてない!?」
「・・・・・・知ってますよ。さきほどから大きな声で言ってましたから。」
「なら何で同じ班になるって言っているの?もしかしてバカさん?」
「なっ!」
クロエさんイルフィスを煽る。
言葉を詰まらすイルフィスさん。
かなりお怒りだ。
「・・・・・ふぅ。まあ、私、こう見えても学年上位にいますが?クロエさん、貴女の方が少々お馬鹿ではないでしょうか?」
「なっ!どういうことだ!!?」
怒ったクロエはいきなりイルフィスの服を掴む。
クラスの全員、喧嘩が始まる。
そう思った時だった。
「だ・・・人・な・・・・と・・・必・・・・な・・りますよ。どうですか?」
小さい声でイルフィスはクロエに呟いた。
すると・・・・・
「ちっ!わかったよ。」
胸ぐらを掴んでいたのを離した。
離されたイルフィスは
「では私達で組みますので。お二人さんはあと二人お探しください。」
イルフィスはターニアルとルンに微笑み伝えた。
「いきなり来てどうして!?何を言ったの!?」
「どうしてと言われましても。クロエさんご本人が納得していただいたので。」
ターニアルの質問にイルフィスが直ぐ答える。
「クロエに、何言ったの?」
ルンも納得していないようで聞いてきた。
イルフィスは
「秘密です。」
と呟いた。
そしていつもの寮の友達二人とシャーズの彼女で組み班を作り終わった。
ー はあー ー
窓から景色を眺めていた僕はため息をついた。
修学旅行。
ここから二人からのアプローチが凄くなっていく。
移動バスの中。
「ライローグ!おやつ沢山買ったから食べようよ!」
「ライローグさん。これ、おいしいですよ?」
「ねぇ、イルフィス。今、あたしが先にライローグにおやつを・・・・」
「どちらが先かなんて・・・・」
観光地で。
「折角ですし思いで作りに写真撮りませんか?」
「それ、いいね!」
「すみません。写真をお願いしてもいいですか?あ、ありがとうございます!」
「ライローグの横は私が!」
「さあ皆、よってよって・・・・」
「イルフィス!お前ライローグに抱きつくな!」
「クロエさんだって腕組んでるでは?」
「あたしはいいの!・・・・・」
「なら私・・・・・・・」
宿屋のお風呂
「ライローグ!入ってる?!」
「クロエさん。声が大きいですわ。」
「いるか気になったから・・・・」
「お風呂内は響くので普通に話しても向こうに聞こえます。」
「なあ、考えてみれば壁向こうに裸のライローグがいるんだよな?」
「ゴクリ。そ、そうですね・・・・・」
「覗く方法は・・・・・・」
「魔法を使えば・・・・・」
夜、部屋の前。
「ライローグ!きたぞ!一緒に寝よう!」
「お帰りください。」
ー バタン ー
クロエを確認して扉を閉めた。
しばらくして・・・・
「ライローグさん。夜這いに・・・・」
「お帰りください。」
ー バタン ー
イルフィスだった。
ただいまの時間に乙女がいて良いわけないしそのまましめた。
夜這いって言ってたし。
すると扉の前で言い争いが聞こえる
「おい、イルフィス!何であんたが此処にいるんだよっ!」
「あら、クロエさん。貴女こそなぜこちらに?!」
「何故って・・・・おいっ?何、その透け透け感がある服は!もしやお前、ライローグに!」
「く、クロエさんこそ!ほとんど下着に近い服ではないですか!!」
「あたしはなぁ・・・・・!」
「私だって・・・・・・」
とこんなことが三日間続いた。
帰ってくるときは疲労困憊。
円形脱毛が出来るくらいだった。
あとクリスマスは凄かったな。
午前中はクロエと一緒に買い物。
ケーキやら服をねだられて最後にクリスマスプレゼントも買ったな。
痛い出費だったけど喜んでいるからよかったかな。
昼も豪華なものが良いとレストラン。
クロエさん、かなり食べましてお財布が辛かったな。
午後はクリスマス会が始まるまでイルフィスと。
こちらもお買い物だっだけたど。
三時のおやつとクリスマスプレゼントをねだられただけ。
後はずっと手を繋いでいた。
クリスマス会は混沌だったな。
「ライローグ!ケーキたべて!一杯食べないから妖力がつかないんだ。」
「そんな無理やり食べさせてはダメですよ。はい、あーん。」
「イルフィス!なに私の許可なく食べさせてるんだ!」
「クロエさんの許可、必要ですか?」
「お前ってやつは・・・・・」
二人は喧嘩を始める。
周りも慣れてきたのか観客状態だ。
そのまま二人に引きずられて・・・・・・・
遠くでカイルとターニアルが。
ターニアルの目。
ゴキブリを見つけたお母さんの目だぞ。
ヤスベとルンもいた。
ルンは少し羨ましそうだ。
そんな二人のバトル。
僕にクリスマスラブは起こりませんでした。
おっと脱線した。
さて話は戻して。
あと少しで卒業パーティーになる。
このまま安全に終わってほしいが。
勇者の方は大丈夫だろう。
二人と仲良しだし。
クリスマス前にキスをするにはとか聞いてきたし?
まあクロエの件が引っ掛かるが。
僕の方も少しずつ妖力回復させて今は八十五%ぐらいだし。
変な終わり方はしないはず。
そんなことを日向ぼっこをしながら考える。
すると
ー そうはいかないよ? ー
微かに声が聞こえた気がした。
あの声は創造神。
そうはいかない?
まだ何かあるのか!
日向ぼっこを止め起き上がる。
残った時間に僕にできること!
一生懸命考えるライローグであった。
修学旅行のお話を少し書きました。
本当はもっと増やしていましたが。
もしかしたら修正するかもしれません。
そうしたらまたみていただければ嬉しいです。
次回はお休み予定です。
またよろしくお願いします。
那祢でした。




